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『真夏のシンデレラ』第三話

月9ってこんなノリでしたっけ? もうね、今回はツッコミどころの波状攻撃の連続爆笑に次ぐ爆笑ですごかった。フジテレビ、65周年を迎えて開き直った感がある。そうだよ、それでこそフジテレビだよ。

※以降、若干ネタばれると思いますので未視聴の方は気を付けてね。※


 まず、おぐねえと宗佑がヤバい。あんたら、展開早すぎ。というか、おぐねえがなんだかんだ言いつつ押しに弱すぎ。そこにドストレートに直球ぶん投げてくる宗佑の強心臓っぷりが都合よくマッチして、都合よく朝まで過ごします。しかも、宗佑、最後の最後に隠し玉持っていやがった。あれはないだろう。画面の前で「おい!」を7回言いました(実話)。

 で、前回「あんたどこ行ったの?」って感じだった山内守とどうしたいのか謎だった愛梨が、唐突にいつのまにか、のっけからいい感じになっててのけぞりました。「えっ? いつそうなったの? 2話でなんか見落とした? それとも私の記憶が失われた? えっ、そんな都合よく記憶失う? 韓ドラみたいに?」と自分のことが心配になるくらいの唐突っぷり。
 で、こいつ、またしても家を詐称します。はっきり言います。守、バカです。そして詐称した結果、その家に修がいるという都合よさ。しかも愛梨には普通にバレてます。

 そして、なっつんは相変わらずいい子過ぎるくらいいい子でけなげ。父ちゃんもいい人過ぎるんですが、都合よいいい人っぷりを発揮し、とんでもないことをやらかします。そして、それを許しちゃうなっつん。みんないい人過ぎて、いや、これ母ちゃんが愛想尽かせて出ていくの、しかたないというかわからんでもありません。とんでもねえな、この家族。
 そして、その家族にふらふらと「今日」散歩に来る健人と、幼なじみという立場をもはや悪用して入り込んでいる匠。まあ、今のところわけのわからなさでまだ匠のほうが、どうしようもなさ度では勝っている気がしますが、今回で健人もだんだんダメさが露呈してきたので、正直どっこいどっこいです。こいつら。そこで揺れ動くけなげななっつんは、継母じゃなく環境にいじめられるシンデレラ。このけなげヒロインに森七菜をアサインしたの正解過ぎる。愚直に役になりにいく彼女となっつんが重なって、本当に応援したくなる。

 何度も言いますが、私が森七菜さん好きだから、ひいき目でそう言ってるのではないのです。ストーリーはツッコミどころ多くてツッコミ入れるのに忙しいし、展開は早いし、都合よさの連続なんですが、その中でセリフだけにたよらず全身で表現しきる彼女にやっぱり引き込まれるし、他の方もみんな下手じゃない。上手い人がツッコミどころの多いストーリーを本気でやってるから、こちらが安心してツッコめるっていう様式美が確立されてて、私はこれ、フジテレビが本気出してきたなって評価していいと思います。

 けなげなヒロインに都合よい展開、ツッコミどころをちりばめたストーリーを吹っ掛けて応援させるという様式美、これをめちゃくちゃ真面目にやって成功してるの、韓ドラなんですよね。そこにまさにトレンディードラマと言われてきたころの月9独自のくささなどのオリジナルフレーバーが適度にトッピングされてて、ジャパニーズドラマのひとつの様式美を確立させてる、そんな作品になるかもなと思いました。


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