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本屋さんをやってみたい!

本好きならば一度は考えたことがあると思います。
「本屋さんをやってみたい!」と。

私も本好き、読書好き、なんなら自分も小説を書いている、ついでに司書資格も持っているという筋金入りの本好きなので、本屋さんを経営するというのも、ふんわり抱いている憧れだったりします。

なので、拙作『桜町商店街青年部ただいま恋愛中!』でも、空き店舗に入ってきて、新しく商売を始めた登場人物の一人が、ブックカフェを経営していたりします。

私のばあい、どんな本屋さんがほしいか……。
まずは、こぢんまりしていること。
個人経営の書店なので、結果として、小さくなってしまうのかも知れませんが、少なくとも、すべての棚に目の届く範囲が良いなと思っています。そうなると、図書館みたいなサイズの書店は、個人経営は難しいのかなと。

私が好きだった、地元の書店は、田舎町の小さな漁村の書店だったにもかかわらず、図鑑があって、岩波文庫が入っていて、ラノベも入っていて、コミックも少しはあって、その他、ちょっとした技術書系などの本も入っていました。

子供の本と大人の本がバランス良く入荷されていた感じです。

なお、三十年前、創刊当初のスニーカーとか、ドラゴンマガジン(ジャンプ190円の時代に600円以上していた高額雑誌)、コンプティークなどのサブカル誌が入っていてくれたおかげで、中高生のころ、ラノベに不自由しませんでした。

おそらく、私の街には、のちに超有名なラノベ作家になる方が居たので、その方が、毎号ちゃんと購入して下さっていたので、あんな田舎でも入荷してくだったのではないかと推測しています。(ですのでそのラノベ作家様を、わたしは勝手に先輩(小中一緒なので)と読んで敬愛しています)

オシャレ系の独立書店さんでは、店主さんの選書で、書棚が決まる印象です。そうすると、どうしても、取りこぼされるのは、お子さん向けの本ではないか。

ブックサンタの取り組みとかでも思いますが、たしかに、図書館に行けば、本を読む事は出来ます。ただ、子供の頃、『私だけの本』を所有していた記憶というのは、その子にとって、大切な思い出になるのではないかと、私は思うのですね。
ですから、子供向けの本は、絶対に、置きたい。

そして思い出の地元の書店では、特筆すべき点があって、地元茨城の小さな、郷土出版の刊行物を、ずらっと揃えて下さっていたことです。

この出版社は崙書房さんと言って、2019年に解散されてしまったのですが、千葉・茨城エリアの歴史や地理などを扱った書籍を刊行されていました。茨城県分のものについては筑波書林さんが刊行を引き継いでおいでと言うことですが、やはり、取り扱いの書店が少なくなっていると思いますので、こういう、地方に根ざした出版物を、書棚に並べたい。

とくに、地域の伝承や歴史などは、今、残しておかなければ、どんどん失われていくものになると思うからです。

もし資金があるなら、小さな書店でもそういう出版物を刊行したいくらいです。電子でも良いのですが、絶対に、百年二百年後に残すなら、紙しかないと思っています。

ZINEなどの刊行物も取り扱いたい。

カフェがあったら素敵だけど、購入した本を読む事が出来るスペースであれば良いかなとは思います。
やはり、破損するとおもうので・・。

Amazonでポチれば、すぐに本が届くような時代ですので、出来ることならば、その書店でないと売っていないもの、を中心にした本屋さんが良いなと。(とりあえず採算云々はありますが・・)

昔、本屋さんは、その町の空気感とか、匂いがある感じがあって、旅先では、必ず、本屋さんに行くのが楽しみの一つでした。

今は、どの本屋さんに行っても同じ品揃え。
多少、規模感で専門書の扱いとかが変わってきますが、概ね一緒。
私自身、今までは毎日のように書店に行ってましたが、今では、月に何回行くだろうか……?

新刊しか置いていないような(既刊もあるけど、うごいている気配がない)書店だと、やはり、足を向けなくなってしまうのです。
本屋さんがやるのは、コスメコーナーとか文具や雑貨を増やすことではなくて、そこに行かないと買えない本がある、という選書ではないかなあとちょっと思ったりします。



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