山口さんはビザをちらつかせて詩織さんを釣ろうとした?

あるnoteの記事にこんなことが書いてありました。
メールのやりとりでビザの話を切り出したのは山口敬之さんの側である。これはビザを餌に伊藤詩織さんを釣り上げようとしたからである。

これは意地悪すぎるものの見方だと思いますよ。
確かにビザの話題を切り出したのは山口さんの側です。
しかし、そこに至る過程を無視すべきではありません。
プロデューサーとしての採用を検討することを前提に『ビザは持ってる?』と質問しただけのことです。

これを、詩織さんを釣り上げるための餌と見るのか、詩織さんをプロデューサーとして採用する気があったからこそビザの有無を確認したと見るのか? ・・・私は後者のほうが自然だと思います。

詩織さんと知り合って以来の山口さんの対応は彼女から連絡があったら返答するという程度のものでした。
恵比寿で落ち合った夜も、山口さんは彼女を口説いたり、スケベ心を見せたりはしていません。むしろ淡白な態度に終始して、鮨屋では彼女をほっぽいて他の客の会話に聞き入ったりしていました。
山口さんに下心があったことを前提に、ストーリーを作ることは無理があると思いますよ。

そもそも山口さんに下心があったのなら、こんな面倒な仕掛けをしなくても、彼女がアメリカに滞在していた時に何らかの行動を起こしていたことでしょう。

       *       *       *

参考までに「Black Box」からの引用を。

P43
『以前山口さんが、ワシントン支局であればいつでもインターンにおいでよといってくださったのですが、まだ有効ですか?笑
現在絶賛就活中なのですが、もしも現在空いているポジションなどがあったら教えていただきたいです。」(詩織=以下S)

 山口氏からは、その日のうちにすぐに返信があった。

「インターンなら即採用だよ。
プロデューサー(有給)でも、詩織ちゃんが本気なら真剣に検討します。ぜひ連絡下さい!」(山口=以下Y)2015-03-25 19:25』

P44-45
『本気みたいだね。
そしたらこっちも本気で検討します。
日本語で履歴書を作ってPDFかFaxで送って下さい。
あと、ビザは持ってる?
新規プロデューサーという事になると、採用やら待遇やら、TBSインターナショナル本社の決済をとらないとなりません。これにはかなりの時間がかかります。
あるいは、まずはこっちに来てフリーランスとして契約して、しばらく仕事をしてもらいながら正式な採用に向かうという手もあります。このやり方なら私が決済できます。
どういうやり方がいいか、ちょっと考えてみます。」Y 2015-03-25 22:17

 履歴書を送ると、ほどなくして山口氏からメールが来た。

「履歴書受け取りました。ありがとう。
最大の関門はビザだね。TBSで支援する事も可能ですので、検討してみます。

ところで、ヤボ用で一時帰国する事になったんだけど、来週は東京にいますか?」Y 2015-3-28 17:31

「調べたら、支局スタッフとして雇用するために会社で支援をした実績はあるようです。

来週後半、空いてる夜ある?」Y 2015-3-29 14:26』

       *       *       *

そして恵比寿での夜、山口さんは『支局スタッフとして雇用するために会社で支援をした』実例について詩織さんに説明しました。
山口さんは詩織さんと交わした約束は守っているのです。

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