本物の強姦致傷被害者が詩織さんを批判

前回も触れましたが、令和電子瓦版というサイトに、強姦致傷の本当の被害者が、伊藤詩織さんの言動のおかしなところを指摘している記事が載りました。

令和電子瓦版
2021年2月6日
伊藤詩織さんへ強姦致傷被害者から(前)
松田 隆
https://reiwa-kawaraban.com/society/202100206/

被害女性が木村陽子という仮名を使っていることから、「架空の人物ではないか」という声がSNSで上がったそうです。

疑いたくなる気持ちも分からないではありません。
伊藤詩織さんという、実名と顔をさらしてレイプ被害を告発した人が、実はかなりの部分を捏造していたということが明らかになりましたからね。疑心暗鬼にもなるでしょう。うん。

しかし、私が読んだ限りでは令和電子瓦版の記事に破綻はありませんでした。

むしろ『強く歯を食いしばり過ぎたせいでしょう、事件後になって下の前歯がグラグラになっていることに気付き、激しい痛みを感じました』という場面の生々しさには戦慄を覚えました。
経験者でなければ到底表現できない真実だと思いました。
これが創作なら、考えた人はドストエフスキーを凌ぐ天才でしょう。

     *     *     *

翻って、詩織さんの「Black Box」はおかしなところだらけです。

詩織さんの場合、そもそも一つの文章の中でも矛盾したことを書いています。

「Black Box」P79-80 高輪署で防犯カメラ映像を確認する場面。
『入り口のカメラの次は、ホテルのロビーを横切る映像になる。山口氏に抱えられた私は足が地についておらず、前のめりのまま、力なく引きずられ、エレベーターの方向へ消えて行った。
 最後の映像は、明け方に私がうつむきながら、足早にホテルを去って行く映像だった。』

足が地についていなかったのなら、引きずられたりなんかできません。
引きずられたのなら足が地についていたことになります。
どっちなんでしょうか。
あるいは、山口敬之さんは詩織さんの足を担いで、頭を引きずりながらホテルのロビーを横切ったのでしょうか。

ちなみにネットに流出した静止画では、山口さんに助けられながらも、詩織さんは自分で歩いていました。

     *     *     *

ほかにも詩織さんの主張はおかしなことが多いのですが、いちいち指摘していると、それだけで人生が終わってしまうのでやめておきます。

「Black Box」が嘘だと分かる13の視点&警視庁情報
紅而note
2020/07/18
https://note.com/774weco/n/nc5789ba77371?magazine_key=m7cd024e1209d
「Black Box」P51の強姦致傷の描写は致命的失敗
紅而note
2020/07/04
https://note.com/774weco/n/nb7ee59bf7ecf?magazine_key=m7cd024e1209d

ただ、言えることは、詩織さんの「Black Box」には、人体の構造や重量を考慮しない、頭で考えただけと思われる描写がところどころ出てきます。
現実感がないから、常識に照らし合わせるとおかしいのです。

     *     *     *

詩織さんが教えてくれた貴重な教訓は、実名で素顔をさらして涙ながらにレイプ被害を訴える人間がいても信用できないという苦い真実です。
実名か匿名かは、真否を判定する決定的な基準にはなり得ないということです。
真実性は、相手の言い分を細かく分解して、常識および経験則に照らして、あり得るか否かを判別した上で明らかにせざるを得ません。

木村陽子さんの実在を疑う方々は、具体的に彼女の主張のどこに破綻があるか指摘すべきでしょう。
それをしないのならば、詩織さんがよく言う「誹謗中傷」でしかありません。

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