詩織さんの鮨屋での意識喪失についてBBCと「Black Box」は違うことを

詩織さんの鮨屋での意識喪失についてBBCと「Black Box」は違うことを

BBC
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BBCの「Japan's Secret Shame」(2018年6月28日放送)。
見るたびに発見がある、ある面では素晴らしいドキュメンタリーです。

発見の一つが、伊藤詩織さんの、鮨屋での自称意識喪失事件についてです。
「Japan's Secret Shame」で詩織さんが語っている内容と「Black Box」の描写が違っているのですね。

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「Black Box」での描写は次のとおりです。

P48-49
『二合目を飲み終わる前に、私はトイレに入った。出て来て席に戻り、三合目を頼んだ記憶はあるのだが、それを飲んだかどうかは覚えていない。そして突然、何だか調子がおかしいと感じ、二度目のトイレに席を立った。トイレに入るなり突然頭がくらっとして蓋をした便器にそのまま腰かけ、給水タンクに頭をもたせかけた。そこからの記憶はない。』

この描写は、詩織さんが席を外している間に二合目のお酒に何かが混入されたことを暗にほのめかしています。
読者は、トイレから戻った詩織さんが三合目を頼む前に、二合目を飲み干したことを当然の前提とするはずです。そして「詩織さんがトイレに行ったスキに、山口敬之が薬を混入したんだ」と合点したことでしょう。
はっきりと薬を盛られたとは書いていませんが、詩織さんは様々な媒体でレイプドラッグ疑惑を吹聴していますから、二合目のお酒に薬を盛られたという方向に印象操作されてしまうわけです。

なお、山口敬之さんの主張では、詩織さんがトイレに行ったのは一回だけ、ということです。(この件については後ほど)

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詩織さんは「Japan's Secret Shame」では違う内容を語っています。
『二合目を飲み終わる前に、私はトイレに入った』という話が出てきません。

鮨屋に移動して何が起きたかと言うと・・・

「We had the small bottle. And I remember he was ordering third one. It's very small.」

その後、異変を感じた詩織さんはトイレに行き、意識を失ったという旨を述べています。
このエピソードを披露する際の詩織さんの思わせぶりな目配せを動画でお見せできないのが残念です。

詩織さんは、薬を盛られたとは言っていません。
しかし、この部分を視聴した外国人の視聴者は、「鮨屋もグルになっていて、レイプドラッグ入りの酒を出したんだ」と思ったことでしょう。
意識を失う直前に「small bottle」の酒を飲んだのだから、因果関係の起点をここに見出すのが通常です。
それに、『二合目を飲み終わる前に、私はトイレに入った』という前提がありませんから、薬を混入したとしたら山口さん以外の人物・・・と視聴者は考えるはずです。

なお、「small bottle」の話は日本でなら誰も信用しないでしょう。高級店で、しかも鮨屋で、店主と客がグルになってレイプドラッグを混入した酒を出すなんて話は・・・・・。
が、海外ならば不思議ではないのです。だから、薬を混入されないようにボトル入りの飲み物は栓を自ら開けるべしとか、カクテルを注文する時は作っている店員から目を離すなという自衛策が求められるのです。

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詩織さんは、後になって絶対に突っ込まれる証言の変遷を何故やってしまうのでしょうか?
これって、山口敬之さんの「ベッドの位置」メールの比ではありませんよ。
詩織さんは「真実は、ここにある。」と銘打って世に出した「Black Box」と別のことを、同書刊行後に収録したであろう「Japan's Secret Shame」で語っているのですから。

次の山口さんの指摘を読むと、彼女が主張を変えた理由が何となく分かります。

Hanadaプラス
【独占手記】私を訴えた伊藤詩織さんへ「前編」|山口敬之
2019年12月17日 公開
https://hanada-plus.jp/articles/250
『結局、あなたは2軒の店でビール、サワー、ワイン、日本酒を飲んだ。そして2軒目の寿司店で、当夜1回目のトイレに立って、そこで酔いつぶれた。あなたは記憶を失ったのは2回目だったと主張しています。

しかし、あなたが寿司店でトイレの場所を私に訊いてから席を立ち、その後、戻ってこなかったので私はよく覚えているのです。酔いつぶれてしまった女性が、直前のトイレの回数を正確に覚えているというのも不思議な話です。

あえて2回目と主張しているのは、そう主張することで私に薬を入れる機会があったと主張するためではありませんか?
 
要するに、あの夜、あなたが飲んだ全てのアルコールのグラスは、ずっとあなたの目の前にあったのです。
 
百歩譲って、あなたがつぶれたのが2回目のトイレだとしても、ほぼ満席の客でごった返す明るいカウンター席の店で、顔馴染みの店主や従業員のいる前で、女性のグラスに薬品を入れることなどできるはずもありません。』

つまり、当時の店内の状況では山口さんがお酒に薬物を混入するなんてことは不可能だと、詩織さんも承知していたのです。
だから、「Japan's Secret Shame」では、英語だから日本人にはバレないだろうと思って、あのような主張をしたのではないですか。

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鮨屋の店主は、BBCの「Japan's Secret Shame」の中で、こんなことが言われていることを知っているのでしょうか? こんな話が世界中に広められていることを知っているのでしょうか?

詩織さんは山口敬之さんの名誉をボロボロにしただけでなく、ほかにも多くの人を傷つけています。

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それにしても「Japan's Secret Shame」の制作スタッフたちは、詩織さんが語る内容が「Black Box」と違っていることが変だと思わなかったのでしょうか?
捏造を承知でやっているとしたら、芯から腐っていますね。

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