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映画『バービー』への疑問、なぜトランプではなく、ビル・クリントンの写真なのか?なぜ東アジア系のバービーには台詞がないのか?新たな『映画政治家』ガーウィグ監督に対する忖度と神格化への懸念
映画『バービー』を初日の朝に見てきました。バービーについては先日この記事を書いたばかりですが、 広告宣伝と映画の価値はまた違うもので、映画としてはよく出来ているのだろう、という思いもあり、またグレタ・ガーウィグ監督の『ストーリーオブマイライフ 私の若草物語』も良かった記憶があるので、初日が休日ということもあり早朝の初回に見てきました。 SNSでは、肯定派が「素晴らしいフェミニズム映画、これが大ヒットして世界は変わる!」否定派が「露骨なフェミニズムでうんざり」といった両極端
映画『PLAN75』が描くのはファシズムではなく「近代」である話と、別の映画『いのちの停車場』の吉永小百合の話(6月30日加筆)
『PLAN75』の予告編を映画館で見た時、正直なことを言うと「あっ、またこのネタでやるのね」という思いがよぎった。75歳以上の安楽死が合法化された未来の日本。老人の「姥捨」を書いたSF作品は、藤子不二雄の『定年退食』(1973年)など、昔から存在する。このネタで『世にも奇妙な物語』でやるくらいならいいけど、長編映画はダレるんじゃないの?と思っていたのだ。 だがそうではなかった。変な言い方だが、この映画は最初から最後まで強烈なスリル、息もつかせないサスペンスに満ちあふれている