【連載小説】金をする男と愛をはく女【第二十一話】
第二十一話 本当のあたし
普通の日常を過ごしてはいるが、未だに華子と再会することはできていなかった。淳平さんとは再会し、華子と仲が良かったと言われていた妹の美来に出会うことになったのだが、あの事件以降は今のところ特に関わることはなかった。
そんなもやもやしている気持ちの中、美幸から連絡がきた。美幸が話したいことがあるというので、俺は待ち合わせした店へと向かっている。
店に着くとまだ美幸は来ていないようだ。先に着いたようなので、中で待つことにしようと店へと入ろうとしたときだ