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豊島を表す形容詞または枕詞が形骸化

豊島(てしま/瀬戸内海)の産業廃棄物不法投棄事件を、誰かのブログやレポート、メディア記事で目にするときに必ずと言っていいほどリードに使われる形容詞があります。枕詞のようです。そのほか話題にされないことはないワードが二つあります。

「自分の土地で、適当な傾斜地、山、畑などがあり、水田もあるのが理想的だ。豊島ではこの条件がすべて整っており、気候も申し分がない。文字通り豊かな島なのである」(藤崎盛一著「農民教育五十年〜乳と蜜の流るる郷を求めて」より p205/昭和51年8月10日発行)

豊島の冠は「豊かな」という形容詞です。先述の本が出版されたのは昭和51年(1976年)です。著者の藤崎盛一(1903~1998)は昭和16年に東京武蔵野から豊島へ移ってきました。豊島の何が豊かであるかを述べながら、それらを取り込んだ立体農業を提唱、実践してきました。続きます。


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