見出し画像

食堂101号室、スパイスで豊島の食文化に寄与

豊島(てしま/瀬戸内海)に飲食店ができ始めたのは2013年。2回目となる瀬戸内国際芸術祭(以下、瀬戸芸)の会期中です。移住してきた人がお店を開きました。観光客向けの飲食店には、島内価格と一般価格が存在します。

豊島の外食文化を調べてみます。戦前に銭湯はありました、戦後にうどん屋さんもありました。昭和30年代、海水浴客向けに海の家も軒を並べました。りんご坂に廃バスを置いて焼肉を提供していたと、そこを手伝っていたすみ子お姉さんに聞いたことがあります。豊島に外食文化がなかったとは言い切れません。
豊島のおかあさんは冷蔵庫を4つ使っています。豊島にgrocer shop、万屋(よろずや)さんもあります、店内にはAmazonの箱が積んでありました。

瀬戸芸を機に、豊島の移住人口は増えました。相対的な人口は高齢者率が上がり、人口減少は止まりません。そんな中での飲食店やゲストハウスの開業は、観光客向けです。

食堂101号室は、時間をかけて島の人に愛されるお店になりました。アジアンともエスニックとも言える、流行と共に言い換えるなら無国籍だったかもしれないスパイス使いのワンプレート。スパイスが主張するのではなく、豊島で取れた野菜、近海の魚など、地元の食材を生かした味付けです。醤油味でも和風にはならなくて、煮物とも言えません。秋冬に食べる生野菜は、バリバリと勢いがあります。食堂101号室の味は、豊島の人に受け入れられるようになりました。熱々の汁物にふわっと浮かぶ、豊島産のオリーブオイル、新しい食べ方と育つ豊島の味。豊島の食文化を形づくるお店です。

食堂101号室さんにはイベントで幾度となくお世話になりました。最初は豊島ゼミの昼食会から。次はGrennGiftで。その都度、無理難題を一緒にクリアして、共にお昼ご飯の領域を広げていきました。

■2018年のナビゲーターは知花くららさん。この時、豊島を案内した森島さんがコーディネーターを務めています。2019年も森島さんの案内で食堂101号室を訪ねています。

■2019年、TOKYO FMの番組「NAGOMI Setouchi 」で食堂101号室さんが紹介されました。ナビゲーターの前田エマさんは、瀬戸芸の総合プロデューサー北川フラムさんと親子。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?