【原稿用紙1枚分のひとりごと】SAYAKA

同じ名前の人の死というのは堪える。
ワタシは彼女よりかなり年長ではあるけど、
ひとりっ子という点でも共通点があり、勝手に親近感を持っていた。
彼女が生まれ、ワタシと同じ名前が付いたと知った時、子どもながらに
とても嬉しかったのを覚えている。
時が流れて、彼女の両親をはじめ周囲は慌ただしかった。
きっと彼女は、一生懸命順応してきたんだろうな。
そして両親と同じ世界に身を置いてからの彼女は、
いつも必死に偉大な親の存在に抗って、努力をし、
気配りや空気を読んで行動できる優等生だった印象。
でも優等生で居続けるというのは、しんどいもの。
そのしんどさを見せずに、ひたむきにいじらしいほど頑張る様子は
ワタシには痛々しくさえ見える時があった。
直接知ってるわけではない。舞台やブラウン管を通した彼女しか知らない。
あくまでワタシの個人的な印象。
でも訃報を知った昨日から哀しく、せつない思いでやりきれない。
上出来過ぎるほど、たいへんよく頑張りましたよ。
どうか穏やかに安らかに、ゆっくり休んでください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?