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好きなことをやればいいというけど・・・

夢って必要なのでしょうか?

夢をかなえる方法なるものがあちこちにあります。

まるで夢をかなえることがすばらしいことのようです。たしかに夢をかなえるということは、これまで常識的に考えて不可能だと思われていたことや、誰も思いつかないようなものやこと、誰もやったことのないこと。そういったものを実際の世界に実現させてしまうのですから、それはすばらしいことです。人間というものの可能性を拡げてくれますし、夢がかなっていく道程とみているだけでもたいへん勉強になるし、刺激にもなる。夢をかなえる人だけではなくて、周りにいる人たちすべてを大きなパワーで巻き込んで、エネルギーを循環し合って進んでいくわけですから、それはすばらしいことです。

あまたある成功哲学の本でも成功者の本でも夢を持って、実現すべく突き進んでいくことのすばらしさが描かれています。

まるで夢をかなえたひとが成功者で夢をかなえることができなかった人は失敗者、落伍者のように扱われます。それでも夢に挑戦することはいいことで、挑戦しない人のことをひたすらに蔑んだり、挑戦できない理由をわざわざ考えてくれたり、無理やりにでも挑戦させるように働きます。

しかし、そもそも夢をかなえるためにはまず夢というものがなくてはいけませんよね。

夢ってなんなんでしょう?

夢って持っていなきゃいけないものなのでしょうか?

人間ってほんとうに夢とか目標がないと生きてはいけないものなのでしょうか?

子どもの頃の夢ってなんでした?

やりたいことって?

夢が見つからない、目標がわからない人に向けての対策としてよくあることが好きなことややりたいことを探すということです。

小さいころから好きだったこと、やりたかったこと。これをやっていたら時間を忘れてしまうこと。わくわくすること。いつまでやっていても疲れないこと。そういったことを探していって、好きとかやりたいを集めて、夢や目標の形を作っていく。

やりたいことって何なのでしょうか?やりたいことって、それも誰にでもあるものなのでしょうか?

子どものやりたいことをやらせる。好きなことを好きなだけやらせる。

こういうことが理解ある親なのでしょうか?夢とかやりたいことがない子どもからしたら「あなたの好きなことをやりなさい」って言われることがどれだけ苦痛なのだろうか。

毎日学校がある、毎日宿題が出る。そのことがどれだけその子を救っていることだろうか。

急に不景気でリストラされた人が喪失感を覚えるのと同じで、明日からどこにも行くところがなくて、ただ「好きなこと」だけをやる生活がほんとうに子どもたちにとって幸せなのかはわからない。

表現する星

ぼくは四柱推命をしていますが、四柱推命は生年月日から四柱推命の命式というものを作って、そこからいろんなことを読み解いていくのですが、読み解いていく過程で意味を割り振っていきます。このことを生剋定命といいます。簡単に言うと「この部分は財の星だ」とか「仕事の星だ」とかを振り分けていくことです。たとえばそこで財の星がない場合、財をつかむための工夫は財の星を強く持っている人に比べますと必要となります。

生剋定命で割り振っていく星の中に自己表現の星があります。

自己表現の星ですので自分から何かをしたり、行動的に自分から動いていくことに向いている星です。この星が強く出ている人やこの星をたくさん持っている人は行動的だと言えますし、自己を表現したい人です。表現の方法は話すことかもしれませんし、何かの作品を作ることかもしれません。意外と文章とかで表現するタイプかもしれません。文章も作品ですよね。そう考えると料理とかも作品だったりします。自己表現という意味でダンスとか演技もありえますし、スポーツも自己表現ですね。

こういった星が強く出ている人は自分を表現するためにやりたいことをやるでしょう。ほおっておいても。

でもこの星が弱かったり、この星を持っていなかったりすると自己表現というもの自体に興味がありません。

「やりたいこと」なんて、探す作業自体が楽しくもなんともない。

星のあるなしや強弱でその人自体の価値が決まるはずがありません。時代に合うとか合わないということはあるのかもしれませんが、それを押し付けるのは違う気がする。合わないなら合わないなりに時代に沿ったことを模索していけばいいだけのことだと思うのです。


誰もがみんな「やりたいこと」があって、「夢を持って」生きていて、「夢をかなえることがすばらしい」なんてありえない。

そんな生き方を押し付けてくることを何ハラスメントと呼ぶのだろう。


やりたいことなんてなくてもいい。夢なんてなくてもいい。

やりたいことがあってもいい。夢を持っていてもいい。

そこに何の優劣もない。



本日もお読みいただき、ありがとうございます。

読んでくださってありがとうございます。とてもうれしいです。