なにわ男子デビュー魂がトラウマになった話

この記事は、なにわ男子デビュー魂のネタバレを含みます。また、ライブに関する率直な意見を述べているため、一部ライブ内容に関する批判を含みます。まだライブに参戦していない方や、批判を読みたくない方はご遠慮下さい。

↓↓↓本編はここから↓↓↓

先日、なにわ男子デビュー魂福岡公演初日に行ってきました。
その内容にあまりにも消化しきれない部分があり、noteに記事を残すことにしました。
決してなにわ男子を批判するつもりはないです。ただ、どれだけ感想を探しても、同意見の方を見つけることが出来ず、私の意見が間違っているのか知りたい、という意味で感想を述べます。

これから書く感想に少しだけ関係してくるので、まず始めに軽く自己紹介をしようと思います。

私は元々、長い間関ジャ二∞が好きでした。
学生時代から、彼らの音楽に対する姿勢やパフォーマンスを見て育ち、いつかこんなライブを作ってお客さんの心を動かしたいと思い、レコード会社に就職しました。
と言っても、就職した頃にはすっかりジャニーズファンを離れ、ひたすら、がむしゃらに音楽活動に従事してきました。

沢山の素敵なアーティストに出会い、沢山の素敵なライブに出会い、すっかり自分が昔ジャニーズファンであることも忘れた頃、なにわ男子を知りました。

きっかけはバラエティ番組でした。
ある日何気なくテレビをつけていると、テレビが欲しいコメントをそつ無くこなし、芸人さん相手に適切なボケとツッコミを繰り広げるアイドルの姿が。一人一人が輝いていて、番組が終わる頃にはYouTubeで「なにわ男子」の名前を調べていました。

そこから、なにわ男子を好きになるまでは早かったです。
彼らの面白さはさることながら、ライブで魅せる輝きやダンス・歌の技術にどんどん魅了されていきました。
デビューしたての彼らはまだ楽曲も少なかったですが、DVDやYouTubeチャンネルを全て遡り、CDの発売を心待ちにし、インスタライブも欠かさずチェックしました。

そして、ようやく待ちに待ったデビュー魂の発表。
8月以降の全てのライブに申し込み、無事福岡公演初日を当てることが出来ました。

約8年ぶりとなるジャニーズのライブ当日。
夜からのライブに備えて、朝イチの飛行機で博多へ。
博多駅のお土産屋さんには、いたる所に「なにふぁむのみなさま 福岡へようこそ」というポップが掲出されており、彼らに会えるんだという想いがこみ上げてきました。

会場に到着し、チケットが発券されると、座席は上手後方のスタンド1階前列。アリーナではないにせよ、目の前にはトロッコも通れる大きな通路に、やや近くにあるバックステージ。ここに彼らがきてくれることを考えると、胸がいっぱいになりました。

そして迎えたライブ開幕。
1st loveというアルバムを下げたライブに相応しい、飛行機をモチーフにした素敵なオープニング映像。この映像に加え、デビュー魂であるという点から、1曲目は大好きなダイヤモンドスマイルだろうと確信していると、1曲目は初心LOVEでした。

なるほど、初心LOVE・The answer・サチアレ・ダイヤモンドスマイルの末尾のポーズで丁寧に描かれた「L・O・V・E」の伏線を回収するセトリか!、と思いました。

初めて生で見るなにわ男子。
メインステージは少し遠かったですが、特別推していた長尾くんの輝く笑顔に素敵な衣装をモニター越しに見て、ボルテージは最骨頂に。

2曲目・3曲目と続くアイドルソング。
彼らがそこにいるという実感がジワジワと湧いてきました。

5曲目に差し掛かったあたりで、何故か飽き始めている自分に気が付きました。立て続けのアイドルソング。曲ごとにこれといった印象の違いはありません。彼らが可愛い。以上。

そこでふと、「まるで同じ衣装で歌える似た曲を集めたかのようなセトリだ」と冷静に思う自分がいました。いやいやそんなハズはない。彼らが目の前にいるだけで有難く思おう、一旦今を楽しもう、と自分に言い聞かせました。

すると突然、警官を模したJrが壇上へ。
恋泥棒をテーマにしたカッコイイ映像が流れました。

「やっとテイストが変わるのか!」というワクワクする自分と、僅かながらに「飛行機の設定どこ行った?」と思う自分を抱えながら、再び登場。

椅子を道具にしたセクシーなダンスに魅了される一方で、椅子を生かしきれていないダンスの振りにやや違和感。
その後続く「what a funky time!!」は、特出した演出はなく、先程感じた「同じ衣装で踊れる似た曲」の印象を受けました。
一方で、「NANDE!?」の振りや衣装、演出は文句なしの一級品でした。


そして再びVTRへ。
今度は同棲している設定。勝たんコンで見た演出手法に「飛行機の設定どこ行った!?」という邪念が強すぎて、この辺りから素直に楽しめなくなり始めました。

VTR最後の一言がフリとなって始まったのは、まさかの「サチアレ」。
てっきり「LOVE」の順番で来るかと思ってたところにまさかの「V」。

衣装は普段のサチアレの衣装。
テレビなどでは見れない2番はカット。
テレビやCDで何百回と見た映像の生バージョン。
遠さ故なのか、或いは中身があまりにも普段と変わりなかったからなのか。
「テレビの方が見やすいや」という感想。

次いで「Good Day!!!」。
サチアレからのこの曲は大いに分かるし、自分が演出家でも同じ並びにすると思います。
ただ、ここまでのフリもあって「同じ衣装で踊れる似た曲」という感情。

そして「月火水木君曜日」は好きな曲の1つでしたが、学校をモチーフにした要素は一切なく、サチアレの衣装のまま歌われて終了。

曲が終わり、次は何かと待っていたら、拙いながら一生懸命なピアノの演奏が始まりました。
次いでギターの音色。
「まさかなにわ男子がバンドを!?」と思いワクワクしたら、たった2人だけで「魔法が丘」が始まりました。
魔法が丘はそもそも、ピアノとギターが目立つ曲でもなく、何故中途半端に2人だけ生演奏をしたのか。
それだったらピアノだけか、ギターだけのどちらかで良かった。
悪く言うと、「楽器を弾けるメンバーがいたから、使ってみました」感。
流星は大好きですが、特にピアノに関しては、イントロだけで3回を超えるミスタッチ。大好きな「魔法が丘」の曲が頭に入ってこず、このレベルをOKにしたプロデューサー・演出・ディレクターに腹が立ちました。一生懸命弾いてるから許してよ、と言われている気分でした。音楽を舐めているのか、と段々イライラしてきました。

MCは「イメチェン」をテーマにした話。
可愛さと面白さはいつもの彼らで、少し和みながら衣装替えへ。

再び始まったのは、特段意味を感じない「同じ衣装で踊れる似た曲」のセトリ。
中でも絶望的だったのは、「ちゅきちゅきハリケーン」。

この日の為に振りを覚えて、何度も確認し、楽しみにしてきたこの曲。
しかし、手にはペンライトを持っています。
踊った方がいいのか、ペンライトを振った方がいいのか。
「一緒に踊ろう」などのメンバーからの煽りも前フリもなく、戸惑うお客さん。
そして中途半端に1度だけリピートされた振り部分。

踊るべきならそう煽って欲しいし、
ペンラを振るべきならリピートはしなくていい。

結局、一生懸命練習してきた振りは、ペンラを持ちながら中途半端に雰囲気だけ揺らして終わりました。

呆気に取られていましたが、その後の「妄想っちゅーDiscooooooo!!」は衣装・演出共に完璧で楽しむことか出来ました。

そして、皮肉ながら「関西アイランド」で本日1番の熱狂を感じました。

ここまでに、デビュー魂らしさは皆無。
何度も言いますが、「同じ衣装で踊れる似た曲」を集めただけの緩急の無いセトリに飽き、人生で初めてライブ中に「長いな」と思いました。

過去にリピートされていくVTRを眺めながらふと、「私は彼らの何が好きだったんだろう」と考えました。

そして、「なにわLuckyBoy」が流れました。
モニターでは、半分こにされた過去の映像と全く同じカメラ割とスイッチングが行われ、スタッフじ技術とプレッシャーを思い感動。
しかし、少しこなれて最小限に踊る彼らのダンスは、過去の方がキレッキレに一生懸命に踊っているように見えました。初心さがテーマだと思っていたライブは、初心どころか2,3年目のマンネリを感じ、比較モニターを見る度に悲しくなっていきました。

その後も、勝たんコンと今回のライブを「デビュー前」「デビュー後」で比較するかのように、勝たんコンをなぞるセトリかと思いきや、メドレー形式で謎の順番で雑に進められていくJr時代の楽曲。

僕空はイントロのソロ歌唱から歌って欲しかったし、
soda pop loveはシャボン玉くらい飛ばして欲しかった。
夢わたしはもう少し感情を込めて歌って欲しかったし、
夜這星はその衣装で歌って欲しくなかった。
Shall we…?が来たから、次はどうせ似たテイストの2Facedだろう。

勝たんコンの順番でも無く、勝たんコンに劣る演出と短くカットされた曲。
曲と曲を繋ぐライブならではのインストもなく、雑にバツバツと切られて繋げられたメドレーは、ライブメドレーではない。

こんな風に扱われるんだったら、曲数を減らして1曲1曲を大切に扱って欲しかった。


大好きな曲たちが、勝たんコンと同じ振りで1つずつ消化されていく様子を見ていられなかった。

そして再びVTR。

きつねのお面を被った影武者のスタートは素敵でした。SNSで騒がれた、「金田一のオープニングで踊る狐のお面はなにわ男子か?」という冗談混じりの噂がオマージュされているのかなと思い、感動しました。

しかし、「The Answer」の衣装には驚きました。
ダンスが映える、CD衣装のようなヒラヒラ感はなく、まさかのギラギラした重そうな衣装。それではダンスが映えない。

サチアレはCD衣装なのに、CD衣装で見たかったThe Answerは期待していたものとは違う衣装。
呆然と眺めていると、多すぎる火花演出に気が散り、そして微妙にズレた爆音火花の発射。
色々と驚きすぎて、正直The Answerはほとんど覚えていません。

そしてまさかのそのギラギラ衣装のまま、シンシアに突入。
ギャップを狙ったのかもしれませんが、意外な組み合わせ=ギャップなわけではないです。
ギャップを狙うなら、The Answerのケツをインストで伸ばして盛り上げ、そこからシンシアに繋げるなど音楽的な演出や照明などの空気作りが必要不可欠です。

何故かギラギラ衣装で歌うシンシアにシュールさすら感じながら、次々と曲がこなされていく様子を眺めていました。

そして突然バラード調のBGM。

バラード調のBGMを流せばエンディングっぽさを出せると思っているのか、そこからはテンプレのような挨拶が続きました。1番ショックだったのは、デビュー魂なのに、デビューについて触れたのは、流星だけだったことです。

勝たんコンになぞられたかのようなこの流れ。
きっとこの挨拶の後は「Time view」だろう。
なんなら、TimeViewがライブ仕様で、デビュー後の想いを綴った続きの歌があったりしたら素敵だなと、ライブ仕様のTimeViewにワクワクしていました。

すると、まさかの「Emerald」。

「え、Emeraldってそのポジションの曲だったの?」と呆然。

そして「続いてが最後の曲です」などの前フリもなく、1番大好きな曲「ダイヤモンドスマイル」が始まりました。

この曲が最後の曲であることはライブが終わらないと分からない状況で、思い出深いこの曲をこんな風に歌うとは…。
そして最後のポーズは「E」ではなく、デビュー前のもの。

涙が出てきました。

「LOVE」の伏線は回収されず、最後までずっと単調な王子様衣装が続き、セトリに意味が感じられず、デビュー魂らしい演出も会話もほとんど無く、曲の繋ぎは雑で、飛行機のテーマもどこかへ行き、ライブらしい煽りもマトモに無く、デビュー前よりこなれた動きと繰り返しのウインク。

極めつけは、アンコール1曲目が「なにわの男子やねん」であること。
イントロの無い、ソロ歌唱から始まるこの曲をアンコールに持ってくるのは、控えめに言ってアホです。
西畑くんの「Ha」というこぶしのある素敵な歌い出しは、「始まった!」「どこにいるの?」「あそこだ!」などと言う声に埋もれて台無しに。

2階後方をトロッコで駆ける4人を見て、ここでようやく気づきました。
スタンド1階後方に1度もトロッコが来ていないということに。
本編中も何度もトロッコのシーンはありましたが、アリーナ前方しか回っていませんでした。
結局、スタンド1階後方は1度も近くを通ることはなく、ファンサの可能性を感じられる瞬間もなく、私のなにわ男子デビュー魂は幕を閉じました。

なぜこんなことになってしまったのか。
私は彼らの何が好きだったのだろうか。
デビュー魂に色々も求めすぎなのだろうか。

色んな想いが駆け巡り、帰り道は涙をながしていました。

ホテルに着き、Twitterで皆さんの感想を拝見しました。
否定的な意見は1つも見当たらず、「神セトリ」「神衣装」「神構成」という文字の羅列。

私の感性がおかしくなってしまったのでしょうか。

業界で最高峰と呼ばれるジャニーズのエンタメは、この程度だったのでしょうか。

勝たんコンもアオハルコンも、文句なしの一級品で素晴らしいものでしたが、一体何が今回と違ったのでしょうか。

私だったらこういう演出にするのに、が溢れて止まりません。

端くれながら音楽に従事する一人の人間として、ライブでこんな感情になったのは初めてでした。

ここまで読んでくださった方、
本当にありがとうございます。


私の知らないJr時代の伏線がセトリに隠されていたのでしょうか?
気づいていない演出ポイントがあったのでしょうか?

もし宜しければ、皆さんのご意見・ご感想をお待ちしております。

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