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ヒトラーに盗られたうさぎ(映画レビュー)

今の時期、楽しみが減っています。ストレス貯めない為に工夫が必要。ということで、静かに飛沫が飛ばない楽しみとして、映画を観に行くことにしました。絵本作家、ジュディス・カーの自伝の映画化「ヒトラーに盗られたうさぎ」です。
評論家とピアニストの両親、3歳年上の兄と共にベルリンで暮らしていた幼いアンは、ユダヤ系であり、父がヒトラーを批判していた為に亡命を余儀なくされます。スイス、パリ、そしてイギリスを目指すことになる一家。幼く無垢なアンですが、時代に翻弄され、心ない言葉に傷つきながらも成長して行きます。
子どもの視線から見えた第二次世界大戦。家族思いだけれど、正義を通そうとする父。母は、ピアノどころではない。家族は次第に生活に困窮することになります。
優しいメイドのや名付け親との別れ、幼い友情が引き裂かれ、また、言葉の通じない国へ行かなければならない残酷。先が見えない不安。帰るべき家や国を失った心細さ。
子どもにもわかるように、優しいこばで戦争の悲劇を描いています。でも、戦争の悲劇はどんなに優しい言葉で描いても、残酷で悲しく、理不尽です。こんな過去があったことは、忘れ去られてはいけませんね。