placebo

信用性ゼロの世界で 心を削る価値はあるかな?
実は君も仮面を被ったピエロで
油断しきった僕を奈落へと誘う案内人だったりして

信憑性ゼロの言葉に 耳を傾ける価値はあるかな?
今は君の態度に白けた眼(まなこ)で
「いつボロが出るか」常に見張り続ける監視員のようだ

嘘で固めた救いようもない場所に
清らかで無垢な血は流れない

前後不覚の混沌とした時間に
流す涙など一滴もない

信頼性ゼロの明日に 身を委ねる価値はあるかな?
いつか君が雄弁に語った夢は
「道を外せない」という縛りを掛けた門番人になった

辻褄を合わせる ただそれだけの都合で
こんなにも簡単に汚れる

背徳感を噛み潰して得た結果は
使い捨て同然の安い心

剥がれた爪で傷付け合い
それでも自分が可愛くて
互いが互いの傷を舐め合う
一つになろうと願っても
決して交わることなどない
特効薬などあるはずがない

いつからか僕たちはそれを狡猾に
手に入れることだけが目的で

かけがえのない何かをいとも簡単に
手放す動作を繰り返してきた

不可逆だと気付いても永遠に
逆流を始めることはない

信用性ゼロの世界で 心を削る価値はあるかな?
実は僕も仮面を被ったピエロで
不安定な世間(ボール)の上をよたよた歩く道化師なんです

2011.02.19 00:00

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