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100均材料でぬいを作るテスト


【企画のあらすじ】

自作ぬい界隈でお馴染みだったダイソー『刺繍シート』が2023年に廃番になってしまい、今後の刺繍シートをどうするか…という話の経緯で、セリアの刺繍シートレビュー&100均の材料で推しぬい作りに挑戦することになったのであった………というわけで刺繍シートのくだりが長めです。
100均にない材料は各自手持ちを使ってよいものとしました。

【使った100均材料】
・肌用の布(セリア・ぬいぐるみ用カラークロス/ピンクオークル)
・髪用の布(セリア・ぬいぐるみ用カラークロス/ブラック)
・刺繍シート(セリア)
・片面接着布芯地(どこのでもいい・不織布がおすすめ)
・ワタ(どこのでもいい)

【100均以外の材料】
・刺繍糸(100均でもOK、普通に手芸店で買っても1色150円くらい)
・髪の内側の色(なくてもOK)
・髪を貼り合わせる接着剤(裁ほう上手スティック)

【必要な道具】
・フリクションペン(型紙書き写し用)
・縫い針
・刺繍針
・刺繍枠
・布用ハサミ
・アイロン、アイロン台

アイロン以外は100均にあります。手芸店で売っている道具の方が品質はいいけれど、いきなり全部買うと大変なので無理のない範囲で揃えましょう。アイロンは家にあるもので代用方法があるので、調べてみてもいいかも。

セリア複数店舗を回って集めた材料

セリアの刺繍シート

漠然と、セリアにも刺繍シートがあるらしいと聞いていたが、探したら二種類あったため、せっかくなので両方購入。

①ぬい活、刺しゅう用下地シート
プリンター対応。中国製で、サイズが2L判(17.8×12.7cm)。まったく透けない紙なので、下絵を映すのはトレース台がないと厳しいが、紙なのでインク乗りが非常によく描きやすい。水にはちゃんと溶け、ノリ残りもしない。
刺繍する時に紙を刺す感覚なので、ダイソーの刺繍シートや不織布よりは力を入れる必要がある。逆に言えば初心者にありがちな糸の引きすぎ防止にはなるかもしれない。不透明のため刺繍糸を刺した根本が見えづらく、細かい模様を刺すときにはやや難あり。

②水に溶ける刺しゅう下絵シート
ぬい活売り場とは少し離れた刺繍棚のほうに置いてあるかも。プリンターは非対応で日本製。サイズが14×21cm。透明シートに不織布が貼ってあるため、図案が透けて映しやすい。水にはちゃんと溶け、ノリ残りもしない。
薄い不織布が布に沿ってくれて、針を刺す抵抗感もなく刺繍がしやすい。半透明のため糸を刺した根本もよく見える。
私が手近で購入したい場合は、こちらを買うと思う。

両方とも刺繍シートとしては問題なく使えた。
ダイソー刺繍シートは透明フィルムの水溶性シートだが、空気中の湿気や刺繍している間の手汗に弱く、刺繍が終わるころにはシワシワな状態になっていた。まとまった時間が取れずに間を置くと図案が縮んで誤差も生まれやすかったので、不織布や紙の刺繍シートならマイペースに作業できるようになるかもしれない。

また、どの刺繍シートにも言えることだが、溶かす時は刺繍の内部のシートがやや溶けづらいので、糸がヨレない程度にもみ洗いしてしっかり中まで落とすことを心掛けたい。でないと乾いた時に洗濯のりを塗ったワッペンのようになる。

サイズと透け感の比較

セリアのぬいぐるみ用カラークロス

これについては、たきゅーとちゃんも詳しくレビューしているので、そっちを見た方が早いかもしれない。

生地としてはほぼナイレックス(販売店によってぬいれっくす、ぬいトリコットと呼ばれる物)と同じ織り方、透け感。100均一のものなので織り目は少し荒いけど、たとえば髪などセリアに希望の色がないけど似た布で作りたい!という場合はナイレックスを買ってきて使えば違和感なく仕上がると思う。
ナイレックスはゲームセンターのプライズ景品によく使われているあの質感。ソフトボアのようなふわふわ滑らかな手触りや高級感はないものの、薄くて初心者でもとっても縫いやすいところが利点。

実際の刺繍の様子(刺繍シートはぬい活を使用)

引っ張ると伸びる方向があるので、顔は裏から接着布芯地を貼って刺繍している。これはセリアのハードタイプを使ったが、あまりに硬すぎて顔がゴワゴワになってしまった。できれば手芸店の柔らかい接着布芯地か、100均の場合は柔らかい不織布芯地をオススメします。かわいいぬいの顔が角ばってしまうと悲しい…。

完成した100均ぬい

たきゅーとちゃんの10cm型紙を使用

この企画はぬい初心者さんのハードルを下げる目的もあったので、型紙は誰でも手に入れやすいたきゅーとちゃんの10cm型紙使わせて頂いた。

作り方の動画もあるので、合わせてどうぞ。
この型紙は誰でも作りやすく、改造しやすいように随所に親切さと工夫が凝らされていて、本当にすごい型紙だった。頬にダーツ(縫い目)もないのでお顔がかわいく作りやすい。特に首のガイドラインがわかりやすくて縫いやすかった。すごい!
別ページの追加型紙でロングの髪型や服の型紙もダウンロードできるので、初心者の方にも安心。これが無料でいいのか!?

10cmぬいの体型比較

ついでに同じく10cmのぬい型紙で有名なまろまゆさんの型紙から作ったぬいぐるみも手元にあったので、並べて撮影した。
顔の大きさも体型も全然違うし、それぞれのかわいさがあるので、これから作る人の参考になるかもしれない。

100均材料で推しぬいは作れる?

結論は、じゅうぶん作れる!!!!!
セリアのカラークロスでは髪色になりそうな布がブラウン、ブロンズ、グレー、ブラックと限られるため、カラフルやニュアンスカラーな推しの場合は、手芸屋さんやネット通販で髪用の布を購入する必要があるけれど、それも10cmもあれば十分なのでナイレックスなら300円くらい。

初心者の方で完成させられるかもわからないうまく出来るかもわからないぬい作りに、いきなり何千円も出すのはちょっと……と怯んだ時は、100均材料で練習するのもいいんじゃないでしょうか。