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11.退院の日

少し前回と重複してしまう部分がありますが、リアルタイムでFacebookでひっそり更新していた内容をもとに振り替えることにしました。記憶がだいぶ違っているからです。しかしながら、Facebookは記事を探しづらかったのですが、こうしてまとめられるといい記録になると思います。将来的に息子も同じ手術を受けることになるはずなので、何か参考にもなるかもしれません。

今振り返ると…

いろいろな思いがよみがえってきました。とにかくこの日に向けて、いろいろな状態を調整したのだと思います。家で全看病を担うプレッシャーも感じていました。インフルエンザ等感染症を持ち込まない…保育園と小学生のいる我が家には難しいこと。これもドキドキしました。

私の両親は趣味で文学研究に勤しむギークで独特なペースの人達。2人の子どもの産後にも手伝ってもらいましたが色々と事件というか伝説というか、ネタとしてはよいのですが、リアルでは結構大変でした。

ですが、今回は本当に助けられました。母なくしては家庭内はどうにも回りませんでした。親に感謝する機会を与えてもらったと思います。両親も埋め合わせがしたかったようです。

父が同じように心臓の手術をした時、父も母も相当取り乱していました。病院に対してもけんか腰で困りましたし、私も母の話もだいぶ聞きました。自分で言うのは憚られますが、あの親の子とは思えぬほど、淡々と穏便に前向きに目の前のことをこなしたと思います。

ただ私はあまり感情を外にぶつけないので、ぐっとこらえたり、負の感情を冷凍して胸にしまってしまうところがあります。

最近書き進められなくなったのは、色々な感情が解凍されて、苦しくなってしまったからなのでした。家族の感情のサンドバッグになることはあれど、自分は出すところがない…。それが今、一番の悩みでもあります。どうしたらいいものでしょうか…。

ただし、どうも楽天的が過ぎるのか、過去を振り返るのは苦手。できれば今と未来が見ていたいタイプ。これを書き終えた暁には未来の目標や夢を書こう思っていますが、もうすでに書きたくてたまりません。

それでも保留にした負の感情は心にたまり、体にも悪影響を及ぼした気がします。どうしても深刻になりきれず、明るく書きたくなってしまいますが、未来のためにも、やはり過去と向き合っておく必要があると感じています。


当時の記録:退院日(術後14日目)

退院が決まった後で、不整脈が再度出てしまいハラハラしたものの、今回は投薬で改善したようで、おかげさまで無事退院することができました!

退院前日は夫の誕生日ではありましたが、娘の個人面談もあったし、そもそも私が相当心身共にバテバテなのを感じたので、面会はお休み。退院してからの生活に備え、家で充電しました。病院には夫の両親と義妹が行ってきてくれたようです。

退院日は10時にはベッドをあけないといけないので、私も早めに出発。平日の首都高にビビりすぎて、5:30に家を出てしまいました。息子の朝の保育園の送りは母がタクシーで行ってくれました。

今回はルートは完璧…でしたが、夜明け前の雨という、厳しい環境下、トラックさん達に囲まれて、ドキドキ運転。でも1時間ちょっとで到着。駐車場が開くと同時に入庫できたので、ベストポジションに停められました。

到着して少しずつ荷物を運び、病棟と駐車場を往復する間に、気になっていたマクドナルドハウス(※)を外から見てきました。店舗のようなポップな建物を想像していましたが、大学病院の雰囲気に馴染んだ落ち着いた重厚な造りの建物でした。

薬を2週間分ジャラジャラもらい、着替え、片付けて退院。ワーファリンを切らすわけにはいかないので、2週間後の次の外来受診時まで家族全員、絶対に元気で無事に通院できるようにしないと…と思いました。

夫が院内のカフェで久々のコーヒーを堪能している間、私が会計等諸手続きをしていると、また偶然にもハンドボールサークルの先輩医師とすれ違い、退院ですと挨拶できました。

あ、ちなみに…恐れていた窓口支払いは限度額認定証があったので、11月分、12月分それぞれ18万円ちょっと。合計36万円強でした。カード支払いできたので、実際の支払いはとりあえず先送り。総額のザッと5%くらいで済んだのではないでしょうか?

色々済ませて、車で帰宅。夫が戻る前に帰ると言っていた母ですが、みんなであともう一泊だけして〜♡と引き留めました。

ただ布団が足りなくなりました。これまでは寝室のベッドに子どもと私の3人で寝て、和室に母が布団を敷いて寝ていましたが、夫がベッドでないと起居が難しいため、寝るところの工夫が必要となり…。帰りにニトリで慌てて布団セットを購入!

夫もついてきましたが、久々のシャバは刺激は強かったはず…。布団もよく選んでる余裕はなく、趣味ではない柄のカバーも甘んじて受け入れました。本人は「このあとコストコで寿司を買って帰る。大丈夫だから。」と言っていましたが、なんとか説得して帰宅しました。

明らかにオーバーワークで疲れてる様子なのに、そういうこと言うので、かえって面倒くさいです…。きっとこれからも…。

夕方にはこどもたちを迎えに行き、夕飯を作って寝ました。

母がいると、夫が気を使うかな…と案じていましたが、こどもたちも「おばあちゃんもっといて…」と言っていましたし、私も退院でエネルギーを使い果たしたので、夕飯の片付けなど手伝ってもらい、母にいてもらってよかったです。

久々に朝までぐっすり眠れました。

やっぱり、毎日緊張感があって、疲れているのに、よく眠れず…。夫も病院の夜が長くて困っていましたが、帰宅したらよく眠れたそうです。

みんなでよくがんばったなーとしみじみ…。

こどもたちも、おばあちゃんも、パパもママも、1人でお留守番できたおじいちゃんも。

おじいちゃんは、今回ご飯を炊く能力をGETしました!

父は自分も働き盛りに心臓の手術を経験しているからか、行って助けてやれと、ものすごく協力的で応援してくれました。色々な過去の埋め合わせがしたいという父の気持ちも感じました。