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1st ワンマンライブ 「はじめまして、I」に寄せて

「室井くん、いつワンマンライブやるの?」と言われ続けて3年半が経ってしまった。

2019年11月23日(土)、青山 月見ル君想フで、ワンマンライブをやります。

思い返せば、これまで自らが主催の企画ライブやイベントは随所で打って来たものの、最初から最後まで自分が主役でいられる”ワンマンライブ“と言うものはやっていなかった。いや、やろうとしなかった、と言った方が正しいかも知れない。

・では、なぜやろうとしなかったのか?
・また、なぜ今回やるに至ったのか?

時系列順に説明していきたいと思う。

昨年、1st Album「hen」をリリースした。このアルバムは、それまでにリリースした音源(1st 両A面 Single「A GIRL BY SEASIDE/ヒロインは君で」,1st EP「Talkie」)に、オリジナルアルバムとして完成する為に必要だった新曲4曲を加えた、ある種、集大成的な一枚。青春のアーカイブ。青春時代に、僕を音楽にのめり込ませるきっかけをつくってくれた音楽や、憧れていたもの。そんなインスパイアの地続きにあるものを衝動的に、かつ自分なりに書き綴った甘くて苦い思い出のようだった。つい、「今だったら、もっとこう...」という言葉と同時に、PCのマウスとペン先に手を出してしまいそうになるが、落ち着いてそのまま口の前へ持っていく。あの時に「凄く良い曲だね」と言ってくれた人達の顔が浮かんだから。

2019年、年始のとあるライブの日。流石にもう慣れた手付きで身支度を終え、いつものようにギターケースを背負って家を出た。最寄駅の階段を降りると、前髪をバッチリ上げて、下ろしたてリクルートスーツを身に纏った大学の同級生とすれ違った。そう言えば僕も、もう22歳。本来であれば就活を始めている年だった。少し焦りのような気持ちと、ずっと変わらない気持ちとがごちゃ混ぜの状態で思いもしない引き出しからガラッと出てきたような感覚。いや、ただこれまで見ないようにしていただけか。電車の車窓に流れる、もう4年目の見慣れた風景をじっと見つめながら、「このままじゃだめだ」と、「自分にしかできない音楽を作ろう」と改めて思った。そんな日のことを憶えている。

2019年7月、1st Digital Single 「BLANK」をリリース。これまで、フィジカルもデジタルも同時にリリースしていたが、このシングルはあえてデジタルに限ってリリースした。なぜこの形態にこだわったのかと言うと、これまでインターネットとリアルを大切にしてきた自分にとって、ある種、”けじめ“のような位置付けの作品にしたかったからだ。もう時代的にも、音楽業界的にも、インターネットとリアルの境目はシームレスになっていて、リアルがリアルであることと、インターネットがインターネットであることの意味を持たせることが出来るのも、これが最後だろうと思った。そして、自分の作風としても、この「BLANK」は「hen」の少し先にある、言わばスピンオフでもある。このタイミングで、高校時代にインターネットで繋がったスズケンさんと千葉さんと関われたのも相まって、より一層意味のあるリリースになった。

そして夏には、自分が心から敬愛するとても強い個を持ったアーティストの2組を呼んで、「自分なくしツアー」というタイトルの2大都市ツアーを回った。
自分探しをするために、例えば世界中を旅をする人がいたりするけど、それは「自分はこうじゃなきゃいけない」と、理想を定義しようとしているっていう、寧ろ自分から遠ざかる行為のように僕はどうも思えてしまう。だからこそ、ありのままの自分、性格も生活も余白ばかりの自分を受け入れるところから始めて、自然に自分から湧き出たものや、今作りたいものと面と向き合い続けることの方が結果的に自分探しになるのではないか?と考え、この“自分なくし“という言葉を選んだ。ここに至るまでの自分の変遷と気持ちを微かに込めた、そんなツアーだった。
(大阪でマネージャーの安藤くんが深夜バスに新しく買ったカメラを置き忘れると言うプチ事件もあったが、)本当に楽しいツアーになった。



このようにして、次のフェーズの自分と出会う為に、自然と色んなけじめを付けていた自分だったが、一つやり残していたこと。それがワンマンライブだった。

タイトルは、「はじめまして、I(アイ)」とした。

この“I”は英語「I am ~」の“I”だけど、数字の「1」のようにも見えて。これまでシンガーソングライターとして、ずっと1人でステージに立ってきた僕が、この1回目のワンマンを経て新しい自分と出会いたい。そして、何より皆さんと改めて「はじめまして」って言いたい。そんな気持ちを込めて、こう名付けた。
ついつい、「あとそれと...」って口を滑らせてしまいそうになるけど、これ以上言うと流石に野暮な気がするので、やめておく。それは当日になってこそ、実感することだとも思うし。

チケット、有難いことに残り少なくなってきてる。ただ、自身過去最大キャパというのもあって、まだソールドアウトはしていない...。(うう、ソールドアウトさせたい!)

見どころとしては、今回はこれまでの音源のレコーディングにも参加してくれたメンバー3人と、そして1枚目からずっと支えてくださっている千葉さんも加わり、初の5人体制のバンドセットでの演奏。バンドセット、凄く久しぶりなんです。1年半くらいぶり。
もちろん、原点である弾き語りもやるし、室井雅也の変遷が感じられる大切な一夜になりそうです。

チケットの購入はこちらから






なぜか、もう一回貼っておきます。

チケットの購入はこちらから (2回目)



当日、会場に来て下さる皆さんにはしっかりと面と向かって「はじめまして」って言えるように。
来れない方にも、何らかの形でこの日を伝えられるように。そして新しい自分で、「はじめまして」って言えるように。

11月23日、凄く大きな月の下でお待ちしてます。

[公演情報]
「はじめまして、I」
2019年11月23日(土)
開場17:30 / 開演18:30
場所 青山・月見ル君想フ
詳細▼
https://www.muroimasaya.com/special/hazimemashite-i

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