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給付金でVIO脱毛をする? いいね!

某ヴィジュアル系バンドを追いかけるバンギャの友人からLINEがきた。
「給付金で余裕ができたからVIO脱毛をしようと思うんだよね。自分のためにお金つかいたい」とのこと。文面を見た瞬間、最高の使い道だと思った。

友人はコロナの影響で給与が7割以上減っているとか、引っ越しの資金を貯めていたのではないかとか、いろいろな考えが頭をよぎったが、それでもやっぱり最高だと思ったのだ。

まず、友人の手元にお金があること。これがとっても良い。
なかにはたった10万円という方もいるだろうが、自由にできるお金が10万円もあるなんてはじめて!という人間も少なくない。

友人がどちらかはわからないけれど、やりがいや仕事内容に対する愛を人質に低賃金で搾取される業界にいる彼女のもとに予期せぬ10万円が舞い込むことは嬉しい。

さらに、そのお金を自分のために使おうという友人の姿勢も嬉しかった。
大切な友人には、やっぱりバンドマンよりも自分にお金をかけてほしい。
(バンドマンにお金をかけることが彼女の幸せであって、自分の幸せのためにお金をつかうのだから、自己投資だと言われたら黙るしかないし、実際私は黙っていた)

そしてなにより、VIO脱毛=自分のためという彼女の考えが嬉しかった。
これは友人のためを思うと嬉しいといった類の話ではなく、私の信条と彼女の考えが一致したことによる喜びだ。

VIOとは女性の性器周辺を指す言葉で、その脱毛とは即ち陰毛の脱毛を意味する。
ここをさっぱりさせることほど自己満足な行為ってそうそうない。と、私は思う。

ところが、VIOの脱毛を検討してネットで検索をかけるとまず出てくるのが男性の声だ。
「アソコがツルツルの女子って興奮する!」「アソコの毛がある女子は清潔感がない」なんて男性の声がズラリと並ぶ。

なぜ男性の顔色を伺って陰毛の有無を決めると思った⁉
IVO脱毛なんて高額で痛みも伴うものにお金を払わせたいなら、脱毛を選択する女性に向けたメリットを話してくれ!

広告を見るたびに、心の中でそう叫んだ。

もっとあるじゃないか。
毛のないIVOはツルツルでふにゃふにゃで気分がいいとか、パンツを履いた時にピシッときまって気持ちがいいとか、生理のときに蒸れないし血が絡まらないから快適とか!

高額だし痛いけれど、ゴワゴワの毛がふわふわに変わって、やがてすべすべな肌になると自分の下半身が愛おしくなる。値段と痛み以上の価値がある。IVO脱毛は最高の自己満足だ!

……と、常々思っていたので友人のIVO脱毛=自分を大切にするという考えが嬉しかったのだ。

なんだか熱くなりすぎてしまった。
IVO脱毛は女性向け広告の闇とか、男女の身だしなみ基準の差とか、美に対する価値観だとか、いろいろな問題を孕んでいると思うのでまた機会があったら触れたい。

ちなみに、友人には湘南美容外科をすすめておいた。

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