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【書評】交渉の武器 交渉プロフェッショナルの20原則(ライアン・ゴールドスティン)

交渉の武器 交渉プロフェッショナルの20原則(ライアン・ゴールドスティン)


学び:
1、自分の「得たいもの」「目的」は何か、具体的に明確に持つ必要がある。
2、交渉相手、対象物について徹底的にリサーチをする。最新の状況、情報を把握する。
3、ロジックの展開と、感情のバランスの大切さ。


以下、特に覚えておきたいこと:

1. 自分の中にある感情はそのままに、それを理性的に観察するポジションに立つ。
「自分は怒っている」「自分は脅えている」と、客観的に自分を見つめることを意識する。


2. 点ではなく線で考える。
点=目の前の交渉、
線=「生き残ること」を選ぶ、など

3. 出来るだけ平易な言葉で、相手の感情にも配慮しながら丁寧に話す。
自然体で。
(その場だけ取り繕って別の人格で振る舞うのは不可能)


4. 「無口な証人」は、大事なことしか話さない。‘Silence is golden’
(逆に、たくさん言葉を発していると、周りは聞いていないケースも)

5. 「真の交渉相手」は誰か。
目の前の相手は、担当者で決定権を持たないケースもある

6. 「緊張関係」と「信頼関係」は両立する

7.「相手のごまかし」は徹底的に利用する

8. 給与交渉の時も、あらゆる角度から検討。
「会社は社員の給料をどう考えているのか」と、長くいる社員へ問う、
「他社の水準と比べたら◯◯」「年功序列ではなく、業務連動型の給与体系はどうか」など。

9. Of course (A), but (B) ---

A =相手にとって最も有利な事実(=自分にとって最も不利な事実)
B =それを凌駕する事実を示したり、ロジックを展開

 ※「自分にとって最も不利な事実」を出発点として、ロジックを展開することで、後から不利な点をつかれるよりも優位に交渉。

 ※「自在に視点を切り替えるスキル」や、「相手になりきって考えるスキル」が交渉や訴訟では決定的に重要。

 ※ ハーバードのロースクールでは、判例そのものよりこういったロールプレイを教える。

10. 交渉は「意思決定のゲーム」である
そして、その意思は「感情」で決まることもある。ときに、感情の前に論理は無力。


11. 「お互いに損をした」と思うのが良い交渉。
(Win-win、三方両損、新渡戸稲造の国際連盟での例)

12. 「恐怖から交渉をしてはいけない。しかしまた、交渉をするのを恐れてもいけない」 (ジョン・F・ケネディ)


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