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『ミッドナイトスワン』を観て

久しぶりに鑑賞に没頭した作品だった。

始めは、凪沙のキャラクターにどこか可愛らしさを感じ、微笑ましく感じていた余裕があったのだが、次第に当事者にしか知り得ないであろう苦い場面に心が苦しくなった。

しかし、自分らしさを忘れない凪沙の姿勢には
どこか逞しさも感じられ、
人間として、同性として、誇らしく感じた。


一果を預かる日が重なるにつれて、
芽生える母性。


自分のアイデンティティの一部を削ってでも
愛情を注ぐようになる姿と、
そこに現る産みの母によって立ちはだかる辛さは
胸を抉られるような気持ちになった。

そうした凪沙の生き様は、
一果の人生に宿り、託されたたのだろう。

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