タナカ諸行無常

冷凍シティーがもはや冬。 演劇の感想などを言います。

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【感想】南極ゴジラ『怪奇星キューのすべて』at 北千住BUoY

何はともあれインドカレー。このnoteのプロフィールで僕は「演劇の感想を言います」などと謳っておきながら、ここに至るまでの2回、全く演劇から遠い記事を書いていたので、そろそろ演劇の感想を書こうと思う。 記念すべき(演劇関連記事の)第1回目は…… 南極ゴジラ『怪奇星キューのすべて』 @北千住BUoY なんともう全席チケット完売しているらしく、「これから見る人へ…」みたいな記事を書いても全然意味がない感じがするので、ネタバレゴリゴリの記事を書きます。なので観劇予定の人はこれか

    • 「普通」という名の暴力と、ロングコートダディの『あくまで提案』

      コントに「救い」はあるか?「じゃあ、コントに救いはあると思う?」 去年の10月、『キングオブコント2022』の結果についてあれこれ話し合っていた時に友人から発せられたこの言葉を、半年以上経った今でも僕は折に触れて思い出す。 「(描かれた)人を見て笑うこと」 もしくは 「(描かれた)人を笑いの対象にすること」 そこに僕らが見出しているのは「救い」だろうか。 それとも「暴力」だろうか。 THE CONTE 2023(夏)が面白かった7月29日にフジテレビにて放送された「T

      • 漢 Kitchenで「共生」への回答をみる~『ハンチバック』とグミゼリーケーキ~

        『ハンチバック』が読めない市川沙央の『ハンチバック』が芥川賞を獲った。僕は障害当事者として『ハンチバック』が文學界新人賞を獲った時から、嬉しいような悔しいような恥ずかしいようなそんな気持ちがしていて、なかなか手を出せずにいた。それは多分、「同じ」障害当事者としてというより、「同じ」作家志望の人間として悔しいみたいな気持ちが一番デカいんだと思う。僕が文壇に「障害当事者」を武器に殴り込もうとしたら、先に、そして圧倒的な破壊力でもって芥川賞まで搔っ攫ってしまわれた。多分これから僕が

      【感想】南極ゴジラ『怪奇星キューのすべて』at 北千住BUoY