見出し画像

『ぼっち・ざ・ろっく!』を見てギターを始める君へ!!#1 挫折など気にするな、とにかくギターを触ろう!

前回記事が2022/11/23…。


いーまーさーらー!?

ですが気にせずやっていきます。



挫折は気にしなくていい(前置き或いはお気持ち表明)

本題に移る前に、ダラダラと投稿しなかった間にここ最近ギター界隈(?)で起こったことで、ちょっと思うところがあったのでそれを先に。お気持ち表明なんでうざかったら飛ばしてもらって構わないけど、一応今回のテーマにもちょっと掠る内容なので許してほしい。

アニメ放送からはや7ヶ月。
「ぼざろを見てギターを始めた」という人がちらほら観測され、中には熱心にギターに取り組み現在も楽しく続けている方がいて本当に嬉しい限りで、例えばこちらの方。


1000日後にギターヒーローになるという目標のもと、去年の12月から毎日YouTubeショートで練習風景をあげておられる猛者。マジで練習熱心で初日より確実に上手くなっていっており本当に素晴らしい!!何よりですね、技術がどうの上達がどうのよりも、ギターそのものを楽しんでいるのがめちゃくちゃ良くて、この方は本当に理想的なギターライフを送っていると思います。
ぼっちちゃんも承認欲求がどうのこうの言ってますけど、そもそもギター楽しくなかったら続いてませんからね。

で、こういう方もいる一方で、ここ数ヶ月の間でちらほらと目立つようになったのが「ぼざろでギター始めたやつもう挫折してるじゃんw」という主旨の言説。
つい最近もその手のツイートがバズっていて(投稿した本人にはその気が無くても叩き棒の材料にされてしまっている)なんだかなぁ、という気持ちが拭えない。

老舗メーカーFenderの調査によるとギターを購入した人間の約90%が一年以内にやめてしまう(逆にそこでやめなかった残り10%は一生続ける)そうな。

そういう風向きはこのぼざろブームも乗っかった人々に対しても例外ではなく、「アニメに影響されてギターを買ったはいいものの、すぐ挫折して売りに出したギターが中古市場に溢れている(故にミーハーはこれだからさぁ…)」とか「けいおん!の時に見た光景」とかいう風潮が出来上がっている。

ただ、件のツイートにしても、それ以前にあった「メルカリにオタクが挫折したギターいっぱいあった」に対しても言えることだけど、アニメに影響されて買った転売目的でもないギターを、そんな半年そこらでみんな一斉に売っぱらったりなんてしませんて。

最近のバズったやつは結局、店側が元から出回ってた在庫を、ぼざろに影響された新規層向けにかき集めてただけだし。


メルカリにめっちゃ出品されてるやんwってやつも、出品者の情報を見るとアニメブームに乗っかってタグに #ぼっち・ざ・ろっく! とか #後藤ひとりってつけてるだけの、元から中古品を大量に売り捌いてる業者だったりするわけです(みんな大嫌いな転売ヤーだっているぞ)。
ぼっちちゃんの持ってるギターと同型(レスポール“タイプ”)ってだけの安物を「ぼっちちゃんと同じギターです」とか言って売ってたりするから気をつけて。

前回の投稿でも言いましたが、楽器屋に行って直接ギターを手に取って試奏してから買うのが無難です。

ぼっちちゃん所有の本家本元の”Gibson”レスポールカスタムなんてどれだけ安かろうと50万軽く超えるので、それこそアニメに影響されたからってほいほい手が出るもんじゃないですよ。加えてマジでここ数年でギターの値段は爆上がりしたしね。
作者は買ってましたけど…(成金め!!!)。


原作音楽監修をされているInstant氏もこの風潮(初心者、ミーハー腐し)について言及されており




もちろんこの風潮にちゃんとブチギレてる人もいて


ズラーっと並んだサムネだけ見て、商品や出品者の実態の精査は二の次で、インターネットに蔓延る冷笑欲求と情弱ビジネス(メルカリのやつね)が良くないシナジーを起こし、本人はミーハーを咎めているつもりだがその実よく調べもしないミーハー側でした…で溢れかえるという、しょうもない負の連鎖を生み出しているのがなんとも度し難い。もう腐るほど見たネットあるあるだけども。

そりゃいるにはいるでしょうよ、ぼざろでギター始めて挫折したオタク。

でもですね、仮に挫折したとしても、ギターなんてとりあえず飾っておいて、ふとしたきっかけで触ってみるかと思ったりするもんなんですよ。実際『ぼっち・ざ・ろっく!』の影響はいままでギターやったことない初心者だけでなく、元からギターは持ってたんだけど昔挫折してたり、もう弾かなくなって置きっぱなしにしてたけどもう一回やってみるか!という人も生み出してるわけです。これはギターに限らず他の楽器でもそう。

だいたいアニメの影響じゃなくても、アイコニックなミュージシャンを真似て同じ楽器を買うなんて普通にあることで、いま第一線で活躍してるギタリストだってかつてのギターヒーローを真似てたりするわけですよ。そういう神格化なんてなんぼでもあって、そのポジションにぼっちちゃんが据えられてもなんも問題なし。楽しみですね、将来「ぼっち・ざ・ろっく!でギター始めたんですよ」とインタビューで答えるミュージシャンの登場が。

要は何が言いたいかというと、こういう初心者の出鼻を挫くような自称ギター解ってる、音楽解ってるおじさんみたいなやつは基本全無視でいいっすよ。なんか変に志だけ高く「ギターってのは…音楽ってのは…」みたいなこと語ってるやつとかね。

挫折なんてギターやってりゃ一度や二度あって当然です。弾けなかったからって死にやしないし、何も悪いことなんてないんで、またやればいいだけです。


いま弾けなくても大丈夫


お目汚し失礼しました。
本題です。

本来は基礎練とかメンテナンスとかのそういう話をしようかと思ってたんですが、そういうハウツー系ってもう良質なものが動画媒体で溢れかえってるし、前置きで述べたような状況も看過できなかったこともあって、ちょっとこう初心者の内のモチベーション管理とかメンタル面の方に重心をおこうと思います。

「ギターを楽しく続けるには?」がこのシリーズのモットーなので。

さて、ぼざろ放送後から結構な時間が経ちまして、早々にギターを購入した方などはもう半年近くはギターを練習していることでしょう。
その進捗状況も人によって様々で、1曲はなんとか弾けるようになったとか、いまだに全然コードが押さえられんとか、ギターむずくね?一生弾ける気せん、みたいにどっちかというと苦戦寄りの状況の人が多いと思います。

ここで念頭に置いて欲しいのは喜多ちゃんみたいに初心者が短期間で上達するとかまずありえんから、1年や2年くらいまともに弾けなくても全然大丈夫だということ。

あれはギターを上達せねばならないという強制力と、上級者(ぼっち&山田)の指導があった上での、多分にファンタジーな上達スピードなので参考にしないでよろしい。

ぼっち役の青山吉能氏のような急成長もあるのでありえんこともないっちゃないんですが、あれも青山氏がもともと音楽の素養があったというのも手伝っている(もちろん本人の努力量も込み)ので、マジで今まで楽器に触れたことない人が比べて落ち込む必要はゼロです。

ちちみに「ギターヒーローへの道」は初心者向け超優良コンテンツです。
とくにぼざろでギターを弾き始めたあなたにはその価値が分かってくるはず。

ぼざろでギターを始めた人は多分ほとんどの人が独学というか、指導者をつけずにギターを弾いている状態でしょう。そういう人がスムーズに上達するには、やっぱり元々他の楽器の経験があるとか、ちょっとした要領の良さがないと厳しいわけです(ギターに限らない話)。


じゃあ楽器の素養もないしそんな要領も良くないけどめっちゃ上手くなりたい!!という人はどうすればいいかといえば「ぼっちちゃんコース」を進むのが一番の近道になります。しかし、正直これはおすすめしない。

ギターやってなくてもどっかで見たことあるかもしれないこの画像。

ぼっちちゃんはこれを地で行く練習モンスターなので、真似するとあなたの生活や人間関係はおそらく破綻します。

本編で「毎日6時間練習した結果…」とか言ってましたが、夏休みの過ごし方等を見れば分かるとおり、ぼっちちゃんは暇さえあれば無限にギターを弾いている狂人です。練習量が本人の自己申告を遥かに超えているのは明らか。
あれは学生やニートが時間にものを言わせて可能になる物量作戦なので、例えばあなたが社会人で仕事をしているのであれば、ぼっちちゃんコースはまず無理です。

ぼっちちゃんも元々のポテンシャルが高いわけでもなく、勉学、運動、仕事、社会性などなど、ギターに関すること以外のスキルがボロボロです。要はもてるリソースをすべてギターだけに注ぎ込んだが故の集大成があれなので真似するのはいろいろまずいです。

まぁこれを真に受けるのも別に悪くはなくて、はじめの方に紹介したるし氏はこれに近いコースを歩んでおられる。が、やはり生活を捧げてまでというのはなかなか難しい。

「プロになる」という目標があるなら話は別ですが、 単純に結束バンドの曲が弾きたい!とか、「弾いてみた動画」を出したい!とかの趣味寄りのモチベでいるのなら、自分のペースでやるのが結局挫折もしないし長く続くでしょう。
とにかく長い目で見ながらやるのが肝要です。
ほんと3年くらいかかってやっとそれなりに弾けるもんなんですよ、大半の人は。僕もそうでした。
3年目くらいの僕は取り敢えずバッキング(喜多ちゃんが担当するやつ)ができる曲が何曲かある程度で(ギターボーカルやってました)、リードギター(ぼっちちゃんが担当してるやつ)なんかはほとんどできてませんでした。
それでも続けてるうちになんかできるようになるもんなんです。
これは保証します。ギターはある日突然「あ、弾けるようになったわ」ってなる楽器です。そしてはその瞬間は続けていれば確実にきます。
おそらくギター歴3年のころの自分に、「お前この『カラカラ』って曲のリード弾けるようになってるよ」と言っても信じてもらえません。そんなもんです。マジで今弾けないことを必要以上に悲観することはないです。

現時点の僕でも結束バンドの曲はまともに弾けない曲が何曲もありますが「なんとかなる」という自信があります。なぜかというと続けていれば「あ、弾けるようになったわ」という瞬間があることを経験しているからです。


いざ練習

じゃあ具体的にどれくらいのペースで、どんな内容の練習をすればギターは続くのか。


まず基本中の基本から。

1日最低5分でいいです。とりあえずギターに触ってください。

「触る」というのはもう文字通り触ります。
マジでアニメ見るついでとかでいいです。
それこそぼざろを見返す時にでもギターを手に取り構えてください。それで30分はギターに触ることになります。
その際にネックを握り込んだり(コードとか弾かなくていい)、何も押さえずに弦を6弦から順に弾いてみたり、ギターを弾くというよりもとりあえす戯れるような感じで、「ギターを構えた状態」に慣れていってください。これは正しいフォーム = その人の身体にとって一番無理のない姿勢を身につけるということに直結します。

今まで楽器らしい楽器を弾いたことがない人にとって、ギターという身体に密に接触する楽器は未知の体感を与えます。
今までしたことのない手の形、姿勢を要求されて最初のうちはぎこちなくて当たり前です。弾ける弾けない以前に身体がギターに馴染んでいません(DIO様かな?)。
そんな状態で無理に練習したりすると手首を痛めたりすることにもなります。
ギターを弾く際の「正しいフォーム」はその人の体格や指の長さとかで変わるので手探りしかないです。長いことやってる経験者でもこれは適宜修正してます。

結局ギターを挫折する理由は思うように弾けないという無力感、そしてそれを引き起こすのは「弾きにくさ」です。その「弾きにくさ」の原因がギター本体にない場合(弦高が高すぎる、ネックが反りまくってる等)、無理のある姿勢や、無理のある手のフォームで弾いているというのが常々です。

負担のない姿勢を探す時にまず注意するポイントは「身体に対してのギターのポジション」です。

座って弾く場合はギターは自然と楽なポジションになるんですが、立って弾く場合、一般的にギターを腰より上に構えると「弾きやすく」なり、腰に近くあるいはそれより下に構えると「弾きにくく」なります。
これも個人差があって自分なりに弾きやすいポジションを探っていくしかないです。そのためにもまずはギターを手に取り構えることが必要なんですね。

アニメ3話にてぼっちちゃんと喜多ちゃんが「楽器に持たされてる感が…」「楽器が本体みたいになっちゃう」と談笑していたように、ギターをそんなに触ってない人とめっちゃ触ってる人は構えたときの姿勢からして違います。ぼっちちゃんは自分には華がないとかそういう意味で使ってるんでしょうけど、喜多ちゃんはまさに「ギターに触ってない人」なので「楽器が本体」状態です。

空いた時間や寝る前の数分でいいのでこの「ギターに触る」を毎日やってみてください。

練習が続かねぇ…あんまギターに触れてねぇ…って人はこれをやるだけでもおすすめです。

練習が続いてるよ!って人でも、今の自分の弾き方でどこか負担がかかってる部分はないかを意識してみてください。だいたいネックに対して左腕の角度がきついと感じたり、手首がやたら痛いと感じる時はあなたにとって負担のあるフォームです。
ギターのヘッドが下に落ちすぎて上半身を丸めすぎているような状態もよくないです。

加えてすぐにギターを手に取れる状態にしておくのも重要です。

普段の生活で自分が一番長く過ごす部屋に必ずギターを置いてください。ギターを手に取るまでの工程を可能な限り省略するのがモチベ維持の鍵です。
ギタースタンドはそのためにあると言っても過言ではなく、目につく場所にギターがあること、そしてすぐ手に取れる状態にある(ケースからいちいち出す手間がない)こと、この条件を整えておくに越したことはないです。

そうやってギターを身体に慣らすことと並行で基礎練習や曲の練習をやっていきましょう。


では実際に「弾く練習」についてです。

あ、今更すぎますが、ギターを弾く際には絶対にチューニングを忘れないようにしましょう。
せっかく弾けるようになっても肝心の音がズレていたら元も子もありません。チューナーは絶対使ってください(音感ついてくると耳でもある程度合わせられるけど、そういうのはあくまで遊びの範疇で結局チューナーは使います)。
あと一度チューニングしたとしても、弾いている最中にチューニングはだんだんずれていきます(よほど雑な作りのギターでもない限り大きくずれることはないですが)。こまめなチューニングをする癖をつけておくに越したことはないです。耳が慣れてくるとずれた時にだいたい分かります。


チューニングのやり方が分からん!って方はこの動画を見ましょう(丸投げ)。

この動画(の4分半くらい)でも言ってることですが、各弦の音を合わせる時は低い音からペグを締めて指定の音に合わせるのが重要です。

では具体的な練習についてですが

「弾きたい曲」「弾けそうな所だけ」を練習するのがかなりおすすめです。
それこそぼざろでギターを始めたからには結束バンドの曲を弾きたい!という方も多いでしょう。全然結束バンドの曲に挑戦して構いません。

コード押さえる練習とか、運指の練習とかは?と思った方。
もちろんそれも必要にはなってくるんですが、まずそもそもギターをちゃんと弾けるようになる前に、ギターが楽しめないことにはなにごとも続きません。

経験則にはなりますが、ギターってけっこう順番すっ飛ばしても大丈夫な楽器です。
ふつーに弾きたい曲にいきなりチャレンジして、後から基礎練とかやっても全然上達します。そもそもギターの基礎練て右手と左手のタイミングを一致させたり、リズム感を養ったりと、「確認作業」のようなものが多いです。
まず「弾きたい曲」にチャレンジする→できない壁にぶつかる→基礎を見直す。の順番で練習した方がなんだかんだ続きます。

ぶっちゃけ初心者のうちって基礎練はだるいです。
なまじギターって楽器が派手なイメージを持たれている分、練習がおっそろしく地味な作業であるためそのギャップをどうしても感じてしまう。それが楽しい!と思える方はマジで才能があります(ぼっちちゃんがこれです)。
基礎練は確実に上手くなりたいのであればやって損はありません(実際上手くなります)。勤勉さに自信がある方は基礎練をこなしある程度指が動かせるようになってから挑戦というのもありでしょう。

ちなみにおすすめの基礎練はこちら

教則本とかでお世話になったギター弾きは数知れないトモ藤田氏の、めっちゃ地味だけどめっちゃ効果のある運指練習です。右手と左手を一致させることに注力した練習で、左手の格指を独立して動かすのにも効果的。速く弾くことよりも音がしっかり出ることを確認しながらゆっくりやるのがおすすめです。


「弾きたい曲に挑戦していいとはいえ結束バンドって難易度高くない?」とお思いでしょう。しかし先ほど述べたように「弾けそうな所だけ」練習する、これで大丈夫です。
結束バンドの曲にしても総じて難易度高めではありますが、それでも初心者には絶対無理というような部分だけで構成されているわけではないです。
例えば『フラッシュバッカー』のイントロ部分や、Aメロの喜多ちゃんパートなんかは元々スローテンポなこともあって挑戦しやすい難易度だと思います。

律儀に1曲フルで弾けるようになろうとするものいいんですが、やはり「弾けない」というのは多少なりともストレスを伴います。それが好きな曲であってもです。
だったら現状の自分でも弾けそうなところだけをつまみ食いするように練習して、成功体験を積み重ねていく方が精神衛生上も良いというわけです。

それにこれは単にメンタル面に良いだけでなく、ふつーにギタースキルの向上にもつながります。あるフレーズだけを練習してそれなりに弾けるようになったあと、以前弾けなかったフレーズに挑戦すると意外と弾けたりするものです。これは考えてみれば当たり前のことで、どんなフレーズであろうとそれを構成する個別のテクニックの部分はある程度共通しています。要はそういう個々のテクニックの組み合わせでフレーズというのは出来上がっているわけで、一つのフレーズで学んだことは別のフレーズを弾く際にも活きてきます。

結束バンドの曲はその点よくできており、「後藤ひとりの手癖」が各曲で頻出します。なので結束バンドの曲のどれかのあるフレーズを覚えるだけでも、他の曲を練習する際の大きな助けになります。例えば「青春コンプレックス」のリフと、「あのバンド」のリフは使っているスケール(音階)と弾き方がかなり似通っています。

幸い結束バンドの曲は有志の方が全曲動画つきでTAB譜(ギター用の楽譜)をあげています。

こちらの方の動画が採譜の正確性も高く、実際に弾いている様子を確認できるのでおすすめです。意外とカバーされていない喜多ちゃんパートも充実しています。

そして今は大変良い時代で、曲を作ったご本人が弾いている動画すらあります。

結束バンドの編曲担当、三井律郎氏による弾いてみた動画。
すでに見ている方がほとんどとは思いますが、ギター弾きにとってこの動画は情報の宝庫です。なんせこのギターパートを作った本人の弾き方を、こんな真正面の画角でまじまじと見られるわけですから。
アニメ用の尺なので1コーラス分しかありませんが、まさしく「公式」情報なので、第三者の耳コピより正確なのはいうまでもありません。

情報が少なかった時代は音源を聴いて「耳コピする」しか手段がなかったわけですが、今はこうやって視覚情報を元に練習ができるのがこの時代に生きる全てのギタリスト、とりわけ今まさにギターを始める/始めているあなたにとって最大の利点です。これを利用しない手はないです。
なにより素晴らしいのはYouTubeの機能で動画の再生速度を遅くできることです。速すぎてわけわからんというフレーズも0.5倍速くらいにすればグッとわかりやすくなります。ガンガン活用していきましょう。

さらに親切なことにレクチャー動画すら存在するのが今の時代。

こちらのかずき氏の採譜はかなり正確で、なにより教え方が丁寧なので初心者はガンガン参考にしていきましょう。

あとどの曲を練習するときにも言えることですが、初めは絶対にゆっくりなテンポで練習してください。これはテンポの速い曲だろうが遅い曲だろうが同様です。
一つ一つの音を確認しながら練習していくつもりでやっていきましょう。


ちなみに最近でた結束バンドのバンドスコアに関してですが、正直あれはおすすめできません。まぁこれはスコアあるあるなのですが、世に出回っているスコアは決して正確なものばかりではなく、割と出鱈目なものが結構あります。
作曲者ではなく第三者が採譜している場合、その採譜した人の精度によって正確性は上下します。特に今回でたバンドスコアは三井氏の監修も入っていませんので、ところどころ原曲と違う部分があります(音が合っていても運指が明らかに無理があったり、コード進行が違ったり)。僕も購入しましたが、だいたい予想はついていたとはいえ、ちょっとこれはおすすめできないなと感じました。

もちろん正確なスコアもあるにはあるわけですが、集合知というのは恐ろしいもので、その曲のファンである有志のほうが正確な採譜をされるのがしばしばです(ファンの執念)。まぁ究極自分で耳コピできれば最強なわけですが初心者のうちにそんなことできないので、まずYouTubeなどで有志の方があげている動画を検索していきましょう。
耳が肥えていけば、スコアや弾いてみた動画を見たときに「ん?ここ原曲と違わないか?」と気付けるようになります。そこからは沼です。コードひとつとってもボイシングとか、省略された音があるとかないとか、色々とあるんですが初心者からしたら訳分からんし、ただのキモいオタク話が始まるので割愛します。

とにかくレクチャー動画などを見てテンポを落として練習する。正確な採譜をレビューなどを参考にしながら頑張って探す。初心者のうちは頼れるものはどんどん頼りましょう。
「最近の若いもんはええのぉ…ワシらの時代は気合いで耳コピしたもんじゃ…」とか言うてくるジジイは無視していいです(耳コピ自体はめちゃくちゃ効果的な練習になりますが、初心者のうちにすることではないです)。

最後に口酸っぱく言いますが初心者は弾けなくて当たり前なので、全く弾けないからといって過度に落ち込む必要はないです。
落ち込んだ時はぼざろ1巻の冒頭を読み返しましょう。

最近こういうシーンで無性に涙腺を刺激される。
がんばれぼっち…お前がナンバーワンだ!!

ギターはこれの繰り返しです。
これが楽しくなってきたら「勝ち」です。上手くなろうがなるまいが、こうやってギターを弾いて音楽に熱中できるようになればもうあなたのギターライフは成功したも同然です。
マジでギターは、そして音楽は楽しいので、気負わずじっくりやっていきましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?