2024冬アニメ中途感想 ダンジョン飯とけんた食堂
確定申告めんどくせぇ〜マジで。
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今季のラインナップ。
〜感想のルール〜
評価に応じた順位付けをする。
視聴中のモチベーションの多寡を、タイトル横に補足する。
評価の順位とモチベの高低は必ずしも一致しない。上位であっても視聴モチベが低いことがある。逆も然り。
上記3項に則り下位作品ほど感想が多かったり、上位作品がさらっと済まされることもある。
〜モチベーションの内実〜
特盛 (本編を繰り返し集中して見た)
大盛 (1回は集中して見た)
並盛 (内容を覚える程度には見た)
小盛 (だらっと流し見した)
虚無盛 (ほぼ見てない)
順位は現時点の暫定的なものです。
クール終了後の感想で最終評価を下します。
ちなみに下ネタ注意です。
10位『メタリックルージュ』モチベ:小盛
これ面白…いや、面白くないです…。
『ブレードランナー』と『Detroit : Become Human』と『仮面ライダー』の合わせ技のようでいて、別にそれぞれの要素が上手く連携しているかというとそうでもない。強いて言えばどことなく『キャシャーン Sins』っぽい。
あえて情報を小出しにしたり、作中人物しか知り得ない用語で会話して見せたりするかと思えば、別に説明しなくてもいいことを長々と説明したりと、ピントがずれている気がする (あと作中用語多すぎる割に、ほとんどが別の語に置き換えられる程度の固有名詞で、これ覚えたからって別にストーリーが面白くなるわけじゃない)。
ストーリーが複雑で理解しづらいから面白くないんじゃなくて、単純に伝え方が面白くない。
6話まで行ってもマジで話の目的が見えてこないし、見えたところでそれを引っ張る意味あんのか?って展開が多すぎる。
とにかく色々詰め込みすぎだと思う。
テーマめいたシーン (社会構造、差別、アイデンティティ、みたいなそれっぽい描写) をチラチラ見せるものの、それを伝える手段 (コンセプト) があまりに雑然としすぎている。
サイバーパンクな未来都市のカオスにフォーカスしたいのか、主人公がいろんな場所を転々としながらその時々の人々と関わるロードムービーにしたいのか、いくつかの勢力がひしめき合う政治劇にしたいのか。それとも単なる謎解きにしたいのか、もしそうだったとしたら、タネを明かされても驚きがなさそうだ (あまりにネタが割れすぎている)。
どれか1個に絞って粛々とこなせば、自然とサブテーマとして枝葉のようについてきそうな文脈を、オムニバス形式でもないくせに、無理矢理ひと繋ぎのストーリーにしようとしていて、渋滞が起こっている。
アクションシーンもイマイチだ。
絵はよく動いているけど、バトルの発想が面白くない。バルタン星人みたいなことしてたやつは何がしたかったの?
主人公の見せ場がかっこよくないのも痛い (単なるパワーでゴリ押しで、相手の能力を喝破した感じが全然ない)。
OPはかなり好き。
90sのリバーブ感ですな。
オカズで入れるシンベのラインが渋くていい。
♢
9位『魔都精兵のスレイブ』モチベ:小盛
『ハイスクールD×D』みたいなやつかな?
ジャンプラ読んでた頃にちょいちょい広告されてたけど、全然読まなかったので内容を全く知らなかったが、14、5年くらい前のネタっぽい。
割とアクションはしっかりしていて (『地獄楽』よりメリハリある)、ほぉーって感じだけど、売りになってるであろうエロいシーンにあんまりキレがない。『まほあこ』くらい欲望をさらけだしてほしい。
巨大化する娘を見上げるアングルのカットで、周りの建物とのバランスが悪くて、等身大に見えることがちょちいちょいあるのが気になった。
♢
8位『ぽんのみち』モチベ:小盛
15分アニメでよくないか?
エンジョイ勢の集まりを描くのがコンセプトだから、麻雀をすることがメインではなく、麻雀を介して駄弁ったり遊んだりと、それはもっともなことだが、じゃあそれをただ見せられて面白いかといわれれば別に面白いわけではない。
俺はルール全く分からんから、 ガチ麻雀されたらそれはそれで困るけれども。
案外危なげな画がないのは高評価。
『フリーレン』でさえちょっと足元が怪しいカットがあったけど、これは割と堅実なレイアウトで、下手に冒険はせずに省エネに徹したのが功を奏している。
♢
7位『姫様“拷問”の時間です』モチベ:小盛
15分アニメでよくないか?2
ジャンプラ読んでた頃は箸休めに読んでいたけど(『サマータイムレンダ』とかのややこしいやつの合間)、流石に1パターンな作りを30分枠で見せられるのはきつい。
ただ演出はピカイチで、話のおもんなさを演出でどうにかこうにかしていることに制作陣の底力を感じる。
♢
6位『道産子ギャルはなまらめんこい』モチベ:小盛
はよセックスしろ
こんな情緒もへったくれもない感想が飛び出すのは、俺がラブコメに情緒もへったくれも求めていないからであり、基本的にご都合主義なラブコメにおいてコメディ部分に力が入っていないのであれば、それはもうさっさとくっついてイチャコラしたらええねんということに尽きるから。
これも昔ジャンプラで読んでたけど、ヒロインを増やし始めて、引き伸ばしが多くなってきたあたりで読むのやめた。
雪国出身ではないが、幼少期そこそこ雪が降ってた (いまはそんなに降らない) 地域に住んでいるので、冬だろうが気合いで脚出してる猛者がいることは知っているが、さすがにあんな豪雪地域では無茶ではなかろうか。いや、日和るな、豪雪地域脚出しギャルは存在するはずだ。人の夢は!!! 終わらねェ!!!
♢
5位『僕の心のヤバいやつ』モチベ:並盛
はよセックスしろ2
そもそもこれってラブコメじゃない気がしてきたので、これに関しては寿司屋に来てラーメンが出ないことにキレてるようなもんだが、それを差し引いても現在の展開はそう言わざるを得ない。
ちなみに俺の好みの店には、一発ネタをあの手この手で擦る類のギャグだったり、おかしな設定のヒロインをメタ的に茶化すギャグが置いてるから、『僕ヤバ』のメニューを開くとそんなものは当然置いてないので本当に入る店を間違えている。
具体的な店名でいうと、ドラドラしゃーぷ#で現在連載中の『王子様の友達』とか『恋はあえての逆バニー』とかの、おおっぴらにエロくて (おおっぴらなのが重要)、アホなキャラがアホなことを大真面目にやってるやつがいいんですよ。 はい、太字強調したのは連載続いて欲しいので読んで欲しいからです。こういうの大抵2巻乙するから5巻くらいは続いて欲しいよね…。
そういや『宇崎ちゃん』は随分前に離脱してて今どうなってんのか全然知らないんですけど、最近なんかセックスしたらしいですね (最低の文章)。
OP曲、ヨルシカが『フリーレン』で忙しかったからって、なにもヨルシカ風味の曲を他ミュージシャンにやらせなくてもいいじゃないですか。
予算もらえたのかめっちゃ映像豪華になってる。
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4位『魔法少女にあこがれて』モチベ:並盛
はよセックスし…とるようなもんか。
原作漫画の方は連載を飛ばし飛ばし追っているんだけど、実はあんまりキャラクターの見分けがついていなくて (描き分けが下手なわけではないのに、なぜ…)、アニメになって色がついてようやく誰が誰だかを把握した。
原作の欲望垂れ流し描写に忠実にあろうという気概は買うけど、どうせめっちゃ修正されまくるから (音声すら)、あんまりアニメ化する意味ないような気もする。
じゃあ「あこがれver.」を見ろやだが、わざわざもう一回見ようと思う気にはなれない (ニコニコでコメ付きでないと見る気起きない)。
♢
3位『スナックバス江』モチベ:並盛
これも15分枠にして『ぽんのみち』あたりとくっつけないか?
テンポ悪いとか言われてたけど、15分枠にしたらめちゃくちゃいい塩梅になると思う。
あのダラダラさ加減がむしろ酒の席での会話って感じがして良い。
ただそれをABパート立て続けに見せられるのがだるいってだけで、OPED計3分、本編9分くらいで、Aパートに相当するエピソードをこのテンポでやったらちょうど良いんじゃない?
キャラクターの会話劇としてめちゃくちゃ面白いし、カラオケでリクエストした曲をそのままEDとして流すっていう形式もオチとしてハマってる。
懐かしの歌謡曲とかぶち込まれても若い人は「?」ってなるかもしれないが、サビが有名な曲とかちょうど良い選曲だと思う (「あっ、これかぁ!」ってコメが流れるやつ)。
でも今の10、20代とかって普通に昭和歌謡を、(俺もそうであるように) 新鮮なものとして享受してたりするからあんまり問題ないか。
♢
2位『葬送のフリーレン』モチベ:大盛
やっぱり試験編かったるいよぉ!!!
いやあアニメになって、戦闘シーンとかの補完があるから多少見られるようになったものの、これだったら『HUNTER×HUNTER』でいいや…ってなっちゃうよ。
これはもう原作への不満だが基本1話完結のロードムービーにして、個々のエピソードから世界観を類推する感じで良かったのにぃ…。まぁなんだかんだ読んでるんですけどね。
もちろん画作りも好みだし、アニメーションもかっこいいし、演出も堅実で良いです。なので2位にしてる。でもやっぱバトルが醍醐味の作品じゃないってこれぇ…。
ヨルシカのOP曲はかなりよかった。
イントロちょっとJohn Mayerっぽい音作りのギターよね。こういう音作りで濃いめのR&Bとかやったら、今までの作風に対して変化球っぽくなって面白そう。
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1位『ダンジョン飯』モチベ:特盛
めちゃくちゃ面白い!
作者の著作は短編集しか読んだことないので、アニメのキービジュアルを見たら装いが全然違うからどんなもんかと思ったら、あらまびっくり、短編集の時にあったような洒落臭いサブカル臭さ(褒め貶し両方) が消え去り、早口で捲し立てるオタクのうぜぇところ満載のファンタジー活劇になっているじゃああーりませんか!
『フリーレン』同様、ファンタジーRPGのパロディが下敷きにあるけど、こっちはよりゲーム的な感性に寄っていて、「ふっかつのじゅもん」がある世界に則った死生観を当然の如くぶち込んでくる様が面白い。
TRRIGER制作アニメは『ダイナゼノン』以来の視聴となるが (映画は見てない。『ダイナゼノン』派なので) 、大胆な省略、止め画、そしてケレン味を効かせたアクションの緩急が素晴らしく、映像単体で楽しめるように作られていることに感動する。なにより色彩設計と撮影処理!!ぼかしとかグラデを過剰に載せないパキッとした絵が好きなんですよ。
こういうTVアニメを各所でじっくり作ってもらいたいなぁ… (無理)。
特に3話、レイアウトが見応えあって良いです。
引きと寄りの対照的な魚眼のショット。
箸休めのカットを挟みつつ大胆な寄りのライオス。
こういう遊び心好き。
円形モチーフを覗き込む構図の多用で、魔物の正体を示唆しつつ、画自体の見応えを担保しているのも小粋だ。
省エネ演出もなかなか光っていて、モーションブラーをかけつつ静止画全体をくるくるさせながらの爆速トラックアップで、マルシルの混乱を表現しているのも面白い。
最近けんた食堂をよく見るのだが、けんた氏の動画の面白さの肝は、調理の手際の良さ、調理中に伴う音、ジャンプカットや倍速を用いたテンポ良い編集、調理工程から盛り付けに至るまで行き届いた映える画作りにこそあると思う。
氏のYouTubeチャンネルを覗くとわかるが、初期の動画は調理している様子をただ撮っているものに、BGMを足しただけのものだった (それでも美味しそうだが)。
一時期動画投稿がパタリと止み、再開後にショート動画へと方針転換してから、撮影、録音、編集に見違えるほど力が入っており、料理ASMRとしての完成度が爆上がりしているのが見て取れる。本人曰く、1人でこなしているとのことで、あの動画スタイルを作り上げるために、氏がどれほどのコストと鍛錬を積んだかは想像に難くない。
翻ってけんた食堂のパロディ動画がなぜあんなに面白くないのかといえば、けんた氏独特の言い回しを文字ってうまいこと言おうとすることに終始して、根幹の動画作りが疎かになっているからに他ならない。
画竜点睛を欠くといっても、あれらパロディ群が欠いているのはむしろ竜のほうで、仕上げを先にやろうとしては本末転倒だ。
なにかしらの技能を用いた制作過程を魅力的に撮ってこそ、あの独特の言い回しは面白い。
そこにきて、この『ダンジョン飯』。
「魔物を食う」というコンセプトがちゃんとブレずに軸にあるのが素晴らしい。
ダンジョンの謎、魔物の生態、異文化との衝突、人と生態系の関わり、これらのサブテーマは、押し付け気味にただ語られたり、無理矢理詰め込んで渋滞しているわけでもなく、「魔物を食う」というコンセプトに自然と伴う形で、滲み出るように視聴者に伝わる作りになっている。
魔物という味を想像し難い奇想天外な虚構を、現実の料理のレシピに照らしわせて調理していく。その奇妙な面白さがこの作品には通底している。
ライオスのズレた倫理観や、マルシルのコミカルなリアクションだけがウケていると勘違いし、そのまま二匹目のドジョウを掬いにいくと痛い目を見るだろう。
OPはいまやタイアップ職人と化したBUMP OF CHICKEN。
サビのケルト調になる瞬間がかなり唐突だが (B♭m→B♭でメロディがアイオニアン風味を醸す) 何回か聴くと慣れてしまった。
EDは緑黄色社会。
ほぼ聴いたことなかったけど、良い曲書きますねぇ。
教育アニメのEDみたいなほっこりさがある。
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