『RE:cycle of the PENGUINDRUM』[前編] 君の列車は生存戦略:雑感想※ネタバレあり
うおおおおおおおおおおお!!!!
ついに、ついに、ついに、来た!!見た!!勝った!!(ガイウス・ユリウス・カエサル)
劇場版制作発表当時のクラウドファンディングに速攻で支援し、単なる総集編からの新作パート追加再構成版制作への移行の発表に歓喜し、もう今か今かと待ち焦がれた、僕が深夜アニメの世界にハマったきっかけであり、なんだかんだでいまだに「best of 深夜アニメ」の地位を僕の中で確立している最高の作品。(ここまで一息)
『輪るピングドラム』の劇場版、『RE:cycle of the PENGUINDRUM』[前編] 君の列車は生存戦略を、本日4/29の公開初日に!!!見ましたよ!!!!うおおおおおおおおおおお!!!!!
はい。落ち着きました。いや、今も若干テンションおかしいわ。
いま、突風吹き荒れる尼崎のホームにて列車を待ちながらこの記事をスマホでポチポチ打ち始めました。なんとか新鮮な気持ちの内に書き留めたい。
まぁ、待ちましたから、この時を。
不貞腐れていた中学時代、くっそつまんねぇ現実生活に差した一縷の光。まさにデスティニー。
震災の年、世間知らずで、ぶっちゃけ当事者意識なんて微塵もなかった中学生の自分には正直、このアニメがどんなテーマを持って打ち出されたものだったのかはまるで分からなかった。95年というポイントに符合する事件のことについてもまるで無知だった状態で、なぜこのアニメに心突き動かされたのか。それを理解したのは、しばらく時をおいて2周目を視聴したとき。
記号的演出と異化効果の連続。次から次に視聴者をぶん回す、ともすればエゴイスティックな表現。しかし、そんな(意図された)混乱状態に陥ったなかでこそ見える一貫したシンプルなテーマがそこにあった。まさに90年代の負債を背負わされた子供たちの葛藤を無意識に追体験させる構造に打ち震えた感動を、しかも11年の時を経て新たな物語を携えた形でついに劇場で………
いや、思ったより総集編やないかーーーい!!
失礼しました。
いや、なんとなく分かってたんですけど、「再構成版」という御触書にちょっと期待値上げすぎたところはありますし。
とりあえずこれはあれじゃな、ほんとに前座みたいな立ち位置で構えてるってことでええんか?イクニさん!?まさか後編は"アドゥレセンス"っちゃうのか!?頼みますよ!!『ピングドラム』はなんだかんだで視聴者に寄り添うタイプのアニメだって信じてますよ!!??
まぁ、この段階じゃあどうにも評価し辛いので、後編を楽しみに待つとして、以下細かな部分の感想を記憶している範囲で。思いつき投げっぱなしジャーマンなので内容見てないと分かんないと思います。
【アバンタイトル】
おいおい、早速の新規カットじゃないですかぁ〜(期待値爆上げの犯人)。
シンエヴァのラストみたいに実写風景とCGを重ねてるんか、これは?(素人なんでさっぱりわからん)
あらすじでだいたい分かってたけど、やっぱTVシリーズ最終回のちび高倉兄弟が起点になるのね。
『運命の子たち』のマイナーキーアレンジがすごい不気味。
【多分Aパート冒頭】
早速、TV本編とがっつり絡ませるんだ。
上坂すみれペンギン、「バキュッ」ってなんだそのキャラ立ては。
陽毬が「そらの孔分室」に誘われるシークエンスのセルフオマージュだー(凡俗)
それトリビアの泉のパネルのやつじゃね?
桃果の「イマージーーン!」を聴けるとは。
桃果ってこんなキャラやったっけ?プリクリ帽子の元人格であることを鑑みたらそうおかしくはないか?
ぶっちゃけ桃果って眞悧の対極に位置してるってだけで、元凶の一人であることに変わりないよなぁと、先日Blu-rayを見返して改めて思ったわけだが、あの16年前の事件の落とし所が相打ちに終わったのはむしろ一番マシな結果だったのかもしれない。自己犠牲の桃果と自己破壊の眞悧、どちらか一方が健在した場合だったら、もっとひどいことになってたかもなぁ。
「きっと何者…(お!キタキタ!)かになれるお前たちに告げる! (あえっ!?)」
大丈夫っすか!?
それありがちな自己啓発になっちゃいませんか?
いや11年も経って全く同じ宣戦布告をしてもしゃーないし、TV本編へのカウンターをしたいというならそれも良い。でもそれ下手するとTV本編の全否定になりません!?
大人世代の負債を負わされた「何者にもなれない子供たち」がセーフティをなんとか築こうとするのがピングドラムに一貫したドラマだと思うんですけど、「きっと願いは叶うよ!!」を地で行ったら勝ち組の生存バイアス物語になりません!?
「生存戦略しなくていいよ」はもう11年前以上に当たり前に通用しませんぜ、現代は!?
無責任世代の再生産物語になるのぉ?
いや、もしや、桃果がラスボスになる…?
いやぁ~でもなぁー、そういう分かりやすい「敵」を作ることを是とする態度に陥らないように気遣ってこそのピングドラムじゃないかなぁ。
【総集編パート】
お、おうぅ…。
前日にTV本編見返したんだよなぁ…。
いや、コメンタリー付きで見たから、そこまで本編に集中してたわけではないけど、再々放送を見てる気分にならんこともない。
いや、カットのテンポとか、時系列を再配置したりとか細かな演出を変えてはいるんだけども、やっぱりちょっと詰め込みすぎというか、でも好きなセリフをピックアップしてくれるのは嬉しい。
陽毬の「教えてぇ⤴」があったのがグッド。
新規収録したセリフが明らかに演技力が上がっている。本編当時のセリフのあとに挿し込まれるとその差が浮き彫りになっててちょっと笑ってしまった。
中略
「せいぞん!!!せんりゃくうううううう!!!」(心中で絶叫)
うおおお!!劇場の音響で『ROCK OVER JAPAN』の変身バンクきたああああああ!!!!マジで何度見ても素晴らしい。ただ、総集編ゆえにフルは一回だけなのが惜しい。地味にボーカル編成変わってたな。
苹果ちゃん好き。
おー新しいトリプルHのARBカバーだ。
冠葉が男を見せるシーンにぶつけるのね。
冠葉フィーチャー結構ある感じっすね。
記憶力の限界
【追加パート】
眞悧…お前、そのビジュアルでいいんか?
桃果退場。どうすんの?
ずっと冠葉のターンですなぁ。
挿入歌ガンガン入れるやん。
ミュージックビデオ演出って便利だなぁ。
とりあえず12話分で前編終了ですな。
うーん。
後編もこの調子でいくんだろうか?
もしEOE的な戦略(アレはその場しのぎだが)だったら、後編は新作パートもりもりの半分新作みたいな感じなのか?
ともかく、この前編は導入も導入。TV放送から11年の間に『ピングドラム』のテーマはもう必要とされなくなったのか否か。
後編を待ちますわ。キュッフ
【余談】
これは本編関係ないんですが、劇場予告がほぼアニメ映画で埋め尽くされてたんですが、日本映画業界大丈夫なんですかね?たまに実写映画挟まったなと思ったら漫画の実写化なんですが。
いや、アニメ映画の上映回だったから、アニメの予告多めにぶちこんだのかな?
まぁ、邦画を見ることは滅多にないのでそこまで本気で心配してるわけじゃないんですが、「特殊化の果てにあるのは緩やかな死」って押井さんとこの素子はんも言っとりますので、映画業界がアニメばっかになるのはあまり良い風潮じゃないなぁと、アニメばっか見てる若者としては思いました。
あ、TVシリーズから独立しない中間エピソードの映画化の乱立はマジで良くないと思います。(成功例にあやかりすぎ)
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