禁酒5か月と4日目 『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』読んだ感想

年末年始は自堕落な生活を送ってる。
スナック菓子をエナジードリンクで胃に流し込んで惰眠をむさぼってる。
さすがにたるみ過ぎているので、この2日で積読を消化している。
高松智史の『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』を読んだ。
著者はNTTデータからBCGに転職し、本著はBCG時代に学んだTIPSをまとめた内容になっている。合計で99個のTIPSは”○○vs○○”というタイトルがつけられており、特定の課題に対する良いアクションと悪いアクションの比較が為されている。
柔らかい文体で記されているので、分厚さの割にすらすら読めた。
Youtubeとかに転がってるハウツー系のビジネス動画やその他ビジネス系の自己啓発本と比較して内容が具体的であり、明日から即座に実践可能な内容が多かった。
今回は読んでいて個人的に刺さったものを抜粋して紹介していく。

明日から実践できそうなハウツー

1.「されど」誤字脱字 vs 「たかが」誤字脱字
 誤字脱字は気を付けているつもりでもチャットの履歴を
 見返すとたまに目につく。
 誤字脱字を防止するには一回声に出して読むのが効果的とのこと。
 カーソルを合わせて見返すようにはしているものの、
 視覚的な情報は脳が勝手に補ってしまうために
 誤字脱字に気が付きにくい。
 よって音読が効果的とのことだった。
 些細なことかもしれないがこういうのが結構タメになる。

2.30分単位 vs 1日単位
 スケジュールを組む時は1日単位で大枠のタスク、
 例えば”A社向け提案資料作成”等にせず、
 30分単位で小タスクに分割して詳細なスケジューリングをしろ
 というもの。
 これは僕も結構やりがちで6時間とか平気で資料作成に充ててたりする。
 実際のところ、6時間の中でまったく関係ないタスクや
 無駄な調べ事に時間を割いて資料が完成しないなんてことは
 日常茶飯事だ。
 なんとなく半日かければ資料は完成するだろうという見通しだとダメで、
 具体的にどういったタスクが発生するかが文章化できていないと
 予想以上に仕事が進まず徹夜になるというケースに陥る。

3.「考える」と「描く」を分ける考えながら描く
 そして、精密なタスク設計をする際に大事な原則として、
 「考える」というタスクと「描く」というタスク必ず同時進行で行わない
 というものがある。
 いきなりパワポから入らない、むしろワードで99%ぐらいの完成度まで
 作ってからパワポを作成する。
 パワポを開いたタイミングで行うのはフォントや文字の大きさや位置の
 微調整等でむしろそれ以外はしない、
 それぐらいの完成度になるまでパワポは開かない。
 ”資料作成をするときは大枠を作ってから”ということは意識していた
 ものの、ワードである程度イメージを文章化してから、見出しだけの
 スライドを作成していた。結局それをすると一覧性が損なわれ、
 全体としての流れが不自然になって
 辻褄を合わせるように手直しを加える、
 途中から不足情報に気が付き、調べ事をする、
 これでかなり時間をロスしていた。あくまで主戦場はワードであって、
 エクセル、パワポは最後の最後に起動する。

4.テック企業 vs テクノロジー
 入社前に応用情報を取得した。
 もともとプログラミングも齧っていたこともあり、
 ITについての知識は新卒にしてはかなり身に着いている自負があった。
 エンジニアさん、お客さんが何言ってるか分からない、
 という状況は避けられると思っていた。
 しかしながら現実はそんなに甘くなく、
 現場で使われる知識と資格で補える知識には
 かなり解離があった。重要なのは仕組みよりも、
 何で、何ができるのかであり、
 裏側の仕組みはお客さんにメリットを与えない。
 筆者も同様の悩みを抱えていたらしく、
 キャッチアップの対象として優先順位が高いのはテクノロジーより
 テック系企業の製品であり、製品の理解が進んだタイミングで
 テック企業について調べ、最終的にテクノロジーを理解するのが
 順序的に正しいと述べていた。
 どういった技術が現場でどのように使われているかを先に学ぶ方が結局
 仕組みをインプットする時間が短縮できると思う。

分かっちゃいるが難しいハウツー

1.まず質問に答える vs 思いつくままに話す
 結論ファーストって本当に難しい。
 関係ない話、前置きを長々としてしまうのは
 どうにかしないといけないと常日頃から感じる。
 大体原因は心因性。
 『こんな説明したら絶対ここ突っ込まれるよな、、』
 『これさっき説明したことと矛盾してないか、、』
 みたいな感じで不安のあまり予防線を張ったり、
 先回りして説明してしまう。
 バカだと思われてもいいからストレートに言うのが
 大事だと思いつつ、どうしても割り切れない自分がいる。
 ”結論~、です”、”はい、~です。”
 を意識的に口癖にしようとしてはいるもののまだまだ不十分だと感じる。
 解決策は出てない。 

2.詰められた時こそ接近戦=距離を詰める vs 遠距離戦=距離をとる
 昔読んだ『入社1年目の教科書』でも同じようなことが述べられていた。
 苦手な人こそ好かれるように立ち回る必要がある、という内容だ。
 ぶっちゃけここが一番難しい。今までの人生で苦手な人とは極力
 距離を置いてきたし、考えが合わない人とは真っ向勝負をしてきた。
 それはあくまで僕がお客さんの立場である学生だったから通用してきた
 ことで、社会は当然のことながら僕より偉い人だらけだ。
 今までの立ち回りが受け入れられるはずがない。
 中途半端に自分の意見を通そうとして反対されたら反抗して知らんぷり。
 これを繰り返してきたために僕にはしたたかさみたいな能力が欠落してる
 納得できていないことに対しても、
 我慢して『ハイ!わかりました!!』を言うのに人より精神的な負荷が
 かかるし、私情を挟まず仕事と割り切って目的のために動くということが
 すごい下手くそだ。今までサボってきたツケを払ってると思えば納得感が
 あるけど、まだまだ自分の至らなさに苛立ちを感じる。

3.Goooooooooogleまで見切る vs 2ページまで見る
 コンサルってロジカルさ、頭の良さに焦点が良きがちだけど、
 単純に情報量が物を言うよね、という内容だった。
 実際そうだと思う。これはコンサルではなく営業でもそうだと思う。
 知識が無いとお客さんが何を言っているかが本当に分からない。
 相手が何言ってるか分からないのに相手のニーズを聞き出すなんて
 不可能に近い。
 野村証券の津田さん(確か最年少で専務になった人)
 は営業とは運だと断言した。ただその運をつかむためには
 努力が必要だと補足する。
 彼がした努力は”四季報を丸暗記する”というものだった。
 商談中『そういえばあの会社はどうなんだ』と、
 雑談交じりに聞かれた際、四季報に記載されていた内容を説明すると
 『じゃあついでにそれも買っとこう』と追加の発注を頂けたそうだ。
 膨大な知識がお客さんがポッとこぼしたニーズをすくいあげた。
 仮に四季報を暗記していなかったら、『持ち帰って確認しときます』
 と愛想笑いをしてその商談は終了するだろう。
 もっと情報収集に時間を掛けたい。googleの10ページ目まで調べたい。
 ただ時間には限りがある。
 トレーナーに残業しすぎと注意されてしまった。
 思わず心の中でムッとしてしまったが、
 トレーナーとしても周りから新人に残業をさせるなと圧を掛けられている
 のだろう。

所感

本著では全体を通してブラックに働くことを推奨していた。
僕もそれには圧倒的に賛同している。
実際にBCGに入れば3日で根を上げそうだけど。
時代の流れ的に残業がNGなのは分かる。
8時間の中でベストなパフォーマンスを出さないといけないのは
分かる。
でも最終的にものをいうのは量じゃないか?
インターハイ出場校と地方予選一回戦負けのチームで練習量を比べたら
絶対後者の方が練習量は少ないはず。
1時間で1の成果を出せるけど8時間しか働けない人と
半分の生産性しかないけど17時間働く人なら
後者の方が結果的に優秀だと思う。もちろん極端な例だけど。
それに新人が残業するのは駄目で管理職は際限なく残業させられてるのはおかしくないか?
若くて体力があって時間単価も安いうちにスキルの貯金を作ってから
30代で家庭を持ち、それからワークライフバランスを取れるようになった方が良くないか?

社会に出て1年も経ってない子供の我儘でした。
残業代削られるの痛いなぁと思いながら、家でサービス残業する時間が
増えるんだろうなと思ってます。

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