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DAY5 思い込みを外すクルーズリトリート


 人生は「学び」の場であふれている。
これに気づければ、その後の人生はより豊かなものになるのだが、「思いこみブロック」がしばし大きな障壁になる。

 思いこみブロックとは、「思いこみによって、有益な情報の出し入れをブロックしてしまうこと」。「~すべきである(ない)」「~でなくてはならない」などがこれにあたり、具体的には「皆と同じであるべきだ」「失敗すべきではない」といった固定観念のことである。

 以前の私は、「思いこみブロック」に囚われていた。しかしある経験をきっかけに、一気に解放された。その経験こそが「地中海クルーズ」である。

 「地中海クルーズ」。ゴージャスな響きである。
優雅で贅沢な時間。富裕層にのみ与えられた特権。庶民の自分には無縁のもの……、そう思ったあなた、「思いこみブロック」に囚われています!

なぜか? 理由は簡単。クルーズは、実は意外にリーズナブルなのだ。
通常、ツアー旅行をすると、食事代・オプションツアー料等々がツアー代金と同じくらいかかる。しかしながらクルーズには、これらの費用がすでに含まれているのだ。結果、そんなに高くない。欧米では一般的なレジャーとして広く親しまれている。

 さて、わたしの経験に話を戻そう。
クルーズでは、人種・言語・文化・宗教・経済の違う人たちが長い時間生活を共にする。クルー(従業員)の出身国だけ見ても70カ国を超えることがある。
こういった環境で大切なことは、「互いの違いを認め合うこと」だ。「みんな一緒」をよしとする日本の教育を受けた我々からすると、実に新鮮である。

 乗客たちの個性もよい刺激となる。
クルーズ中に初孫の誕生を知ったブラジル人女性。あまりの嬉しさに大はしゃぎで、私にハイタッチを求めてきた。「初老の女性が見知らぬ人と大はしゃぎでハイタッチ」。日本だったらヤバイ人である。でも一緒になって自然に喜ぶことができた。不思議だ。
 また、日本ではなかなか見られない程ふくよかなアメリカのご婦人。魅惑的なビキニ姿で、ご機嫌にプールサイドにて日光浴。日本だったら周囲はドン引きであろうか。しかし私は、他人の目を気にしない、堂々とした姿に感動すら覚えた。

 そしてチャレンジ。下手な英語で積極的に話しかけてみた結果、大失敗。でも、その失敗すら「私も日本語が話せないわ」と笑い飛ばしてくれる。
そんなおおらかな雰囲気がクルーズにはあるのだ。これらのことのすべてが、「思い込みブロック」を外すのにとても良いのである。

 第二の人生における牧流の「学び」とは、肩の力を抜いてリラックスする。その上で自身とじっくり向き合う。
その積み重ねが、自分だけの自分らしい豊かさを創り上げてゆくのである。

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