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DAY9 アデコ社(世界最大の人材サービス企業・スイス本社)で学んだ大事なこと。

アデコ社は、世界60カ国以上で人材サービスを展開している。日本では、リクルートが強いですが、グローバルでは、業界のリーディングカンパニーだ。ドラッカーの書籍「ネクストソサエティ」の中では、世界最大の雇用主と評価されている。私は、アデコ社で7年間取締役として勤めさせて貰った。当時の日本のCEOは、マーク・デュレイ(アメリカ人)。文化や教育の違いから時としてぶつかったりもしたが、本当に多くを学ばせてもらったように思う。

アデコ社で学んだ一番大事なことは、グローバル企業でのコミュニケーションの基本だ。それは、文化が違う・教育が違う・人種が違う・経済が違う・気候が違う・宗教が違うなどの「違いを認め合う」ところからコミュニケーションは始まるということ。

日本のような島国に生まれ、概ね単一民族(厳密にはアイヌ人とか諸説あるものの)で日本語という難解な言葉を使い、ほとんどの人が世界共通語の英語が話せない国は、相当珍しい国だ。それが海外の常識だ。逆にそれが、外資系企業の進出を阻み、進出後の撤退を促進させたりもしている。

昨年、コトル(モンテネグロ)に行った時、お土産屋の店員が、英語で流暢に話せない東洋人の私たちを見て、なぜ日本人は英語が話せないのか?と素朴な疑問を投げかけてきた。更に、第二外国語は、何を専攻したの?と尋ねてきた。第二外国語で英語を選択したのになぜ話せないのか?これが現地のお土産屋さんから見た日本人の印象なんだろう。  

勿論、地球全体から見れば、日本に生まれただけでラッキーなことは、承知している。BBCによれば、日本人は、世界で最も尊敬される国民のうちの一つであることも承知の上だが、何かの調査では、日本人は、幸せと感じてない人が多いのも事実のようだ。

移動距離が長ければ長いほど、感性が豊かになるという先生がいる。私も全く同感だ。海外に出た時、文化が違う・教育が違う・人種が違う・経済が違う・気候が違う・宗教が違うなどの違いを認め合わないと、あまりに違い過ぎて何も始まらない。違うことを前提に、共通項を見つけていくところに海外での気づきや発見がある。こんなところに豊かさを感じたりする。

戦後の日本は、「みんなと一緒」「はみ出さない」ことを善しとする教育を続けてきた。昭和29年から昭和60年頃までは、それがとても効率的だった。だからこそ昭和時代はGDP世界第二位になった。ジャパンアズNO.1という本がベストセラーになったりもした。アメリカは、一人当たりの生産性を下げながら経済が発展していくという歴史的に経験したことのない世界に入った。EUの経済も大苦戦している。
地球規模で大きな異変が起きている。今年は、思考パターン・OSの変更が大きなテーマになってきている。  

アデコ社のグローバルカンファレンスは、バルセロナで行われることが多い。世界60数カ国の幹部が集まって、まるでW杯のように盛り上がる。いくらお金をかけているのか?と感じるほどだが、かけただけの意味があるイベントだった。私も数回参加したが、自分の心が喜んでいるのが、よく分かった。

一方、「違いを認め合わない」小さなトラブルも少なからず起きた。カンファレンスの休憩時間に中国人が寄ってきて、なんで日本人は日本人同士で固まっているんだ?とわざわざ言ってきたり、アデコグループ全体の利益貢献では雲泥の差のフィリピン人から、貴方は、英語が話せないのに何故グローバルカンファレンスに参加しているのか?お金と時間の無駄遣いじゃない?って言われてみたり、私も会議中に、空のペットボトルを投げ合う姿や、チョコレートを食べながら会議が進行されていく状況に戸惑ったりもした。こんな体験は、今、私の財産になっている。

フリーランスになって、地中海クルーズに行くたびに立ち寄るバルセロナ。現役時代とは大きく印象が異なる、私の第二の故郷バルセロナ。人間が中心の街。「違いを認め合うところから始まるコミュニケーション」言われてみればそうなんだけど、意外と置き忘れている大切なこと。この気づきのおかげで、私は世界中に友達ができた。アデコ社に長年お世話になって感謝している。

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