見出し画像

【読書録】ゼロ年代の想像力

『遅いインターネット』を読んですっかり宇野さんの本にはまってしまいました。ふらっと立ち寄った古本屋でこの本が235円で売られていたので迷わず購入、やはり面白い。

90年代後半=社会的自己実現への信頼が低下した社会=幼児的自己愛を求め続ける「引きこもり」的態度=エヴァンゲリオン

00年代=資本主義経済と法システムによるサバイバル社会=諦念を織り込み済みで他社に手を伸ばす態度=DEATH NOTE

という序盤の対比から極めて秀逸、批評家という職業の技に魅せられます。


なるほど物語と世界の往復運動から見えてくるものというのは確かにあるのだと思わされます。

PLANETSチャンネルで視聴した「2020年代の文化地図」もある面で本書の続きを提示していますが、いつの時代も大衆に広く受け入れられる作品とは意識的か無意識的か時代のニーズを反映しているのだなと気付かされます。

我々の嗜好は想像以上にファッション的だなと感じました。

うーん、他の著作も読んでみたい…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?