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透明日記「動物図鑑が家に来た」 2024/08/21

朝、窓を開けて過ごす。しばらくすると、小学生の頃の夏のような空気が部屋に匂い立つ。リビングはクーラーが点いている。その涼しさがどことなく、小学生の頃の夏だった。部屋が過去みたい。

部屋はむかし、地黒の少年ありけり。日光にまじりて肌を焼きつつ、ことさら黒くなりけり。名をば、コナンの犯人となんいいける。

それはさておき、朝から文章を書くことに気持ちが向いて、長々と、しょぼい食事を挟んで書いていた。

夕方になり、動物図鑑が家に来る。少し開くだけで、ワクワクしたものが飛び出てくる。これはすごい、寝る前にでも読もうと思って閉じた。それから、周りのものを整理して、外に出る。

外は地味に暑い。夜に月が出るだろうから、散歩は夜にしようと思い直し、カフェで本を読む。文章を書いていただけなのに、ひと仕事したような感じがする。仕事終わりの休息という感じ。

夜、月を見ながら打楽器を振る。音が変わったなあと思っていると、打楽器の一部が欠け、ヒビが広がっていた。寿命を気にして振る。

しだいに空は薄雲が出て、おぼろ月。月は、玄関の覗き窓のようにぼやけていた。熱がこもるので、散歩をよす。家で紙類の整理などする。

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