見出し画像

透明日記「今日は悲しい、懐かしい雨」 2024/06/09

昨日は紙芝居大会に参加して、紙芝居をやった、見た、楽しかった。

けど、この紙芝居大会について書きたかったけど、今日は悲しい知らせを聞いた。

あんまり関わったことはないけど、なんべんか一緒に過ごしたことのある人が先月、アメリカ滞在中に車の事故で亡くなったらしい。

ジャズのピアノかなんかをやっていたような気がする。

泉鏡花が好きだと言っていたその人は、いつもいい加減なようでいて的確な、暗喩に富んだアホなことを言うから楽しくて、人間的になんか余裕があって魅力的で、妙に気になるような、おもしろおかしい歪んだムードを漂わせていた。見た目が特別いいとかじゃないけど、もわあって、誰にもない、ヘンな色気があって、よく話題に上がるような人だった。

数年も会わないし、ほとんど思い出すこともなかったけど、なんべんか喋ったことのある人が、一緒に笑ったことのある人が、亡くなったと聞くのは悲しいし、なんか現実がやんわり浮いてるような、不思議な気持ちにもなる。

そういえば、おれはいつか死ぬのかと、重大なようでいて、そこまで重大に思わんでもいいようなことも思い出すし。

とにかく、心がざわざわする。ストレートに悲しむのも少しおこがましいような距離感の間柄なだけに、割り切れず、もぞもぞとした悲しさが、世界の裏側のざらざらを撫でるような悲しさが、うっすらと、五感の根っこで響いてる。

おもろい人やった。また会えたらなあと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?