コミュニケーションが受け身過ぎて天下無双な話
受け身女子という言葉を知った。
恋愛において受け身である女子のことらしい。
あまりにもそのまま過ぎて、逆に柔道の話をしてるのかと思った。
かくゆうボクも、コミュニケーションにおいてかなり受け身だ。
自分から連絡を取ることのハードルが高すぎて、「今何してるー?」「ひまー、今から電話していい?」みたいなLINEやメールは都市伝説だと思ってる。送ったこともないし、来たこともない。
コミュニケーションが受け身な人というのは、本人が内気な性格であるというパターンもあるが、そうでないこともある。
連絡をするのがめんどくさい、なにか決めたり提案したりするのが億劫だから丸投げしているパターンもあり、受け身といえども様々である。
そして、ボクがコミュニケーションにおいて受け身な理由は上記のどれでもなく、距離感がわからないからである。
昔、こんなことがあった。
今は連絡ツールとしてLINEが一般的だけど、まだメールが主なツールだった頃ある。
ある日学生時代の友人に家に呼んでもらったことがあった。その友人の家にお呼ばれしたのは初めてだった。
帰り際に「また近くに寄ることがあれば、声かけてくれたらお茶でも出すよ」と言われた。
しばらく経った頃に、お仕事の都合で友人の家の近くに行く予定ができた。
早く終わる仕事だったので、「もし良かったら会わないか?」というメールを送ったのだ。
仕事の3日くらい前にメールを送った。
しかし、3日経っても返事はなかった。
メールというのは、本当に届いたかどうかわからないし、既読もつかない。
一日目は忙しいのかな?と思ったが、二日目になると宛先間違えたかな?と確認して、三日目になると「あれ、これやっちまったか?」と不安になる。
結局仕事の日になっても返事はなく、友人と会うことはなかった。
そした数日後に「ごめん気付かなかった」と詫びのメールが来た。
友人の名誉のため言うが、本当にメールに気づかなかったようだ。
ただ、当時の自分が「なんであんなメールしちゃったんだろう…」と暗澹たる気持ちになったのも事実だ。
そんな経験が、この友人に限らず頻繁にある。
例えばLINEでやりとりしてるときに、今度遊ぼうよ!みたいな流れになる。「じゃあいつにする?」と日程を詰める段階になると返信がなくなる。
そのたびに、「あれ、ボクまたやっちまいました?」という気持ちになる。
自分の偉業に気付かない無自覚チートは、「また何かやっちゃいました?」で有名だが、返信を待つ間のボクも「またやっちゃいましたか?」だ。
ただし激強チートではなく、逆チート状態、逆天下無双状態ではあるが。
でも「無双」という字は「双ぶ(並ぶ)もの無し」と書くので、隣に誰もいないという意味では、連絡待ちのボクは天下無双なのかもしれない。
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