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なにかをイチからつくるより、組み合わせるほうが得意。

焼きものの産地・波佐見に帰ってきてから、また絵付教室でお世話になっている。今日ははじめて、メダカを描いた。シンプルだけどごまかしにくい絵柄だ。練習してみると、案外うまく皿に柄が収まった。我ながらよい。

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こんにちは、こんばんは。栗田真希です。

皿というか、すこし浅めの鉢に、夏らしく涼しげなメダカを描くことにした。先生を質問攻めにしつつ、構想を伝える。

「先生わたし、真ん中の底の部分に呉須でちょこっと"ぼかし"を入れて水の中っぽい感じにしたくて」
「先に鉛筆で範囲を決めて"ぼかし"を入れといたらよか」
「そんでもって周りにメダカをぐるっと配置して」
「メダカはこう描く。こうやって跳ねるように筆を動かす」
「そんでもって外側もグラデーションに」
「やってみたらええ」

何度も目玉の付け方とか色の濃淡を先生に確認して、描いていく。メダカの胴体は、シンプルだけど筆づかいが難しくて(勢いのあるスッとした線を意識しつつも、筆のコシを使って頭の部分をちょっと濃くする)何度も練習して、本番の鉢に描くときにも何度も消しては描いて……として、一枚出来あがった。

メダカの絵柄自体はよくあるもので、伝統的な柄なのだけれど、"ぼかし"との組み合わせ方とか、メダカの配置の仕方は先生にアドバイスもらいつつ自分で考えた。

一枚の作品としたときに、どんな要素を組み合わせるのかを考えるのは、得意だと思う。コンセプトを決めて、似合う絵柄を組み合わせる。柄の細かいところと、塗るだけのところのバランスをとる。うつわの形に合わせて、お手本のデザインをカスタマイズする。

絵付の腕前自体はまだまだなんだけれど、ふだんライティングの仕事でやってる「つくる」ということが、絵付に活かされてるんじゃないか。イチから柄を考える能力は全然ないけど、組み合わせはすぐに思い浮かぶ。

ちなみに、先生からなにを言われても、納得できないものは描かない。「高台にはこんな柄を入れろ」と言われても「ほかの柄、ないですか?」とおねだりしたり、自分で探してきたりする。

自分の美意識に反するもの、納得感のないものは、つくりたくない。家にも置きたくない。使い手としてジャッジして「いいね」と思えるものをつくりたい。

焼き上がりが楽しみだなあ。焼いてるときに割れませんように!

30minutes note No.1045

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