あちこち、波佐見焼のことを調べる日々が続いていく。
生地屋さんの特集をしよう。そう決めて、あれこれ準備を進めている。生地というのは、クッキーの生地でも洋服の生地でもなく、焼く前のうつわの生地のことだ。
こんにちは、こんばんは。栗田真希です。
型屋さんについての記事は、もうつくって今年の1月に公開した。
型屋さんがつくった型で、生地屋さんが生地をつくる。とってもシンプルに言えば。それを窯元さんは素焼きして、絵付をしたり釉薬をかけたりしてまた焼く。
分業制の波佐見では、町のあちこちで手分けして焼きものをつくっているのだ。
編集部の会議で企画が通ったので、さっそく準備をする。
今日は前取材のような見学をさせてもらった。何度か生地屋さんにも行ったことがあるけど、仕事のことを深く訊いたことはない。(あんまりお時間取ると仕事の邪魔になっちゃうので)
今日の調査でだいたいどんな記事を書こうか、イメージが掴めた。
今後の流れは、こんな感じ。
取材交渉をいろいろして、生地屋さんの仕事についてもがっつり調べていく。
取材OKとなったら、カメラを持って何度かお邪魔する。インタビューと写真撮影をさせてもらう。
文字起こしをして、記事を書く。頑張って書く。写真もセレクトする。
書けたら東京にいる編集者さんにチェックしてもらって、そのあいだに画像加工やらトリミング。
編集者さんから返事が来たら、修正を反映。その原稿を紙に印刷して、取材相手のところへ持っていき、場合によっては読み上げて内容チェックしてもらい技術的な部分など問題ないか確認する
あまりインターネットが得意じゃない人も多いし、ちいさい文字が読みにくい人もいるので、自然とこうなってきた。
あとは入稿。HTML的ないろいろを整える。
そして公開。公開したらTwitterをする。
こうした記事よりもさらにあれこれが多かったのが、今日公開した記事だ。あちこち、足で稼いだといえる記事。まあ波佐見町のなかだけだけど。
なんと戦時中につくられ埋められていた出土碗、販売しております。販売するまでのあれこれも頑張った、うん。
書くこと以外の仕事が、とても多い。でも届けるために、できる限りのことをしてます。現地に住んでるからこそできる取材者としての在り方ってあると思っていて、この特権をフル活用することも仕事のひとつかなって。
今日は生地屋さんで、できたての生地をさわらせてもらった。型から出したばかりの、湿った生地。まるで赤ちゃんのほっぺみたいだった! 感動した。しっとりさらさら。これも現地にいるから体験できることだ。
波佐見焼がつくられて、世界中のテーブルに並ぶまでには、どれだけの仕事があるんだろう。
無数の仕事のバトンがつながれて、わたしたちのテーブルの上にはうつわがある。奇跡みたいだなと思う。もっと知りたいことが、たくさんこの町には埋まっているのだ。
30minutes note No.1018
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。