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「小説家になろう」から撤退した話

皆さんこんにちは。クソ腐女子のアンタレスです。

割と短いスパンで更新できてるな〰と思って気が緩んだのか、また間が空いてしまいました。書きたいネタはたくさんあるので、どうにかバンバン投稿したいものです。

さて、今回はちょっと悲しい報告です。タイトルの通り、「小説家になろう」から撤退しました

今までここであんまり言ってはこなかったけど、私は「アンタレス」とは別の名義で「小説家になろう」で一次創作を書いていました。一次創作用の名義は隠しているわけではないので、pixivとかで調べれば出てくると思います。ノリで作ったFANBOXも未だに放置してますし。

まあ、最近は多忙であまり更新ができていなかったので、私の小説は誰の目にも留まっていなかったと思いますが、それはそれとして、「なろう」から撤退するかについては、かなり悩みました。でも、結局撤退することに決めました。

このnoteには、その理由について書き留めておこうと思います。


さて、まず、なぜ私が「小説家になろう」で小説を書き始めたか、そのことについて説明しましょう。

といっても、理由は単純です。「作家になりたい」という夢のためです。

「なろう」は、言わずと知れた日本最大級の規模を誇る小説投稿サイトです。私がその存在を意識し始めたのは、「なろう」に連載されていた小説がブームになり始めた頃でした。

「ログ・ホライズン」、「この素晴らしい世界に祝福を!」、「転生したらスライムだった件」……様々な作品が書籍化、そしてアニメ化されてヒットを飛ばす様子を見て、私も、「なろう」に興味を持ちました。

そんなこんなで「なろう」のアカウントを作ったのですが、最初は小説を投稿する勇気はなく、ただ小説を読んでいるだけでした。

しかし、その後、難病を発症したり、脚に障害が残ってしまったりと、辛いことが続き、私は就職活動すらできなくなってしまいました。

そんな私の心の拠り所になったのは、「文章を書くこと」だったのです。

在宅の仕事を探し始めたとき、文章を書く技術があったからこそ仕事にありつけて、今でもライターもどきみたいな感じで仕事ができています。

それに、サイトを更新するのもそれはそれで楽しいし、二次創作を書けばジャンル内の仲間に喜んでもらえます。社会の底辺にいる私でも、文章だけは人並みに書けるという自信にも繋がりました。

私の中で、かつて諦めた「作家になりたい」という夢が息を吹き返すのに時間はかかりませんでした。

「どうせまともに外出もできないんだ、小説を書いてヒットを飛ばしてやろう」と考えたのです。

そして、その時に目を付けたのが、「なろう」でした。

「たくさんの作品が書籍化していて、出版社も絡むようなコンテストも開かれている「なろう」で作品を書けば、出版社の目に留まって本が出るかも!」

……そんな甘い夢を抱いて、私は放置していたアカウントにログインし、小説を書き始めたのです。

まあ、そこからはいろんなことがありました。

小説家志望が集まるコミュニティサイトで助言を求めたり、そこの住民や家族から手厳しい批評をもらったり、某コンテストに応募したら、そのコンテストのキャンペーンの一環で感想コメントがもらえたり、ブクマに一喜一憂したり、自分の文章が急に痛々しく感じて大幅な書き直しを行ったり……。

いかんせん更新が遅いうえに下手なので、なろうの最底辺から抜け出すことはなかったけれど、それでも、甘い夢を見ながら小説を書くのは楽しかったです。

でも、だんだん雲行きが怪しくなってきました。

いつ頃からか、「なろう」には、いわゆる「ざまあ系」の作品が増えてきました。

もともと「なろう」には、「弱い立場に置かれながらも工夫や努力を重ねて、強者へと成り上がっていく」とか、「悪役令嬢に生まれ変わったけど品行方正に生きて周りの信頼を勝ち取る」みたいな話は多かったです。しかし、だんだん、「弱い立場にいた時にさんざん自分を馬鹿にした連中を酷い目に遭わせる」とか、「何にも悪いことしてないのに、ヒロイン的な立ち位置の奴に嵌められたのでやり返す」とか、そんな話が流行るようになりました。

最終的には、「もともとチート級の力を持っていたけど周りの見る目が無くて追放された、おかげで奴らは酷い目に遭ってるけど自業自得だよね☆」みたいな話ばかりがランキング上位に載るようになったのです。

私も勧善懲悪が好きなので、最初こそ「ざまあ系」を楽しんで読んでいましたが、流石にそればっかり見ていると飽きてきます。

そもそも、私は「チート能力でなんでも簡単に解決しちゃうぞ☆」みたいな話よりは、主人公が努力や工夫を重ねて成長していく話の方が好きなのです。

それに、ランキング上位にいるわりには文章が読みにくかったり、キャラクターの人間性に魅力を感じなかったりすることも増えました。

ここまで来ると、なんとなく「なろう」の未来に不安を感じ、多忙なことも相まって、なろうでの執筆活動を避けるようになってしまいました。

そして先日、ついにトドメとなる出来事が起きました。

その日、私は仕事の合間にYouTubeを見ていたのですが、そこには「なろう」の小説や作家を批判する動画が大量に投稿されていました。

「なろう」出身の作家が起こしたトラブルについての解説に始まり、出版社が「なろう」出身の作家を捨て駒としか思っていないという真実や、テンプレ展開やチートについての批判、設定の矛盾についての突っ込み、作品からにじみ出る自己顕示欲への呆れなど、その内容は多岐にわたりました。書籍化したような作品もサンドバッグとなり果てていました。

あくまで個人の感想で、人がどう思おうが自分には関係がないのですが、ただでさえ「なろう」への心証が悪くなっていた私は、これらの動画を見て、「なろう」への憧れが完全に消えてしまいました。

そして、私は色々考えました。

このまま「なろう」で書くモチベーションを保てるだろうか、自分がなりたい「作家」とは何なのか、「自分の夢の舞台」として「なろう」を選んでいいのか、ここで撤退したら「投げ出した」ことと同義なのではないか。

色々悩んで、字書き仲間に相談もしました。さらに、参考までにと、他の小説投稿サイトについて調べてみました。そしたら、「なろう」ほど勢いはないけれど、「なろう」より便利なサイトがたくさん出てきました。それを見て、私は決意しました。

「なろうから撤退しよう」と。

そこからはあっさり進みました。「なろう」の作品を全消しし、活動報告に撤退する由を書き込み、新しい投稿サイトに会員登録しました。

「なろう」のアカウント削除までは踏ん切りがつかず、結局、読み専アカウントにしました。

ここから、自分の小説を一から見つめなおし、新しい投稿サイトに少しずつ投稿していけたらいいなあと思っています。

人の意見に流されて、投稿を投げ出したと言われても仕方がありませんが、もう、「なろう」で頑張ろうとはどうしても思えません。

だから、今度こそは投げ出さないように頑張ります。

そして最後に、今まで、楽しい夢と思い出、素敵な作品の出会いを与えてくれた「小説家になろう」に、ありったけの感謝を。

今は変わり果ててしまった「なろう」ですが、私がたくさんのものを与えてもらったのは事実です。

本当に、ありがとう。

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