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世界を恐れでなく、内なるインテリジェンスで見る

つい数日前まで、私は恐れに慄いていた。凍りつき、為す術もなく。
先日、米国人の有名な環境リサーチャーから直接、気候変動に関する科学と文化人類学的な視点でのリアリティを聞く機会をいただいた。人類のそう長くない終焉の期限と、彼の数十年にわたる歴史的、地域的、文化的、社会的、経済的データに基づくシナリオを。そして私は凍りついた。実際、世界は気候変動の話題一色(今はコロナウィルスに翻弄されているが)、ヨーロッパでは盛んにデモも行われている。しかし、世界の活動家たちに触れる機会の多かった私自身は、どこか曖昧模糊として真に自分ごとにはなっていなかった。そんなバーチャルな魔物が、彼とのFace to Faceの会話によっていきなり目の前にリアリティとして降参したのだ。戦慄した私は、急がなくてはまずいと、恐れを恐れのまま共有し、他に思考の変化や行動を迫った。同時に自分自身が取るべき行動を焦燥感と共に考え悩んだ。ー その行動が、私が小さな頃から身につけてきた防衛反応であることに気づかずに。私は、行動し続けることで恐れや怒りや悲しみといった感情に向き合わなくて済むように、行動することでそれらの負の感情をエネルギーに転嫁していた。そしてそれがもはやパターン化していたのだ。

恐れは恐れを呼ぶだけ

居ても立っても居られないそんな心境から3日後、私が敬愛する方のご指摘で、はたと気づいた。私自身が最悪のシナリオを招くような行動をしていると。恐れは恐れを呼ぶだけ。恐れは感染し、混乱を招き、その恐怖の下で人は異常な行動に出る。気候変動のシナリオがまさにそれだ。
ー 地球は終わらない、結局は人類が自滅するのだと。核兵器を使い、人が人を殺し合う。このシナリオはまさに恐れが転化し、肥大化し、菌のように増殖し続けるからだ。たとえ私が、「気候変動の悪化から引き起こる食糧不足に備えて農業の技術や知識が必要だ!」と農業を始めたとしても、植物も野菜も一向に喜ばなければ、人も集まらない。たとえ怒りで扇動された人が集まったとしても、そこに良いエネルギーは生まれない。
元宇宙物理学者でボディワーカーの小笠原和葉さんはこう話している。
平和のために活動するなら、自分の中の未完了のものを完了させなければならない。カウンターカルチャーは怒りのエネルギー。自分の中の闘争感情が完了すると、それを他に転化、反映することはなくなる。だからセルフケアが大切だ、と。

共振するのは外からの音か、内からの音か

「外から来る情報で自分が決まる」という構造がパターン化すると、インプットされたものに反応し続けることになる。今のコロナウィルスの現象も同じだ。コロナ菌を煙たがり、生物核兵器だと言う噂に日々翻弄されるメディアや人々。混乱した人々はマスクを爆買いする。
外の雑音に共振すると狂信を招く。そうではなく、内なる音(VOICE)に耳を傾け、その音を捉え、自分のリズムに立脚する。自分のリズムが整うと、その波動は外へ向けて波紋のように広がる。自分が心地良いリズムに乗っていると、その場はダンスホールと化して、会議さえも喜びの舞いに転じる。

内面の望み

人間には内側に自分の拠り所がある。
それを現代人は忘れがちだ。
内側には、自分の心や魂が純粋に望んでいることがある。
誰しも願いを持って生まれてきているが、外側の社会があまりに忙しくアテンションを得ようとするので次第にそれに合わせるようになってしまう。そうして次第に内なる自分と乖離していき、「私はこのままで良いのだろうか?」と悩むことになる。
外からの情報に踊らされない状態を保つことが大切になる。しかし、この情報化時代において情報をシャットダウンすることはほぼ不可能。ではどうするのか?

大元の自分の願いにアクセスする習慣をつける

大元の自分の願いにアクセスする習慣がないから脆弱になるのだ。
そこを訓練する。頻繁にアクセスする。
そして「ああ、これが自分の本当の願いか。」と気づく。
そしてそこから生まれてくる行動を取ってみる。

たった3分でできるアクセス法

大元の自分に戻ることは意外と簡単だ。
まず深く長い腹式呼吸をして自分が生きていることを感じる。(肺は鎖骨から肋骨の下まで、そしてその裏側(背中側)と、体の側面にもある。肺は意外と大きい。肺を小さいと感じていると自然に呼吸も浅くなり、自分を感じることが困難になる。大きな肺で深〜く長〜く呼吸をすることでリラックスし、リラックスして初めてクリエイティブな思考が始まるのです。)
そして、自分の幼少期にワープし、楽しかったこと、一番心地良かったことを思い出す。
私だったら、木登り。

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近所にいつも一人でこっそり登る大きな木があって、それが私の特等席であり定席であり、そこから世界を見ていた。雲の流れを見て宇宙の謎にハマり、鳥と会話をし、季節の移り変わりを感じていた。

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そして、マイルドヒッピー&マイルドアクティビストな母が作った味噌をお弁当箱に入れて野に放たれ、あらゆる草花を採っては味噌ディップして舌で検査し、腸で自然と繋がっていた。(食べものによって人はつくられるというが、それは食べ物がどのように生きてきたか、という情報が遺伝子を通じて腸にインストールされるから。ということは、私は”野生”や”太陽”や”共生”というデータを体に摂り込んでいたということだ。)
向日葵のお花畑で隠れん坊をして蛙の卵でフェースパックをして。
「その時の感情や身体感覚はどうだったか?」
ー大自然という大いなる何かと繋がってるから孤独なんて微塵も感じず、ただただその大きなプレイグラウンドに身を任せ共振し、心も体も踊らせていた。とても楽しくJOY(ここはJoy以外に良い言葉が見当たらない)に溢れていた。
「その感覚は身体のどのあたりで感じる?」
ー 私だったら胃腸のあたり。
「そこにはどんなエネルギーがある?そのエネルギーを体で表現してみて」
ー 私は強いエネルギーが身体の中心にモヤモヤしていて、自然と腕が素早い動きでそのエネルギーを外へ発露させていた。
「その時に恐れはあるか?」
自分が喜びに満ち溢れている時、そこに恐れはない。
そして、今この場で幼少の頃にアクセスして起きた感情は今のことであり、過去のことではない。

Joy beats Fear - 恐れは喜びに勝てない

改めて、冷静に自分をセンシングしてみた。そして気づいた。「あ、恐れがない・・・」と。さっきまであれほど切羽詰まった状態だったのに、今はもう恐れという感情がない。もちろんマインドにはあるからゼロになったわけではない。けれど、生きる姿勢が明らかに変わったことに気づいた。恐れを糧として動くのではなく、喜びを糧として動く。つまり、喜びや快感に恐れは勝てないのだ。

PTSDなどのトラウマを持っている人にカウンセリングをしてその時の辛い感情や感覚を引き起こさせても症状は重くなるだけだという。人はトラウマを身体の中の神経で覚えている。例えば戦場に行った兵士達は身体に宿った負の感情を解除することなく持ち帰ってしまっている。その時の感情をリバイブさせて負の感覚を再来させるのではなく、神経にインプリメントされた負の感情を解放し、「心地良い」という感覚に塗り替えることが大切。深い呼吸をし、「今自分が心地良いと感じている」という感覚を刻み込み、その体験を重ねていくことで過去を書き換えていく。人はリラックスの状態が一番可能性につながるのだ。このあたりは、ソマティックエクスペリエンスやクラニオ・セイクラルとも呼ばれる自己調整ワークに通じる。

自分が大元にアクセスする状況をより多く増やしていくことで喜びや満たされた感覚がデフォルトになる。すると恐れが忍び込む余裕がなくなる。
私だったら、森に行く、木に登る、そして世界を感じる。

今私たちは岐路に立たされているが、歴史を紐解くと、実は人類は何度も絶滅している。
そして、「その時歴史が動いた!」と言えるほどに何かを変えた人は、たった3〜4人だったという。それほどに内なるインテリジェンスにアクセスし、その声に従うことは難しいのだ。

俯瞰した視点がもたらす意識の拡張


地上の虫たちと同じstreet viewの視点から、地球や宇宙視点でのoverviewへズームアウトし抽象概念で観てみると、たとえ人類が絶滅しようが、それは宇宙全体から見てみると良いことでしかないと思える。今世紀、人間が繊細な地球を乱暴に扱いすぎたために、今、まさにリセットされようとしている。歴史が動くその場に居合わせられることはある意味、ラッキーなのかもしれない。

宇宙飛行士が初めて地球を見た時、青いビー玉だと思ったという。
落としたら割れちゃいそうな。繊細だから優しく扱わないと壊れちゃう、脆いものなんだ、と。今まさに、地上視点の価値観がアップデートされ、パラダイムがシフトする時。

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恐れはエゴから来る

私は自分の“心地良い状態”にアクセスした後に気づいた。恐れというものは、「自分」視点の狭くて低い領域にいるから生じるのだ。自分の人生にもう先はないとか、人類が滅亡することに悲しみを持つということは、大きな視点で考えるとエゴ以外の何ものでもない。宇宙上には他の生命体が沢山いる。たとえ私たちが滅亡しても彼らは生き残って、偶然かシンクロかの神秘的反応によって再び蘇るかもしれない。宇宙は輪廻転生なのだ。
「恐れ」は自分視点でものを考えている限り、ずっと伴う。
恐れが加速すると、遂には人を殺す。自分を守りたいから。
全体的な視野を持った時、恐れはなくなる。
もはや自分だけに向かっていた視線がなくなる、存在しなくなるから。

「生命環境はすでに待った無し。
これからの新たな時代は、世界が一つの意識となり、一つの生物となる方向にある。美しい星で全人類が細胞を一つに震わせて、銀河と共振しながら生命の箱舟である地球を我々の世代からリ・テラフォーミングしていきましょう。
2020/3/20  12:50の春分をもって、生命の旅がスタートします!

by 地球暦の開発者、杉山開知さん。

以下は、杉山開知さんが地球暦の視点で語るビデオです。これは2020年以降の未来を生きる私たちにとってのバイブルです!

「時間」と「人類の意識の拡張」について

上記を実践するための地球暦について


points to takeaway
・恐れは恐れで受け止めつつ、在りたい自分でいることが大切
・喜びは恐れを凌駕する
・自分の大元の喜びにアクセスする習慣をつける
・恐れは自分中心のエゴから生じる
・恐れを手放した時、それは大いなるものと繋がる悟りの世界

木登り



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