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音楽のレシピ(その2) ー作曲の端緒ー


2020/06/29 07:11
いつも曲を作る時には、何かグッとくる音の響きを見つけ出すことが、大前提として在る。その響きとは和音であることが多く、バスドラムとスネアドラムのコンビネーションによるビートであっても、そこに幻聴に近い状態で倍音のハーモニーを聴き出していたりもする。

子供の頃はその感じ取った音を「アー」と発声するだけで表現出来ていると思っていた。それだけでは駄目と気付いた中学生頃から自発的に音楽の知識を学習し始める。

そしてその知識を自覚的に忘れていく。学んだことをそのままの形で発表したって、それは単なる報告書。自分は何がしたいのか、自分は何ができるのか、忘れようとしても忘れられない知識と気持ちと身体だけが残る。それこそが一般常識から自ずと分けられた本当の "自分" ってヤツ。?

日々の厨房での仕事や、時々のサッカー場での応援や、極まれにする旅行等、自分のからだひとつしかない環境下でも感じることの出来る音楽が有る。というか、音楽に準えることの出来る楽しい体験が有る。

それらの環境で起こりがちな、キツい状況下に身を置いた時に、音楽の記憶が気持ちを奮い立たせてくれることももちろん有る。そのときに自分が現象として表せる音楽の要素とは何だろう。「とりあえず、うた」「とりあえず、手拍子」「とりあえず、叫び(?)」「とりあえず、沈黙」

やはり「とりあえず、ピアノ」「とりあえず、ギター」「とりあえず、オーケストラ」「とりあえず、パソコン」などとはならない。

"自分" が夢想する理想の音楽を現実化するための、カギとなるもの。それはメロディとリズム。ハーモニーはカギを開けたその向こう側にある。(続)


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