音楽のレシピ(その13) -ギター-

かつてギターを毛嫌いしていた時期がある。どう弾いても先達の築いたスタイルから逃れられず、滅茶苦茶に弾いてみてもやはりそれがすぐに一つのスタイルになってしまうから。まあ、元々が「カッコイイ、スタイリッシュな楽器」なのでしょうがないんだけどね(苦笑)。

そんな時に現れたのが、"The Presidents of the United States of America" !!!!!!
二本弦のギターと三本弦のギター(とドラムス)のアンサンブルで奏でるロックは、実に楽しくて爽快だった。「あ、弦なんて少なくても全然いいんだ」

で、自らのギターを一本弦にして弾き始める。すぐに弦をはじく瞬間や弦の振動を感じているときの気持ちよさを改めて実感し、そしてその弦の振動に存在する秩序、すなわち倍音列の存在をよりリアルに再確認する。

新たに弦を増やして、違う倍音列を色々組み合わせていくと、自分だけのギター・サウンドが出来たように思えてホントに嬉しかった!

今は六本弦を張っているが、気持ちは一本弦を弾いているときのままでずっといる。六本を束ねて一本の弦、ってイメージで。あはは(⌒e⌒)y ♪
そう、音符だけをなぞるギタリストに興味はない。弦を(音を)気持ち良く振わせてくれるギタリストこそがもっと存在していて欲しい。



追記:先日急逝された津野米咲さんのインタヴューより。彼女も言ってました。
「弦が六本あることへの戸惑い、未だにあります(笑)。どうやって使おうかな、って」と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?