音楽のレシピ(その5) ーノイズと話し声ー

何度でもしつこく言うが、51歳にしてオレは音楽についてまだ何も理解していない。ただ知識が頭の中に蓄積されていっているだけ。

例えば、両方の手のひらで両耳を閉じたり開いたりする時の、あの下がったり上がったりする音。幼い頃によくやるあの所作から聴こえてくる音の音程がどうしても聞き取れなくて、すごく歯がゆい思いをずっと抱えていた。
後にアナログ・シンセを手にして、全ての周波数を等しく含むホワイト・ノイズをフィルターで漉していくと「あ、これこれ!」と同じ現象を見つけ出して嬉しくなり、やがてそういったノイズの音程 (?) をある程度把握し制御することが出来るようになるまで実践を積んできたとは自負しているが、それでもやはり、まだまだ謎だし歯がゆいのだ。

芸大の学理科で音響学を学べば良いのかも知れないが、それならば手っ取り早くシンバルやドラムを叩きまくり、街の音や自然の音に耳を傾けて閉じたり開いたりしている方がより早く理解できそう、っつーか、モノになりそう。

話し声だってそうでしょ? 普段の会話のイントネーションの音程、なかなか譜面に書きとれないよね? 書きとれるような音程で話していたら、それはもうミュージカルの世界(笑)。……あ、パスコアールを思い出した。Youtubeからちょっと音源を拝借します。それでは。(続)

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