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【詩】百人力のあたたかさ

今日こそはあの札つきどもに
ギャフンと言わせてやろうじゃないか
たった一人で 片手だけで
と思い立った矢先
なぜか拳が握れない
たたかうことを拒むように
指先がかじかんでいる
まさか俺ともあろう男が
恐怖に凍りついたのか
いや違う そうじゃない
なぜだろう どうしよう
どうすればこの現状を
打開できるのだろう

しばらく思案にくれて
不意にあの子が浮かんでくる
そうだ凝固したこの手を
溶かせるものは
あの子のあたたかさ以外ない
つなぎあう手に分けられた
あたたかさが百人力となって
必ず俺を勝者にしてくれる
あの子あっての大舞台
あの子あっての勲章さ

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