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New体育論-Management Perspective-

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小学校で体育を指導しながら、スポーツ産業のマネジメントを学んだ私が、スポーツが発展するためにあるべき体育の姿を様々な切り口から解説するシリーズ。これまでにはなかった「新しい体育の…
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2020年11月の記事一覧

学校体育は「学び」に固執しすぎている

「学校は、学びを提供するところ」 この言葉に嘘はない。すべての教員および教育に従事する者が、これを実現するために日々多大なエネルギーを費やしている。 しかし、学校はしばしば「世間知らず」と揶揄される。ここでいう「世間」とは、資本主義に基づく社会を指すことが多く、一般社会の常識と学校社会の常識に「ズレ」があることが指摘されることも少なくない。すなわち学校が持つ判断基準が、市場経済が持つそれとは異なるということだ。 「学校教育はビジネスではない。基準が異なって当たり前だ。」

「ゴール型」「ネット型」「ベースボール型」はどう違うのか?【後編】

学校体育では、様々なスポーツを「教材」として活用し、運動スキルの向上や人間的成長などのベネフィットを子供にもたらすことが目指されている。中でも「ゲームの楽しさ・面白さ」を伝えるために、球技の扱い方が重要とされている。世の中にはサッカーや野球など、数多くの球技が存在するが、学習指導要領では、「ゴール型」「ネット型」「ベースボール型」としてそれらを分類している。 では、それらの「型」は何がどう違うのか?それぞれの「ゲームの楽しさ・面白さ」とは何か?本稿はそれらを明らかとし、体育

「ゴール型」「ネット型」「ベースボール型」はどう違うのか?【前編】

学校体育では、様々なスポーツを「教材」として活用し、運動スキルの向上や人間的成長などのベネフィットを子供にもたらすことが目指されている。中でも「ゲームの楽しさ・面白さ」を伝えるために、球技の扱い方が重要とされている。世の中にはサッカーや野球など、数多くの球技が存在するが、学習指導要領では、「ゴール型」「ネット型」「ベースボール型」としてそれらを分類している。 では、それらの「型」は何がどう違うのか?それぞれの「ゲームの楽しさ・面白さ」とは何か?本稿はそれらを明らかとし、体育