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兵庫津の道を歩く

「兵庫津の道」を歩いた。神戸市のJR兵庫駅の南にある歴史の散策コースだ。東側半分ならゆっくり見て歩いても2時間程で歩ける。平清盛が開いた兵庫の湊、初代県庁所在地といった兵庫の発端に関連する史跡と近隣の寺社などを巡るコースである。

「兵庫津再発見」魅力ポイントウォークマップ(裏面)兵庫県発行

まずは兵庫大仏

日本の三大大仏?と称しているが、かなり小ぶりだ。奈良の大仏の大きさを知っているが故、鎌倉の大仏も小さく感じるほどなのに、兵庫大仏はさらに小さい。だからと言ってどうこうではない。立派な大仏さまであるには違いない。

兵庫大仏 青空を背に立派に聳えている

30年前には数年ほど兵庫駅のすぐ北に住んでいながら、JR線より南には柳原恵比寿を除いてはほとんど来たことがない。兵庫大仏も、当時は訪れたことがなかった。この大仏さま、戦時中に金属供出で「出征」したが、戦後、有志の寄付により再興されたとのことで、比較的新しい大仏さまである。

清盛塚

兵庫大仏から少し歩くと清盛塚がある。今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では松平健が演じていたが、歴史上の人物を想う時に、どうしても大河ドラマのキャストが浮かんでしまう。こんもりした塚をそうぞうしていたが、スマートで背の高いものだった。

清盛塚 結構な高さだ

兵庫津ミュージアム

清盛塚から南へ数分、兵庫運河を渡った先に、兵庫津ミュージアムがある。幕末から明治にかけての初代の兵庫県庁を復元した初代県庁館、博物館施設のとひょうごはじまり館の2つからなるミュージアムだ。初代県庁館はすでにオープンしていて無料で入場することができた。まだ木の香りがする出来立ての建物で、執務室や仮牢、井戸などを再現している。休憩所もあるし、トイレも綺麗だった。

清盛塚から兵庫運河を渡る 運河にかかる大輪田橋
初代県庁館の内部 畳の執務室
大砲のレプリカ

もう一つのひょうごはじまり館は今年(令和4年)11月にオープン予定。建物は出来上がっているようだが、外構などの工事が続いていた。秋には再度訪れてみようと思う。

兵庫城跡

運河沿いの兵庫城跡の碑

兵庫運河の北側はプロムナード(遊歩道)となっている。歩いていると兵庫城跡の碑があった。兵庫城がかつてあり、それが初代県庁として利用されたということのようだ。

兵庫運河の遊歩道 運河を挟んでイオンモールが見える

ここまで来たらお昼もだいぶ過ぎていたので遊歩道の向こう側に見えるイオンモールでランチにすることにした。

キャラクター

清盛くん 歴史花回道のキャラクター
キャラクターと言えばこちらも 神戸清盛隊

ゆるキャラと言えるかどうか、清盛くんの像をイオンモール近くに見つけた。「平清盛のまち」ということらしい。神戸清盛隊の方は結成10年というから、おそらくは大河ドラマ「平清盛」放送に合わせて結成されたのだろう。

神戸は新しい街で、日本史に出てくるものといえば、大輪田泊、福原京、鵯越の逆落とし、湊川の合戦くらいしか思い浮かばない。神戸在住者でこのくらいなので、他所の人は尚更思い浮かばないだろう。そんな数少ない歴史の遺産なのだから、精一杯アピールしようということなのだと思う。

ゆっくり歩いて2時間ばかりだけれど、初めて知ることも多かったためか、思いのほか楽しく過ごした歴史散歩だった。

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