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舞台 東京輪舞を見た話

日帰りで東京へ旅に出た。
朝から飛行機に乗り込んで1時間半、とても風の強い日だった。

正直言うと、髙木担でもないし最初は観に行く予定などなく、1月の半ばにやっぱり観ておこうと思い立ってチケットを取り、飛行機を予約して東京へ。

子供の時からHey!Say!JUMPが好きで、社会人になった頃に映画orangeを観て清水くるみさんの美しさに惹かれた。

そんな2人が主演となり舞台に立つと言われたら気にはなる、ティザー映像でずっと見ようか迷い続けてしまった。結局好奇心に負けてチケットを取りきたのだけれど。

髙木雄也という人間が立つ舞台を観に行くのは久しぶりだった。
もちろんアイドルとしての髙木雄也は見てはいるけれど、舞台俳優として立つ顔とアイドルでは別物。


プレスコールの映像を見て、SNSで既に観たみなさんの感想を読み、その日を迎えた。

ほとんどの観客が着席し、始まるだろうかとパンフレットを読みながら待っていると、清水さんが舞台にいるではないか。
正直びっくりした。まるで本当に、どこかの誰かの日常と言わんばかりに始まったのだから。
アナウンスは15分前(だったかな、時計見てなかったごめんなさい)を最後に流れていなかった気がしたし、会場内は開演を待ち構えるひっそりとした声が聞こえる程の空気だった。

役ではないと言わんばかりに始まり、もう1人の主演も会場へ姿を表す。
演技なのに演技じゃない、日常なのだ。
どこかの誰かの、東京という街のワンシーン、ふだの生活ですれ違うかはたまた出会わない誰かの日常。

いくらどの席でも観やすいPARCO劇場とはいえ、座席がステージより離れているし…と双眼鏡を持っていってはいたけれど、覗くのが惜しいとさえ思った。(使ったけどね)
演者の顔を双眼鏡で追いかけるより、この舞台の全体像を全て焼き付けておかないと、この誰かの日常は見逃してしまう。
きっと普段東京という街にいない私はもうこんな景色を見ることはないのだ。

舞台そのものは、最後の2人を見た後、あぁ日常はどこにでもこんな風に落ちているし、知らないどこかで点は繋がるのだなと。
人との関わりなんて正直SNSを使えば簡単に繋いだり切ったりできる時代だけれど、そうじゃない事象だってやはりまだまだあるのだ。
その一つが今回の舞台で表現されたいわゆる性欲と愛が関わるということなのかもしれない。


もちろん舞台の中身そのものは探せばきっと知ることができるし、ネタバレになると思うので細かく書く気はないけれど、飛行機という乗り物で東京へ行き、観てきた私の感想としては、
あぁこれは、仕事終わりにふらっと観に行って、自分の日常にたまたま写った景色のように落とし込むような見方をしたかったな。ただそれだけだった。
初見で行くなら、パンフレット以外の情報を持たなくてもいいのではないか、それでも噛み砕く事は難しくない、そんな舞台だった。

ちなみに近くを通った髙木雄也からはとてもいい匂いがした、丸1日食事を忘れるくらいに。


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