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うれしはずかし初体験

この歳になるとなかなか初体験ということはしなくなる。

もちろんこれまでの人生で、やったことがないことはたくさんある。

ラクダに乗ったり、ドリアンを食べたり、インディードに登録したり、アスクルで名刺を作ったり、社内のクラウドを整備したりとまだやったことがないことが少し考えただけでもたくさん思い付く。

一般的に歳を取ると人は保守的になり、なかなか若い頃のように思い切って新しいことをはじめなくなるのではないのかなと私は考えている。

そんな中で私は、先日、久しぶりの初体験をしてみた。

それはずっと前からやってみたいと思っていつつ、新しいことをするのが怖くて二の足を踏んでいたことだ。

その日はなぜか超前向きな気持ちになっていて、やってやろうという意欲が湧いていた。

突然の修造的マインド降臨である。

突然の雨に打たれて夢中で何かを探しててた、今すぐ会いに行こう夏が遠回りしてるくらいの突然である。


何に挑戦したかというと、それはヘッドスパである。

これを読んでいる人は確実に「なんだそんなことか」と思っただろう。

それは当然であり、ここまで引っ張って申し訳ない気持ちでいっぱいである。

ただちょっと言い訳をさせて欲しい。
私は全身の皮膚感覚が人一倍過敏であり、「痛い」と「くすぐったい」に敏感でマッサージに弱い。

昔、知り合いに「絶対気持ちいいから」と無理やり連れて行かれた足ツボマッサージ屋さんで、マッサージ師さんに「こんなに痛がるお客さんはじめてです。そんな痛いですか?私、2割くらいしか力を入れてません。もしかしてわざと痛いって言ってます?」などと半ば呆れつつ言われたことがある。

もちろん私はわざとでもふざけてでもなく、純粋に痛かったので大汗をかきつつ絶叫していただけなのだが。

そんな経験もあり皮膚感覚過敏である私はマッサージ系のサービスを遠ざけていた。

しかし、美容室でサービスとして美容師さんがやってくれる頭皮マッサージは気持ちいいなと前々から思っていた。

サービスなので3分程度の時間なのだが、いつももっとやって欲しいなと美容室に行くたびに思っていたのだ。

そしてある時、マッサージでも頭のみをほぐしてくれる、ヘッドスパという分野があることを知り、興味をもっていた。

頭だけだったら痛くもくすぐったくもないのではないか。そんなふうにずっと考えていた。

そこで先日、重い腰をあげて、ヘッドスパを予約してみたのである。

ヘッドスパはどんなお店を選んだらいいか素人の私は悩むところではあるが、幸い決め手がある。

それは私がよく見るビジネス系社長YouTuberがヘッドスパを経営しているからである。

本来なら優柔不断の名を欲しいままにしている私は、数多あるヘッドスパのお店からどこを選んだらよいか判断できず、せっかくヘッドスパに行こうと決意した気持ちが萎み、諦めていたことであろう。

ただ今回は違う。

私はいつも見ているその社長YouTuberを盲信しているので、その人がヘッドスパを経営しているなら選択するのはそこと決まっている。

彼はYouTubeチャンネルで芯をくったことを言いまくっていて信頼できる。彼が経営しているのなら間違いはないはずだ。

調べてみると彼が経営しているヘッドスパは全国展開しているが、幸いなことに私の住む市内にも出店してくれている。

ホットペッパービューティで確認するとちょうどいい時間が空いている。

これは天啓である。
天は我に味方したり。
赤壁の戦いにおける諸葛亮孔明のような気分になりつつ、船ではなくバスでヘッドスパに私は向かった。

ビジネス系YouTuberのように、結論から言うとヘッドスパは最高だった。気持ち良すぎて途中でちょっと眠ってしまった。1時間のコースだったのだが、えっもう終わり?というくらいあっという間の時間であった。

なんだか頭が軽くなって、身体も楽になった気さえする。ヘッドスパすごすぎる。

ただ私は足裏マッサージの時もそうであったが、マッサージを受けると呆れられるという特徴があるらしい。

今回、ヘッドスパを終えるとマッサージ師さんは「頭が鉄板みたいでした。首筋も信じられないくらい凝ってます。毎日疲れてませんか?これが普通だと思ってるならまずいです。相当身体に負担がかかっているとまずは自覚されるといいと思いますよ。このままにしておくと10年後、20年後と大変なことになります」と優しく呆れられてしまった。

わりと私はストレスなく生きているつもりで、肩こり?何それ?というように生活してきたのでショックだった。

私の身体は、驚くほど凝っていたのだ。

知らなかった。

私はマッサージを受けない暮らしをしてきたので、身体の凝りについて指摘を受けたことがなく、自覚がなかった。

私は身体が凝るという概念が理解できないだけで、身体そのものには大きな負荷がかかっているらしい。

長年、そんなことに気が付かずに酷使してきた身体に謝りたい気持ちでいっぱいになった。

これからもヘッドスパに通い、頭の鉄板がせめて、ホームセンターで売っている木の板くらいになるようにしていきたい。

そしてマッサージ後に呆れられることから脱却したいと思うのである。

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