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ロックフェスに行ったら芋煮会と野球が始まった

ロックフェスが好きで、これまで日本各地、100回以上はロックフェスに行ってきた。有名なフェスから無名なフェスまでたくさん行ったが、他にはない体験ができるフェスを紹介したい。

そのフェスは「風とロック芋煮会」という名前である。もう名前からしておかしい。これでは芋煮会がメインのように感じてしまう。ロックがある芋煮会ですよーくらいのテンションである。

このフェスは福島県白河市の、野球場が二つある運動公園で行われる(今年は会場が異なる)。一つの野球場がメインステージで、小さなサブステージが駐車場のようなところに作られている。

風とロック芋煮会が唯一無二なところは二点あるが、一つは芋煮が無料で振る舞われるのである。芋煮会なので芋煮が振る舞われるのは当たり前といえば、当たり前なのだが、そもそもロックフェスは芋煮会ではない。

ただそうは言っても、この芋煮がものすごく美味しい。地元の人が作ってくれているので福島県の芋煮である。福島県、山形県、宮城県は芋煮愛に溢れていて、芋煮会文化があると聞いている。

県によって味が違い、どの県の人も自分の県の味が一番だと思ってるようだ。
とにかくここは福島県なので、醤油と味噌の両方を使ったキノコが入った福島県の芋煮が無料で食べることができる。


もう一つの唯一無二な点は、フェスの出演者達全員がステージでの演奏を終えた後、みんなで野球をするということである。もちろん、私たち客はそれを見ることができる。

最初にも書いたが、この運動公園は野球場が二つある。一つはステージ用に使い、もう一つはある意味正しい使い方なのであるが、野球用に使うのである。

だから出演者も客もステージの演奏が終わるとステージ用球場から野球用の球場まで、ぞろぞろ移動していくのである。

レキシの池田貴史さんは、ステージで演奏している時から「今日のメインは野球だ」とか「こんなこと(歌ったり演奏したり)している場合じゃない。早く肩を作らないと」などと言いつつ演奏していた。

もちろん池田貴史さんはいつもステージ上で冗談ばかり言っているし、その日の演奏も素晴らしかったので、ステージで手を抜くというようなことは一切ないのだが。

ただ夜に見た池田貴史さんはピッチャーとして素晴らしいボールを投げていて、やはりこっちがメインだったのかと思うような活躍ぶりであった。ずんぐりむっくりした体型からは考えられない、身体のキレであった。

またエルレガーデンやモノアイズの細美武士さんが野球のユニフォームを着て野球をしていたのも新鮮であった。筋トレやミット打ちやランニングをする姿はDVDなどでも見ることができるが、野球をしている姿はここでしか見ることができないと思う。

風とロック芋煮会は今年(2021)は福島県の会津、中通り、浜通りの3か所で日を変えて行われるらしい。野球は今年はないみたいであるが、きっと新たな驚きがあるフェスになるだろうなと思っている。

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