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2020/10/26 就業制限と使用者の責任

久しぶりに真面目な記事を。
今日少しだけ私の身の回りで就業制限のことが話題に上がりましたので、
私の考えていることを少しだけ。

産業医というのは、専門家の立場から必要な労働者に対して就業制限をかけることがあります。
例えば、「昨日、脳梗塞を起こしました」という方に「しばらく業務上の運転は控えるように」というのが就業制限です。

さて、では就業制限がない方に対しては、無尽蔵に仕事をさせても良いのでしょうか?

答えはNOです。

このあたりはラインケアでもお話する内容ですが、
産業医が就業制限をかけている → 就業に制限をかける
は真ですが、
産業医が就業制限をかけていない → 就業になんの制限もかけない
は偽ですね。

例えば、就業制限のかかっていない労働者に対して、
「昨日残業が長く、A君はほとんど寝れていないようだったが、
 就業制限もかかっていないし、彼には今日もたくさん残業してもらおう」
というのは問題ですよね。
『考えたら分かるでしょう』というのが、使用者の責任として存在します。

判断が難しい場面もあると思いますが、
困ったらとりあえず産業医に聞いてみるのが良いでしょう。
(特に徐々に就業制限を解除している時にはそうです。)

会社というのはロジカルに動きますが、
その当時の判断を振り返るときには感情が強く作用しますから、
「そりゃそうだよな」という感覚は非常に大事だと思います。

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