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今月の読書 読書#5

今月のFAR感想です。
今月も新型コロナウィルス感染症の特集が組まれていました。(他には軍用ドローンなど。)

今回の特集では、長期的視野で見た感染症対策の評価に関する考察が極めて興味深かったです。感染症対策において、中国的な権威主義的で非民主的な手続きが優れているのか、あるいは米国的な自由で民主的な手続きが優れているのか、が問われていました。

言うまでもなく、初期対応としては容易にロックダウンなどが可能な中国的な手続きが優れた結果をもたらしていました。これは疑う余地がありません。
しかし感染症対策の評価は、初期対応のみではできません。より最終的に評価すべきポイントは、集団免疫を獲得するまでの期間や被害です。
このような、より中長期的な視野に立った時、まずワクチン開発などで優れた功績を上げたのは欧米諸国と言えます。

まだ集団免疫の獲得までどの国も至っていないので最終的な評価は難しいですが、この特集で指摘されていたことが、欧米諸国は初期の被害は大きかったが、そこからの自己修正能力が高いため、レジリエントな組織と言える、可能性があるということです。

また、都市部と農村部でのパンデミックのタイムラグについても指摘されていました。すなわち、都市部では初期に大規模なパンデミックが引き起こされる一方で、農村部ではパンデミックが遅れてやってくること、小規模なアウトブレイクが続くことが指摘されています。そのため、都市部でのパンデミック(すなわち東京、大阪など)がおさまったからといって、全く楽観することはできず、今後は地方都市を中心として小規模アウトブレイクが続く可能性があることが予測されます。

日本でも集団免疫獲得に向けて早くワクチンを打てる体制を整えてほしいです。(先程、河野大臣がワクチンスケジュールの目処が立っていない、ということをTweetされていましたが、、、。)

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