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【まとめ】WotCにMtGの日本語訳品質について苦情を送ってみた

苦情を送るに至った事情

MtGプレイヤーの多くは、MtGの日本語訳の品質がここ1年で凄まじい速度で劣化していることに何かしらネガティブな感情を持っていたと思われます。

特にMtGアリーナでは「この企業に校正という概念は無いのか?」と思われるほどひどく、カルドハイムではゾンビと氷雪クリーチャーを強化するカードが、全体強化のように書かれていたり、元々「3マナ以下打ち消し」と書かれていたカードが気がつくと「3マナ以上打ち消し」に化けていたり、ゲームプレイに影響を与えるものが頻発し、その修正が1ヶ月以上も待たされるといった事態になっていました。

そして今回のD&Dコラボです。

あまりのことに冗談で笑い飛ばすことができなくなったため、生まれてはじめて真剣に企業に抗議文を送ることにしました。

この記事は自分なりにダンジョン「WotC公式サイト群」を探索し、得た情報を整理したものです。

どこに送ったか?

こういったクレームを送る先は往々にして難しいのですが、いくつか見つけました。(参考: https://cs-directory.com/wizards-of-the-coast-email/ )

ただし、あくまで「私がこうした」というもので、WotCの窓口として正規ではない可能性は高いです
もしそうであった場合、Twitterのリプ欄などで優しく正確な情報を教えて頂ければ、感謝とともに本記事を加筆修正させていただきたいと思います。

1.日本地区ゲームサポートへのメール

WotC社の日本語ページには問い合わせに関するページが存在し、メールアドレスの記載がありました。

日本でのゲームサポートはお電話とEメールにて、 -日本語 と -英語で対応させていただきます。
Eメールサポート JP-support@wizards.com

2.Wizards Play Networksの北米版

WPNはどちらかというとプレイヤーというより店舗向けのサポートになりますが、すぐに発見できました。

①一番下のClick here to email usをクリック。

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②Wizardsアカウントを求められます。これは日本語版サイトでも何とか作れるので、上手く入れてみてください。

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③Email Usのボタンをクリックし、Other Issueを選択。

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④Subject(件名)とDescription(詳細)を入れて、「Submit Support Request」をクリック。Countryは「Japan」が指定可能。

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断念したアクセス窓口

× support.wizards.comは迷宮

サポートで検索していくと、以下のページにはたどり着くのですが、FAQへの転送などが主になっており、自由記述のフォームやメールアドレスは見つけられませんでした。

特にArenaはプレイ人口も多く、物理的障壁を作っておかないと荒らしとかが絶えないんだろうな…とは思います。もしここを攻略出来た人がいたら教えて下さい。


× 日本支社はリンク切れが多い

サポートをリクエストするには、http://archive.wizards.com/customerserviceにアクセスし、 ウィザーズ・アカウントでサインインします。
もしウィザーズ・アカウントをお持ちでない場合は、こちらからその作成方法についての説明を参照できます。
アカウントを作成後、ログインしてサポートをリクエストしてください。通常、24時間以内にお返事いたします。

と、書かれていますが、このリンクは死んでおりアクセスできません。(それの是非については置きます)

mtg-jp.comとmagic-wizards.comはどうやら違うようなのですが、こうして連絡する際になると何もわからないのでだいぶん困りました。


× Twitterアカウントも色々あるが、おそらく対応は難しいと思う。

DMが通じる所はどこもなく、おそらくツイートにリプライしたとしても、そこで担当レベルで回答を行える権限は無い(そういったやり取りが行われていた例もない)ため、あまり意味はないと判断しました。

①日本版MtGJP

②MTG Arenaの日本語公式

③MTGアリーナ世界公式

 ④Wizardsグローバルのヘルプ

追加①: Wizards of the Coast 日本支社長 真木さんのTwitterアカウント

15人しかいないWotC日本支社のトップである真木さんはTwitterアカウントを持っていますので、声を届かせるという意味では一つのキーになるのではないかと思います。シラキサトウさん情報提供ありがとうございました。
(もっともTwitterアカウントは公私境界が曖昧ですので、直接の面識がない自分は使わないことにしました)

メッセージの作り方

最近はDeepLという無料翻訳ツールがあり、これはGoogle翻訳よりワンランクスムーズな英文を作ってくれている(気がする)ので大変便利です。
マグマ・オパスの日本語より分かりやすい日本語であれば、自然な英語に翻訳してくれるので、活用してください。

参考までに、自分が書いた文章と、翻訳の結果を掲載しておきます。
(もしこの記事を読まれて、自分も何かメッセージを送りたいと思った方は、コピペはせず自分なりの言葉で書いて頂けると助かります)

なお、こちらの文章の内容や書き方についてのコメントや添削は求めておりませんので、お控え頂けますと幸いです。「こうしたほうがよい」という思いがあるようでしたら、ご自身でそれをWotCに伝えて頂ければ私としてはありがたいです。

※日本語版

日本語版MTGAの誤植および、貴社の対応姿勢への強い不信感について。

日本のMTGプレイヤー、XXXXです。

今回のD&Dコラボレーションは楽しみにしていましたが、実装されたMTGAの誤植の量は、マトモなプレイに耐えるものではありませんでした。

多くの日本のファン同様、私は憤慨しています。「世界最高のTCG」で、中学生が生まれて初めて作ったゲームでも起こさないだろう不具合が頻発しているためです。

ここ1年、明らかに誤植の量は増え、品質はなおざりにされてきました。カルドハイムでもすでに正気の製品と呼ぶにはお粗末すぎるエラーが起こっていましたが、それ以下の出来栄えがあるとは、思ってもいませんでした。

私は日本のプレイヤーとして、格調高いMtGのテキストの世界に魅せられて来ました。多くの努力が払われてきたことを知っています。が、現在の翻訳品質は民族的な誇りすら傷つけようとしていると感じています。

私はあなた方がこう思っていると感じています。
「とにかくコストを下げなければならない。何から下げるか? 英語がわからない少数の民族への配慮のための時間だ。そもそも翻訳品質など売れ行きには関係ない。翻訳がクソでも、文句を言いながらでも買うやつは買う。奴らは中毒患者のカモだからだ。」
もし貴社がMtGを「人質」に取っていなければ、絶対にもうあなた方の顧客ではないと断言します。

MtGとの楽しい時間をWotCから守るために、私は多くの努力を強いられています。自分がこのような憎悪に取り込まれていることが、とにかく悲しいです。

私は知りたいです。

1.なぜ高校生が辞書を片手に引いたような品質の翻訳が作られるのか。MtGを長年愛する日本人のプロ翻訳家が複数いるにも関わらず。
2.なぜMtGAでは「数値の間違い」という致命的なミスが存在するどころか、増え続けているのか。
3.貴社はこの品質問題をなぜ「顧客との信頼に関わる重大問題」として早急に対処できなかったのか。
4.これらの問題について、責任者はどの部署の誰なのか。その人による顛末の誠実な報告はいつ行われるのか。

初めてWotCに送るメッセージがこのようなものになってしまったことを悔やんでいます。

返信は私個人に対してではなく、日本のファンコミュニティに公表してください。
私達が「また親会社の放送コードに従って書かされてるんだな」と感じないような、かつてマーク・ローズウォーターが誠実に行っていたような文章が見られることを祈っています。

衷心より。

※自動翻訳結果

Regarding the typographical errors in the Japanese version of MTGA and my strong distrust of your company's response attitude.

My name is XXXX, I'm an MTG player from Japan.
I was looking forward to this D&D collaboration, but the amount of typos in the implemented MTGA is not something I can play properly.

Like many Japanese fans, I'm upset. Like many Japanese fans, I'm upset because the "best TCG in the world" is riddled with glitches that wouldn't happen in a game created by a junior high school student for the first time in his life.

Over the past year, the amount of typos has clearly increased, and quality has been neglected. Caldheim already had errors that were too poor to be called sane products, but I never expected anything less than that.

As a Japanese player, I've always been fascinated by the prestigious world of MtG text. I know that a lot of effort has been put into it. However, I feel that the current quality of translation is hurting even our national pride.
I have a feeling that you think this way.

I feel that you are thinking, "We have to lower the cost anyway. Where do we start? Time to take care of the few people who don't understand English. In the first place, translation quality has nothing to do with sales. Even if the translation is crap, people will buy it even if they complain about it. They're suckers for addicts.

If you are not holding MtG "hostage", I assure you that I will never be a customer of yours again.
It has taken a lot of effort on my part to protect my good times with MtG from WotC. I am just sad that I have been taken in by such hatred.

I would like to know. I want to know:

1. why do you produce translations that look like they were produced by a high school student with a dictionary in hand, despite the fact that there are several Japanese professional translators who have been long-time fans of MtG?
2. Why do "numerical errors", a fatal mistake in MtGA, not only exist, but continue to increase?
3. Why didn't your company address this quality problem as soon as possible as a "serious issue related to trust with customers"?
4. Who is responsible for these problems and in which department? When will there be a full and honest report by that person?

I regret that my first message to WotC turned out to be like this.
Please make your reply public to the Japanese fan community, not to me personally.
Hopefully we'll see the kind of writing that Mark Rosewater used to do in good faith, where we don't feel like we're being forced to write according to the parent company's broadcast code again.

Sincerely.


その他参考情報

日本語でプレイする方は以下の記事を参考にバグ報告をすれば、誤訳が原因でのプレイミスで負けた場合に補償がもらえる可能性があります。(自分はやってないので確証はできません)

とはいえ、貴重なプレイ時間を削ってバグ報告に勤しむのは割と本末転倒なところがあるため、自分はMtG Arenaを一時的に英語でプレイすることにしました。

まとめ

・Arena公式から案内されるサポートページからは直接の連絡は難しそう。

・WotCの組織構成やサイトの絡まり方も複雑で、結局誰に言えば「日本語訳の品質」が改善されるのかは難しかったので、英語で北米に届きそうなフォームで送るのが最適と判断した。

・バグ報告による補償請求はArena内で可能。


余語:なぜここまで激しい意見を書いたのか

激越な文章を叩きつけることについては、かなり悩みましたが、こうしました。

正直、何者でもなく、内部事情も分からない、初めてメールを送る人間にとって「ぎょっとさせられるような強い感情(これは本当に100%の本音です)」を叩きつけるしか、向こうを動かすに足る手札がないと思ったのです。

親会社からの圧力、社内構造など、正直現状を生み出している原因は無数にあるのだろうと思っています。そしてWotCの中に、今の状況に忸怩たる感情を持っている人もいると思います。窓口の人がその一人であって、私のメッセージはその人を傷つけてしまうのかもしれません。

ただ、「怒りをぶつけてもしょうがない」と、2年来思ってきましたが、もはや「この怒りが誰かを動かすことを祈ってぶつけなければ、本当に状況が変わらない」と考えました。

これほどの品質劣化に改善が見られないどころか悪化する状況はどう考えてもおかしいし、なにか構造的なものが狂っているのだろうと感じています。その理由は日本支社や、MtGを愛している社員では動かせないほど大きいのだと思います。

体制や品質の改善を自分は真に望んでいます。そして一消費者という半部外者からできることは、「ここまで怒っている人間がいる」ということを言葉で示すことだ、と今回は考えました。正しいのかどうかわかりませんし、きっと賛否両論はあるのだと思いますが、私の責任として書いた次第です。

賛否両論はあると思いますし、このようなスタンスを誰もが取るべきだとは思いません。ただ私としては、「客が本気でキレていて、正直そろそろヤバい」という判断を経営者がしなければ、このままの状態が続くのだろう、と感じており、その一つの手がかりとして今回のような行動をしています。

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