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【整理しよう】ザ・リデンプション読解 #tengu_fact

コレは何?

「文章でSAN値が減る意味がわかった」「女子高生収容所を超えた」など、批評家筋で話題沸騰のヤクザ天狗スピンオフ『ザ・リデンプション(後編)』の私的解釈です。ネタバレしかないです

あくまで「こういう仮定をすれば、このように辻褄が合うよ」というものなので、自由な解釈を拒むものではまったくありません。


~ネタバレしか無いですよ。いいですね?~


Q. 何が起こったんです?

ヤマヒロとヤクザ天狗はタイムスリップしたのではない。ヤクザ天狗(デグチ)のローカルコトダマ空間に二人で紛れ込んでいる。

デグチのローカルコトダマ空間では、『2011年クリスマスイヴのネオサイタマで起きた、フジオの身売りという全てのキッカケとなった事件』が延々と再演され続けている。

ここに登場する全ての人物(フジオ、キトー、ヤングデグチ自身)も、町並みも小物も全て、デグチの妄想による産物である。(だが何度もシミュレートされてきたことで、そのリアリティは中にいる人が「あ、これは夢だな」とか気付けないほどに高められている)

通常、ローカルコトダマ空間に紛れ込むことは「夢」として認識される。だが、今回は再定義プロセスの中でのオヒガンとの接近や、ヤマヒロの肉体の感触という「現実感」があったため、ヤクザ天狗はこれを「夢」だと気づくことなく、ヤマヒロの発言もあって、「過去の現実」だと誤認した

ヤクザ天狗自身がここを過去の現実だと誤認したことで、「ここで若き日のデグチが死ねば、タイムパラドックスが発生し、ヤクザ天狗は死亡する」というルールが、ローカルコトダマ空間に定義されてしまった。

「映画のような過去」だと誤認したヤクザ天狗は、「若き日のデグチとフジオを殺すことで、全てを清算する」という決断をする。

最終的にヤマヒロの手によって若き日のデグチが殺されたことで、ヤクザ天狗の存在はローカルコトダマ空間内で論理的矛盾をきたすことになり、彼は消滅するに至った。


Q. オーディンとかジーザスって何?

デグチはNRSによって人格が破綻している。(彼は狂っていた)

千切れたうちの主人格が「ヤクザ天狗」となっており、余剰の正気がジーザス・ブッダ・オーディンとしてサブ人格を形成している。それら全てを包含するデグチとしてのローカルコトダマ空間が「2011年クリスマスイヴのネオサイタマ」である。

ローカルコトダマ空間内であるため、オーディンたちはあらゆる場所に偏在できている。また自己同一性が毀損されたデグチ自体は、この空間を描写・演算するが関与しない『地の文めいた存在』として存在する。
リデンプションの視点人物はローカルコトダマ空間を観察する壊れたデグチ自身であると考えれば、ヤマヒロやヤクザ天狗がいなくなったあとも、キトーが描写されていることに説明がつく)


Q. でもヤマヒロはスガモでも公衆電話を見ていたけど?

ヤマヒロのローカルコトダマ空間と、デグチのローカルコトダマ空間(ヤクザ天狗とピンク三柱がシェアしている)が何らかの事情で重なったため、と考えている。ヤマヒロ自体の自我の境界線が度重なるNRSで揺らいでいたから、とも言えるが根拠はない。

いずれにせよヤマヒロとデグチのローカルが重なっていたために、「通信」が成立したり、デグチのローカルにいるピンク神が見えたのだろう。


Q. リデンプションで起こったことは過去の事実なの?

フジオ身売り事件にデグチがいたかというと、おそらくいなかったと思われる。

フジオの原点を妄執的調査で知ったヤクザ天狗は、「自分が全ての原因」という前提に、「身売り事件が発端」という事実を組み合わせ、「この事件の場に自分がいた」と結論し、繰り返しその光景をイメージした結果、ローカルコトダマ空間で再演され続けることになったものと考えられる。

※11/21 ここの解釈は、TLのヘッズ集合知を参照した結果、自分としても「事実だった説」を推してます。


Q. ここが「天狗の国」なの?

ヤクザ天狗の行動は(狂った前提の上で)目的合理的なので、「ドネートが払えないなら、天狗の国につれていく」というのは、素直に彼が持っている生産施設で聖戦の裏方をさせると考えるのが自然で、ここの隠喩ではないと思われる。


Q. ヤマヒロはどうなっちゃったの?

彼が完全に消滅した、という表現は、楽観的には空間からの退場とも取れなくはないが、「ヤクザ天狗」という人格・ロールがヤマヒロに上書きされてしまったと考える。

オーディンやジーザスが今後出てくるとすると、それは「ヤマヒロの妄想」としてだろう。何なら別のが出てくるかも。


Q. ヤクザ天狗はどうなっちゃうの?

ヤクザ天狗が消滅しても、ローカルコトダマ空間の舞台は続いており、ジーザスたちも消えていないため、デグチ自体は存在しており、空間内で論理矛盾を来したヤクザ天狗という人格が処理を停止・最悪消滅したものと考えられる。

つまり、どこかに(おそらくバーバヤガ的な感じで)存在する意思無きデグチと接触して「事件現場にデグチがいなかったこと」などを突きつけて、パラドックスが解消されれば、ヤクザ天狗・リブートが生じる可能性はある。でも気の毒だからもう憩ってくれ。


Q. 140文字で言うと?

今度は君の番だ。さぁこの天狗面を被ってTwitterに向かおう。

以上です。みんなもシュタインズゲート、観ようね。

#自分を騙せ #世界を騙せ


※補足

「デグチはあの場に居た」「デグチは贖罪のため、フジオに知られず陰ながらニンジャめいて、フジオを後見していた」という説がメチャエモいので採用します。イエローオスシ=サン、アリガトゴザイマス!


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