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GG流〜ずるいマスタリングの技術〜

結論

自分が納得すればそれでよいと思います!

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まずはじめに

まず、言いたいこととしては

「こんなnote読むなよ」と言いたいです。

DTM上手い風Twitter芸人や、上から目線の作曲解説芸人の解説を読んだり見たりしている時点で人生の貴重な時間を無駄にしています。
よくわからない、ふわっとした音楽の教訓が役に立つのでしょうか。
手を動かしたほうが、得るものはあると思います。

資格やスポーツでも何でもよいのですが、上達法みたいなものしか見ない人って上達しない典型だと思うんです。
ガムシャラに手を動かさないと野菜作りが上手くならないのと似ています。

そんな京都仕草をして、真面目に書いていきます。

後半にはOZONEプリセットの紹介、実践編もあります。

元ネタ



何かを学ぶのに自分自身で経験する以上に良い方法はない。
アインシュタイン



マスタリングとは?

マスタリングの定義は

音楽における最終工程、原盤を作る作業

意味としては曲順であったり、音量・音質調整を含む場合も多いです。
音楽制作の下流工程であり、音割れなどの品質問題もマスタリングの責任とされます。

マスタリングを専門に行うSterling Soundなどグラミー賞を受賞するようなスタジオも存在し、非常に重要な工程ともいわれます。

しかし、マスタリングは魔法ではないです。
マスタリングで化けるのか?と言われると違います。結局は、元曲のポテンシャルが試されてしまいます。

成功には何のトリックもない。私は、私に与えられた仕事に全力を尽くしてきただけだ。
デールカーネギー



2つの技術

音楽には

・作曲に関する技術
・機材に関する技術

の2つが大きく関係してきます。
これらは、マスタリングにも関係してきます。

そもそも作曲の技術が足りていないにも関わらず、機材の技術を取得しようとしても効果が薄いことが多々あります。

※作曲(音楽理論、サウンドデザインなどの音色選び含む)
 機材(各機材の知識や使い方の理解度と技術のこと)



音圧競争に振り回されない

機材による音圧競争に関して、データ解析をした結果1960年代から既に競争はあると私は解釈しています。

リマスター版による音圧競争とも違い、音圧の幅をSpotifyのデータベースから解析をすると、音圧の多様性に関していうと60年代は特に狭いということが分かっています。
これらの指摘は以前からあります。

エピソードとして、コンプレッサーを売り込むセールスマンのエピソードなど調べると、音圧競争に関してのエピソードが昔からあります。データと付き合わせることでより信用度が増すということですね。

アナログ期とデジタル期の大きく分けて2回の競争が起こっており、よく言われるのは後者に関してです。

アナログ期というのは、今よりも機器の性能が良くなかったため、過度に行われることはありませんでしたが、当時のモノラルのラジオでよく聴こえるために音量を高くしたという話を聞くことはあります。

音圧というのは過度に出すと、曲を損ねることもありますが適度に出さないことでも曲を損ねることがあるということです。

オーケストラの人数も、現代になるにつれ増えていくのも迫力が出る、音圧を出すということを人力でやっていたからと考えることもできます。

また、各媒体の音圧チェックができるサイトがあります。

https://www.loudnesspenalty.com


音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!
三木聡



音質は金か

結論から言うとある程度までは金です。

しかし、機材以外のセンスや経験は買えません。
あと、有名なスタジオにある機材は特注のカスタマイズがされており市販品と全く別の機材であることも多いです。
メンテナンスも専門のスタッフがしており、状態も非常に良いものが多いのです。

そう言うものは個人では、揃えられません。

金に色はなく1万円と100億円では1万円は1万円の価値しかありません。
投資では、投資額で負けることもよく目にします。

金がないから何もできないという人間は、金があっても何もできない人間である
小林一三



モニター機器の買う時の判定

私は大体、四つに分けてモニター機器を判別しています。

論外:ミックスの良し悪しが不明。キックがゴムの音

レベル1:ミックスの良し悪しがわかる

(大きな隔たり)

レベル2:良し悪しが具体的に把握できる
レベル3:レベル2にプラスして作業しやすい

レベル2は、音の立ち上がりが良く立体感がある、キックがゴムを叩いたようなベコベコした音で鳴らないというところを、特に重視しています。

フラットであるという所だけ意識する人が多いです。

もちろんフラットで癖がない、解像度が高いと言うところも大切です。見た目も使う上では大切です。

音の立ち上がり・立体感の再生能力というのは、ミキシング・マスタリングで奥行きや、低域の上向きや下向きのミックスの把握など、必須であると考えています。

8Kのテレビのように、とにかく鮮明で立体的に見えてくるような感覚のものと言ったら近いのでしょうか。

スピーカーで言えば販売価格でペアで10万〜
ヘッドホンは販売価格で3万〜
オーディオインターフェースは販売価格で10万〜

これより少し安くて良い製品もありますが、この価格帯を超えていたらどのメーカーでも好みだと思います。

ちなみにデルのパソコン付属スピーカーを使うプロもいます。

あと僕の場合、OEM製はコスパが落ちる事が多々あるため避けています。
たまに買いますが。
基本的に自社で開発費をかけている製品は良いことが多いです。

スピーカーとマイクは似た構造をしており、マイクを作れるメーカーはスピーカーやヘッドホンも良い製品を出すところが多いです。

あとは、とにかく音は立体的に捉えよ!と伝えたいです。



レビューは参考になるようでならない

機材などのレビューってかなりありがたいとは思うのですが、割とレビューは書く人によっても感性が違うため、参考にならない、感じ方が違うと言ったことが多々あります。

良し悪しという話ではなく好みや感じ方は、千差万別という事です。

あえて、食べログで低評価の店に入ると言われてるより、不味くないことが多々あります。
あと、味は普通だけど店主が気さくでいいよね。
ということもあります。

幾千のレビューを見て体験しないより
たぶんもっとワクワクする瞬間があるでしょ
無尽蔵に次から次へと来るオススメ
迷い込んだ迷宮の森 感覚を信じて
中田ヤスタカ

人にあのプラグインどう?って聞く前にデモがあるなら使えばいいと思うんです。

ハードは楽器店に行ってみれば良いと思います。

買い物で失敗したくないのはわかりますが、失敗しないと物事の本質は理解できません。

ここだけの話、新しめの中古が溢れている機材は割と買うのを控えています。良い機材は手放しませんから。

ちなみに僕は感覚で株を買い、1日で5万失いました。

失敗は結果として起こり得るもの。失敗してないのならば、あなたは十分にイノベーティブであるとは言えないでしょう。
イーロン・マスク


マスタリング具体的テクニック


ここからは具体的なテクニックと考え方を書きます。


OZONEオススメプリセット

OZONEにはGreg Calbi (Sterling Sound)のプリセットが付属しています。

Sterling Soundは先ほど名前を出した通りグラミー賞を受賞する一流のマスタリングスタジオです。

General Clarity、Quick Limitingが特に私は好きです。

これらのプリセットはトータルでのプリセットですので、マスタリング全体の流れを見ることができます。
使うだけではなく、見るだけでも勉強になると思います。

マキシマイザーを調整するとよりフィットする場合が多いです。

一流のマスタリングエンジニアの作ったプリセットが付属している

MS処理に関して

迫力が出ない、なんだかステレオ感がないなどといった場合はMS処理をするとよい場合があります。

ただ、マスターで行うというよりも各トラックで行うというほうが良いと感じています。

MIDというのは中心の音で、SIDEは左右の音です。
SIDEの成分が少ないと迫力が出ないと感じる場合が多いわけです。

特に簡単にできるのは、Waves CENTERというプラグインです。
PadやピアノなどのウワモノにはSIDESを+1.0~2.0dBほどすると広がりが増します。

比較的簡単に操作できる
MIDとSIDEで処理できるEQなどの活用も(イメージ図)


オススメのOTTプリセット

マルチバンドコンプとしてOTTは有名です。
しかし設定がよくわからないという声もあります。

おすすめのプリセットを紹介します。

Stonebank – Sylenth Presets 2020

こちらに入っているOTTのプリセットは非常におすすめです。
基本、マルチバンドコンプを使うことで音がバキっとします。

オススメ

販売先




GG流マスタリング 〜実践編〜

マスタリングに使う楽曲は

田中ヨシタケ.wav(GG House MIX)です。


使うプラグインを紹介します。

とりあえずマキシマイザー

使うのは付属のマキシマイザーだけです。
これで少し調整してしっかり鳴るくらいはミキシングをしてください。

プリセットはこちら


ディザリングをする場合はこちら

GG流マスタリング 〜ずるいテクニック応用編〜

さきほどの基礎編にキレている人の声が聞こえてきた為、皆さんが求めているであろうテクニックを紹介します。

類似のプラグインでも構いません。

UAD Hitsville EQ
MS処理ができるアナログEQです。
伝説のEQでカスタマイズされた名機を再現しています。

UAD Studer A800
こちらも王道のテープレコーダーで非常に聞き覚えのある質感になります。
かなり細かい設定が可能です。
私の場合は、音の混ざりをよくするためすべての帯域にかけています。

Frequency
こちらは付属のどこにでもあるEQです。シンプルに音が素直でよいです。

Maximizer
一般的なマキシマイザーで付属プラグインです。

セッティング公開

MS処理でSideを1dB大きくしている


IPS(速さ)は15にして低音、高域の中間をとるような設定に
これは基本、引き算用に使います。痛い部分を減らします。
設定はこちら

使用プラグイン




理論は後付けである

これで食べている人もいるため、反感を買うようなことを書きますが、理論は後付けであり例えば音楽理論ですら全てを補完できません。

ナントカというコード進行を他の曲から引用してもしっくりしないことがあります。

クラブミュージックでは、音色で大きく印象が変わるため良くそのような事を経験しました。
コード進行の知識があったから、気がついたことで理論を知る事を否定するわけではありません。

プリセットでデモソングと鳴りが違うというのは、処理やレイヤーの違いもありますが、一つのプリセットだけでバチバチ鳴るのになんか違うぞ?と言った時は耳コピして、鳴りが良い感じになる場合、想定される音域から外れたフレーズではないのでは?ということもあります。

あと、プロは良く音楽理論から外れた事をやりますが、そこだけパクってもなかなか上手くいかないのは音色や諸々込みでよく聴こえるケースもあるからです。
マスタリングやミキシングも含まれることがあります。

理論として確立するまでには長い時間がかかります。
新しいジャンルの音楽をやるには自らが理論を作ることが必要になることもあります。

ですから、理論というのは先人からのありがたい贈り物なのです。

ちなみに私は音楽理論、さっぱりわかりません。

私は自分が無知であることを知っている
ソクラテス


場所で音が変わるとは

よく録音する国で音が変わるという、噂を聞くことがあると思います。

実は機材や楽器が同じでもそれは、あり得ることなのです。
仮に、録音スタジオなどの設計を同一で建てたとしても違いは出てしまうと思います。

電圧や湿度が違うから?ということも言われますが、その場所で鳴っている周波数に特徴がある場合があります。

よく、謎の体調不良が起こる場所を調べると低音が地中などから鳴っているということがあります。

そのようなことが、自然界ではありますので場所で音が違うというのはある程度は証明できます。

ですから、スピーカーのセッティングは部屋に合わせてちゃんとしなければいけません。

スピーカーの高さは耳の高さ、逆三角形にして吸音材を貼るなどをすることで音はかなり変わります。


数値を覚えても意味がない

設定の数値を一生懸命覚えても応用ができないため、少し条件から外れただけで使えなくなると言ったことがあります。

大事なのは答えより過程と考え方です。

数式を覚えないと役に立たないのです。
何故、それをやったのか?ということを考えたほうが多分有意義なのです。

畑で言えば畝の高さを何故高くするのか、ということを理解していれば、新しい作物を育てるときに応用できます。

乾燥地帯の原産だから高畝という、判断ができるのは本質がわからない人には無理で、マニュアルがないと何もできない人になってしまうのです。

判断基準を知ることが、大切であると私は考えています。

プリセットも選ぶだけでは、良い音にならないことが多いのは調整が必要だからです。

誰でも最初は真似から始める。
しかし、丸暗記しようとするのではなく、どうしてその人がその航路をたどったのか、どういう過程でそこにたどり着いたのか、その過程を理解することが大切だ。
羽生善治


教材の選び方

音楽の教材に関しては解説している人のアウトプット(作品)を聴いて良いと思う人から選ぶと思います。

作品が良いと感じる人からは得るものがあると思います。

例えば自分は100mを3秒で走るとしたら、100mを9秒で走る人に教わる事は少ないのと似ています。
全く得るものがないとは思いませんが、アウトプットに求めるものがないとしたら得るものは少ないと思います。

真面目とは実行することだ
夏目漱石


ワタクシの使用機材

スピーカー
FOCAL Shape 65
iLoud MTM

ヘッドホン
MDR-Z1000
SRH-1840
SRH-840
DT-990PRO

イヤホン
SE846
EarPods

オーディオI/F
Apollo Twin X

モニターコントローラー
Big Knob Passive

マイク
TLM102
SM57

スマホ(チェック用)
iPhone13ProMAX


オススメのプラグイン

Saturation Knob

MLimiterMB

Classic Equalizer

Pro-C2

Master EQ 432




マスタリングスタジオのアテンド




最後に

しる者ものは言いわず、言いう者ものは知しらず。


最後まで読んでいただきありがとうございます!
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