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徒然書簡 - 椿色

徒然書簡というバンドに楽曲の制作で参加しています。
今回のEPで俺が担当しているのはコード進行と全体的なリズム感をざっくり打ち込んで曲の叩き台を作るような工程。同じく楽曲制作担当の天笠が0→1と表現するなら俺は1→20ぐらいの担当だろうか。
10月18日0時に1st EP「往復ドラマ」の配信とCDの限定発売、さらにその前日である17日に初ライブを控えております。ライブは配信もあるのでよければ是非。

その「往復ドラマ」収録曲の1つであり、現在Eggsにて限定配信されている「椿色」。この記事でも書かれているように天笠との共作です。作詞は彼が、作曲は2人で。

ここでは俺が主に担当した部分を中心に書いてみようと思います。
(LINEなどをあまり見返さず記憶だけを頼りに書いているため、事実と異なる可能性があります)

椿色に至るまで

この曲について書くと言うのは徒然書簡の結成までについて書くことに等しい。

話は徒然書簡という名前が決まる前、さらに徒然書簡がバンド編成になる前まで遡る。
全てのきっかけは戯れに作ったこの曲に天笠が反応したのが始まり。

SoundCloudに投稿するにあたって「芽吹」と名付けた。
天笠曰く「この曲を聴くとインスピレーションが湧く」とのことで、さっそくこれに歌詞を付けて送ってきた。これが「椿色」の原曲となった「黎明」になる。
歌詞だけ読んでこの曲をオケとした時に合うメロディを思いついたので、弾き語りにして送ってみた。
反応としては「そのメロもいいね!」的な感じだった。どうやら「芽吹」の楽器のフレーズにそのままボーカルを乗せる形で歌詞を付けてたようだった。既存のオケにボーカルを乗せるなら新しくメロディを付けるのが定石だろうという考えのため、その発想はなかった。
これがその時考えたメロディでUTAUで仮歌を入れて再アレンジしたデモ音源の一部。

ただ天笠がこのメロディでまた別の歌詞を考えると言い出し、さっそくそれが送られてきた。「椿色」が生まれた瞬間である。

ちなみに黎明もどこかで公開されることがあるかも…?まだ未定です。

椿色になってから

椿色も当初は今とは全く違う、エレクトロ風味のダンスロックというイメージでデモを作っていた。その時の要素はBメロにほんの少し、マジでほんの少しだけ残る程度で、ほとんど面影はない。
先にBメロからサビまでのデモを作成。サビのメロディは黎明のものをそのまま使ったもの、さらに新しく書いたものの2パターンを作った。それぞれ下の通り。

しかし天笠としては「こういう感じではない」ということで、天笠の考える曲調とすり合わせたデモを再作成。現在のアレンジへ舵を切っていく。
アレンジが変わっても俺としてはサビは新メロディで行きたかったが、天笠としては黎明のサビをそのまま使いたいと言っていた。結果的に黎明サビのほとんどを使うことにはなったが、サビ頭の「恋っ」だけは歌詞のニュアンスなどを考慮して新サビから残すことになった。良いフックになったのではないだろうか。
さらにAメロやらその後の展開やらを足して現在の椿色に至る叩き台が完成した。
他の曲に取り掛かっていた時の記憶が混じっているかもしれないが、作り終わる頃にはだいぶ真っ白になっていた。

徒然書簡になってから

前述の通り、このプロジェクトは最初からバンド編成を前提としていたわけではなく、俺と天笠を中心として様々なボーカルを迎えていく形で動かすプロジェクトになりそうだった。美的計画をイメージしてもらうと分かりやすいだろう。曲ごとにメンバーが流動的なプロジェクト。俺もその認識で最初は椿色のデモを作っていた。
ボーカル決まりそう!」という連絡をもらいKuuの参考動画(YouTubeの弾き語り)が送られてきた。青天の霹靂だった。さらに他のパートも入れると言い出し、気付けばなんだかDADARAY形式のメンバーが固定されたバンドになっていた。「こだわりたくて」とのことだった。このバンドの構想自体は天笠のものだし俺は手伝っているという感覚だったので、戸惑ったけどまあいいか、という感じだったと思う。
ちなみに当初の徒然の形式でやっていくプロジェクトは天笠と別のミュージシャンが中心となってやることになったようだ。そちらも楽しみにしている。

閑話休題。

バンドメンバーが集まってからは天笠ディレクションのもとで各メンバーがそれぞれ詳細なアレンジを行い、今世に出ているバージョンの椿色が完成。
曲の叩き台を作ったとはいえ、完成させたのは実際に演奏するメンバー達によるものです。皆ご存知のように技術もセンスも素晴らしいメンバーが集まっています。大リスペクト。

紆余曲折あり現在の形になった椿色。キーボードを叩いてみると今回のEPの中でも特に語る事があり、また思い入れがある曲なのだと実感。
EPの発売・配信や初ライブまであと半月ほど。楽しみにしていただければと思います。
往復ドラマ全体に関しては配信されてから別途記事にしようと思います。

ではまた。

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